＜大東アイ3780話＞大東アイ(大東の目を通して見たゴルフ界のお話)
大東将啓・日本プロゴルフ協会Ａ級ティーチングプロが、練習場の生徒さんらとともにタイへゴルフツアーに行きました。今回が１０年目で、現地ではキャディーさんに頼んでスイングの動画撮影をしてもらったそうです。ラウンド時の撮影は、練習場とは違ってアドレスの向きやスイングリズムなどの癖が如実に出るので、自分の姿を知るのに効果抜群です。
「温暖な気候のタイはゴルフ場が多く、練習施設が充実していると同時に日本からも近いために、多くのプロゴルファーがシーズン前の調整を行っています。
今回はアン・ソンジュ、笠りつ子、飯島茜の各プロと遭遇しました。プロの練習といえば、「ボールを打ち続ける」イメージがありますが、意外にもドライビングレンジで費やす時間は少ないものです。半分以上をパット、アプローチやバンカーショットなどのショートゲームに費やします。
ショット練習でも一球一球時間をかけて、実際のプレーのように真剣に打っていました。漫然と打つことがなく、質が高く緊張感があります。さすが賞金女王と、練習風景を見ているだけで分かりました。
さて、日本では一組に一人のキャディーさんがつきますが、タイはプレーヤー一人に対して一人のキャディーさんです。
プロトーナメントのように自分の帯同キャディーとして、ボールの行方を見てもらうことは当然のこと、グリーン上のライン読みなど色々なアドバイスをもらうことができます。
私は、スイング撮影をお願いしました。生徒さんから「自分のスイング動画だけでなく、大東プロのスイングも見たい」との要望があったからです。客観的に自分自身を観察する意味で、スイング動画は欠かせないツールです。
スローモードで撮影することで、悪い点が洗い出されます。球が飛んでいく方向と反対の、後方から撮れば、クラブの軌道が一番分かりやすいです。またゴルファーの正面から撮れば、体の動きが歴然です。
動画を見る際、一か所だけを直そうとしないことです。まず取り組むのは、アドレスとフィニッシュの姿勢の矯正です。最初と終わりが決まれば、スイングの途中も良くなります。リズムに着目して秒数を計るのも面白い試みです。アドレスに入る前からスイングを開始するまでの秒数、スイング全体の秒数を、全てのショットで一定になるように自分のリズムを作り上げてみましょう。
ふだんのラウンドでも、スマートフォンやデジカメを活用して自分のスイングを知ることができます。スロープレーにならないよう注意しながら、同伴競技者に撮影をお願いするのもいいかもしれません。」
