真の自分に気付く(真我)そして行動
高野 逸夫(インストラクター S37・10・7生)
私の今回のミニツアー参加の目的は、ツアープロとして活躍するためではなく、優秀なティーチングプロとして一歩でも向上したい為でした。 私の目的は自分の中ではっきりとしていましたから、ミニツアーで賞金を獲ろうとか、人に負けたくないといったようなエゴ(自我)に邪魔されることなく、楽しく試合に参加させていただきました。 ですから現在の自分のゴルフのレベルがそのまま試合に出たように思います。 それよりも今回私が得た最大の事は、難コースを65、 66で平気で回ってくるプレーヤーと一緒になってラウンドすることが出来た事です。 私は、自分のプレーをすることよりも、そういった強い選手の人達を外側から観察し、自分なりに把握していく勉強をしているのが、とても楽しかったです。 やはり私はティーチングプロの道を歩んでいるのが、自分に合っているんだなあ、ということがあらためて観察できました。
また試合のほかに大東氏の好意により、世界一のボールストライカー、伝説の人『モー・ノーマン』のデモンストレーション、今まで200人以上のツアープロを育ててきた、アメリカの優秀なティーチングプロ『ジョー・ティール』に出会えたことが、輪をかけて私を興奮させてくれました。
ここで約1ヵ月の体験で身をもって感じた事を、私なりに意見したいと思います。 今後このツアーを自発的に参加する人達にも何か役に立てばと思っています。
この約1ヶ月間のみならず、私がティーチングを始めて10年間観察し、色々なタイプのプレーヤーとふれあって来たなかで、強い選手というのはスイングこそ全然違うが、ある共通の要素があるのに気が付きました。 そしてこのツアーでもって、更に私の観察を正確なものに感じることが出来ました。
その要素とは
1、ゴルフをシンプルに考えている。
2、『自分は出来る』という信念を持っている。
3、ゴルフを非常に愛している。
4、エゴ(自我)がコントロール出来ている。 ということです。
言葉では通じにくいことですが、私の意見では技術が素晴しいことよりも、ゴルフに取り組むための心構えの素晴しさの方が大切だということです。 技術の素晴しさは、強烈な心構えがあれば後から付いてきます。 技術に思い悩む前に、もっと初歩的な『なぜ私はこんなにゴルフに打ち込んでいるのだろう。』 『プロになってどうしたいのだろう』という本物の偽りのない自分に正面と向かって、逃げることなく行動できることの方が、どれだけ重要と思います。 しかし自分の偽りのない部分を見ることは、非常に難しいことです。 正当な言い訳はいくらでも自分で作り出せるからです。 でもたまに原点に返って自分を見つめ直すことの勇気の方が、実は後のことがスムーズに進めるのです。(本当に信念を持って進んでいる人には余計なお世話ですが)
この高いレベルのミニツアーを参戦してみて、返って熱意が湧いてきた人、絶望を感じた人、ここでも相変わらず言い訳をして自分をごまかす人など、色々な人がいると思いますが、それを自分の本音から気付くことが出来、その本音から逃げずに行動出来ることが大切だと思います。 又このツアーは、そういった普段自分では気付けなかったことを、胸にグサッと刺さって気付けるという要素も見逃せないと思います。
是非たくさんの人がこれからも自発的にミニツアーに参加し、貴重な体験が出来ますようお祈りしています。
真の自分に気付く、そして行動。
色々と私たちのために配慮をしてくれた大東氏、真の自分に気付かせてくれた、友人、環境、全てに心より感謝いたします。