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デビッド・レッドベター
(David Leadbetter : David Leadbetter Golf Academy)
1952年、イングランドに生まれる。80年にPGAオブアメリカビジネススクールを卒業後、ティーチングプロとして活躍。ニック・ファルドをはじめ、ニック・プライス、アーニー・エルスらをメジャーチャンピオンに育て上げた。
いわゆるボディースイング。手首などの小さな筋肉を使わず、体の大きな筋肉を使うことで、コントロールされたスイングになると教える。そのためアスレチックスイング理論といわれる。
クラブヘッドのスピードと方向性は、体でコントロールされるわけだが、アベレージゴルファーのほとんどは、手先を使いすぎて逆に、クラブヘッドのコントロールを難しくしている。
両手、両腕は体に対して受動的に動くべきで、大きな筋肉が両手、両腕の小さな筋力をコントロールするとき、ショットが安定度を増すという。体のあらゆる部分を、両手、両腕、クラブと正しく連結し、順番どおりに動かしていくことで、ダイナミックな動きが生まれるのだ。
アスレチックスイングの基本は、グリップを含めた正しい姿勢にある。バックスイングでは右足を軸、ダウンスイングでは左足を軸とする2軸上で、ボディースイングすると考える。バランスのとれた回転運動を基本と考えるため、飛距離よりも方向性を重視したスイングだといえる。
インタビューでの着眼点:
1.「好きこそものの上手なれ」と言う様に、仕事を天職と考えている点だ。(教えることの幸せを感じてレッスンしている)
2.とにかく熱心さが伝わる。(尽くす事により信頼関係が生まれる)
3.強いものやツキのある人間に人は集まる。(自分のツキを人から貰う)
4.ネームブランド展開が商品力を高める。(教え子がメジャー優勝)
5.真面目さと真摯な態度が人間力を高める。(常に学ぶことの重要性を説く)
ピーター・コスティス
(Peter Kostis : Kostis-McCord Learning Ctr.)
1947年、米国メイン州に生まれる。ハンプシャー大学卒業後、ティーチングプロに。ボブ。トスキスクールのヘッドインストラクターを経て、現在は二クラウス、カクカッベキア、トム・カイトら20名近くのツアープロを教える。米国ゴルフ界きっての理論家でトーナメント中継のコメンテーターとしても有名。
タイトリストの契約インストラクターとして、深堀圭一郎、奥田靖己、福沢孝昭プロ等の日本人ツアープレーヤーのサポートも行ってきた。毎年のハワイでのキャンプは10年以上前から行われており、彼の明快なレッスンは参加者から高い評価を受けていた。
特にパッティングのレッスンでは、レーザービームを使ってパターのフェースの向きをチェックしてプレーヤーの感覚と実際の向きのギャップを修正する等、目から鱗が落ちるような道具も多用されていた。
インタビューでの着眼点:
1. 人間の感覚に頼らない客観的な視点(工学的)で物を見る。(副教材を使用して客観的にプレーヤーに分からせる)
2. プレーヤーとのコミュニケーション能力が大切。(レッスンの目的とそれによる結果を明確にしたうえで、プレーヤーに納得してもらう)
3. どんなプレーヤーに対しても公平な態度でのぞむ。(分け隔てなく接することの大切さ)
4. ビデオカメラの効果的利用。(客観的な判断材料の重要性)
5. 裏方さんへの気遣い。(主役以外の人にも存在感を与える)
ゲーリー・ワイレン博士
(Dr. Gary Wiren )
オレゴン大学でゴルフ理論の博士号取得後、PGAの教育本部長に就任。「PGAティーチングマニュアル」を完成させる。
ボールの飛び方に影響するものが5つあると言うのが、ゲーリー・ワイレンの考え方。(ボールの飛球法則) それは1.ヘッドスピード(インパクトでのヘッドスピードが、ボールの飛距離に影響する)2.打点の正確さ(クラブのスイートスポットの近くで、どれだけボールを捕らえるかで飛距離が決まる)3.ヘッド軌道(インパクト前後のヘッドの動きが、ボールの飛び出し方向に影響する)4.クラブフェースの向き(インパクトでのフェースの向きが、ボールの曲がり具合を決める)5、クラブヘッドの入射角度(ヘッドの入射核が、ボールのスピンに影響する。そのスピン量が、飛距離にかかわってくる)
ボールの硬さやクラブのロフトなどの道具の問題や、気温、湿度、風などの自然環境もボールの飛びに影響を与える。しかし、同じクラブ、同じ自然条件なら、ボールの飛びに影響するのは前述した5つだけだ。
ボールの飛び方を見るだけで、インパクト時のフェースの向きを当てられるとワイレン博士はいう。例えば、左に飛び出してスライスした球は、ヘッドがアウトサイドインの軌道で、インパクトでのフェースの向きがオープンだということになる。ここからグリップ、ポスチャー、スイングの間違いを見ていくことになるのだ。
インタビューでの着眼点:
1. ゴルフをスイングではなく、ボールの飛び方から見てティーチングに生かした。(発想の着目点の大切さ)
2. 理論を体系化し、マニュアルとして普及させた。(真理の追求とその公表の大切さ)
3. 全米初のゴルフ理論博士としてのパイオニア的存在を確立する。(第一人者としてのマーケティング戦略の成功事例)
4. 「PGAティーチングマニュアル」のバイブル的存在。(権威ある出版物の影響力の強さの事例)
5. ティーチング副教材の発注代行システムによるインストラクション機能の向上(クラブ以外の販売ツールをシステム化した成功事例)
リック・スミス
(Rick Smith : Rick Smith Golf Academy)
ミシガン州のツリートップリゾートのディレクター。1996年ゴルフマガジン社ベスト100ティーチングプロに選ばれる。現在、リー・ジャンセン、ジャック・ニクラウスなどを教えている。
正しいポスチャーが出来なければ、ボールは真っ直ぐに飛ばない。ゴルフで一番大切なことは、インパクト時の正しいクラブフェースの入り方というのが、リック・スミスの理論。望ましいヘッドスピードと入射角度、パーフェクトなクラブフェース面が、インパクトで必要だという。
そのためには、まず正しいポスチャー(構え)をすることだ。
直立の姿勢から、ただ膝を折るだけでは、状態の前傾がなく、棒立ちになる。これではバックスイングでインサイドにクラブを引きやすく、その反動で、ダウンスイングの軌道は、アウトサイドからになる。
正しい構えは、尻を後ろに出す姿勢をとり、上半身を前傾し、背骨の角度を保ちながら膝を軽く折る。これで理想的なスイングプレーンを作ることが可能となる。
次に重要なのが、アライメント(体の向き)。正確に構えるために、2ほんのクラブを地面に平行に置くが、1本がボールライン(ターゲットライン)、もう1本が、ボディーラインとなるようなする。そのクラブに対して、フェースをターゲットのスクエアにとり、足、膝、腰、方、目線を、ボディーライン上に構えることで、ターゲットに対して平行になるようないする。
正しいポスチャーがとれなければ、どんな素晴らしいスイングをしても、目標にボールは飛んでいかないという事だ。
インタビューでの着眼点:
1. 自分を商品として高める努力を怠らないこと。(自分の能力よりも更なる上を目指して、仕事をする)
2. 顧客がネットワークとなり更なる広がりとなる。(顧客が顧客を呼ぶ現象)
3. プリゼンテーションの大切さ。(コミュニケーション能力と表現力の重要性)
4. 攻めの戦略。(範囲を限定しない攻めの姿勢)
5. 徹底したアフターフォロー。(顧客満足度を高める重要性)