トミー・アーマー・ツアーに参加して
上良 幸照(ゴルフ住之江 インストラクター S47・11・15生)
今回私がこのツアーに参加した理由は2つあります。 一つはアメリカのゴルフ環境やスイング理論を知ること。 二つ目は、自分のゴルフの実力を確かめるためです。
前者の方は、レッドベターゴルフアカデミーやPGAマーチャンダイズショー等を見て、経験し、ある程度は満足しました。 しかし後者の方は、思っていたよりもアメリカのゴルフコースや天候は甘いものではありませんでした。
最初のトーナメントの時は、全米全土の寒波で、日本の冬以上に寒く(大変風がきついため、トレーナーや冬ズボンが本当に必要)、かと思うと次の日は、半袖半ズボンでも十分なほど暑くなってしまう。 同じコースなのに、一日たっただけで全く違うコースになってしまうのです。 その違いに戸惑い、自分のゴルフが出来なかったし、日本の易しいコースばかりでラウンドしていた私にとっては、あまりにもタフで、自分の実力のなさを知りました。
次に、私がツアーに参加して感じたことを書きます。 第一に、外人は思ったほど飛距離が出ないことです。 中には信じられないほど飛ぶ人もいますが、そういう人は、たいがいたいしたプレーヤーではありません。 では何故同じくらいの飛距離なのに、スコアーが違うのか。 私なりに思ったことは、外人はあえて飛距離を出しいないのです。 飛距離よりも方向性プラス、ゴルフをトータル的に見ている。 例えば、日本人だと、長いホールに来ると、ドライバーを目一杯たたき、セカンドで出来るだけ短いクラブを打とおとする。 その結果、セカンドショット、アプローチやパットに微妙に影響する。 その点外人は、ドライバーからパター迄、全て同じタイミングで打ってくる。 セカンドショットに距離を残すことを何とも思っていない。 要するに日本人と比べて、ロングアイアンが大変上手なのです。
二つ目は、外人は自分の時間を大事にしている。 同伴プレーヤーの事や後ろの組の事など、まるで考えていないし、自分が納得するまでは決して打たない。 プレーが早い人は、結構イライラすると思う。
三つ目は、英語が話せなくても、プレー中は何とかなるということ。 外人は、フレンドリーで、こちらから英語が少ししか話せない事を伝えると、身振り手ぶりのジェチャーを入れて、ゆっくりと話してくれる。 したがって何を言っているのかは、大体分かるものです。
四つ目は、試合のスタート時間はすぐに遅れるし、午後の後半のスタートなら、サスペンテッド、もしくは残りのホールを暗い中でプレーをしなければならなくなる。(良いスコアーでプレーすれば、このような事はない。)
五つ目は、コースについてですが、アメリカのコースは、確かに7000ヤードを超える長いコースが多いのですが、日本のコースよりはランが稼げるので、あまり気にはならない。 それ以上に厄介なのが、風と木とラフでした。 風はない日もありますが、風の強い日は半端ではなく、ほとんど風との戦いです。 一ヶ月ではありましたが、風については、良い勉強をしました。 次に木ですが、アメリカの木は、日本に比べてとにかく高くて大きいのです。 自分では越えたと思っていても、枝などに引っかかり、トラブルショットになってしまいます。 とにかくティーショットを、よく考えて打っていかないと、とんでもないめに合います。 そしてラフですが、フェアウエイに打っておけば問題がないことは当然のことなのですが、セカンドやグリーン周りの一見何でもなさそうなラフから、クラブヘッドが抜けないことが度々ありました。 ねばりけの有る芝の葉が細いラフには、大変苦労をしました。 結局効果的な対処の仕方は分かりませんでした。
最後に一ヵ月間、相部屋をさせてもらた金田さん、野添さん色々御世話になりました。 また大東さんをはじめ、ツアーに参加された皆さんに、感謝申し上げます。