読売新聞 連載
シニア世代のゴルフ教室 |
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まずは足腰づくりから
【質問〈1〉】
以前はハンデ15ほど。胃がんの手術をしてから5年ぶりにクラブを握ると、思うように打てません。どのようなトレーニングをしたらいいでしょうか。(62歳、男性)
【回答】
「ゴルファーの一番の記憶は、ベストスコア」と言われますが、それを自分の実力と思い込む人は少なくありません。特別な練習よりも、18ホールを歩いてプレーできる足腰づくりから始めて下さい。日ごろから歩くことをお勧めします。
長らくゴルフから遠ざかった人は、素振りも効果的です。バスタオルの一方を結び、他方を持って連続でスイングします。1メートルに切ったホースも利用できます。インパクト周辺で「ビュー」と音がするように3分間行えば、滑らかなスイング形成に役立ちます。
「教え魔」にならないで
ゴルフは、ハンデキャップや、カップまでの距離が違うティーインググラウンドを選べる仕組みなど、技量の違いに配慮したシステムがあり、いろいろな人と一緒に自然の中で楽しむことができます。
ゴルフを通じて、共通の会話が生まれ、家庭のきずなが深まったケースもあり、仲良くプレーする夫婦もおられます。反面、口げんかになるため、「夫婦では絶対一緒にやらない」と公言する人も少なくないのです。個人競技ですが、一人でするわけではありません。そこでお互いに楽しくプレーする極意を紹介させていただきます。
「親しき仲にも礼儀あり」と言われるように、初心者でも見下す扱いをしてはなりません。初心者がうまくできないのは当たり前で、数少ないナイスショットを褒めることから始めましょう。
ゴルフ 目標設定の大切さ |
今回は「目標設定の大切さ」がテーマです。 |
冬のゴルフ 注意点は? |
当たり前の話ですが、ゴルフは、野外で行われます。そのために天候、季節や場所による自然の影響を大きく受けるのです。高地にあるゴルフ場で飛距離が伸びるのは、気圧が低いからです。ヘッドスピードが秒速40メートルのゴルファーの場合、標高が1000メートル高ければ、約5ヤード伸びるとのことです。 |
安全にゴルフ楽しんで |
熟年ゴルファーは、前向きで熱心です。私は今年から、よみうり梅田文化センター(大阪市北区)でゴルフ講座を担当しており、毎月第4金曜日の午後6時30分から1時間半、教室内でゴルファーの悩みなどにお答えした時に、そう感じました。 |
アンチエイジング |
最近、「アンチエイジング」という言葉をよく聞きます。老化の原因を抑えながら予防、改善していくことで、「抗加齢療法」、「抗老化療法」とも言われ、医療や美容、健康分野でも注目されている言葉です。 |
パッティング技術を磨く |
ゴルフは、ティーグラウンドからカップまでの最少打数を競います。しかし、最終地点のカップに注意を払うプレーヤーは、なかなかいません。 |
ショートゲーム攻略が鍵 |
ゴルフの練習風景を見ているだけで、その人の腕前がわかります。初心者は、フルショットが中心で、しかもドライバーを振り回しています。これでは、ストレス解消のためにボールを打っているようなもの。上級者になるほど、アプローチショットを中心に練習しています。「30ヤードのアプローチがすべてのショットの基本」と、百戦錬磨の尾崎将司プロは言います。 |
冬場のプレーけがに注意 |
■逆光対策 |
ミスしないセカンドショット |
シニアのドライバー上達法 |
お年を召されて「昔に比べて飛ばなくなった」と嘆く人がいます。一番良かった時のプレーの記憶が鮮明に残り、それが自分の実力だと勘違いする人もいます。たまたま出たベストスコアや、会心のドライバーショットがその例です。 |
「ティーアップしたボールは打てるのに、第2打から思い通りにいかない」「練習場ではうまくいくのに、なぜゴルフ場ではミスショットばかりするのだろう」と悩んでいるゴルファーが少なくありません。原因は、ティーアップした場合と芝生の上で打つ場合では大きな違いがあることです。 |
◎大東プロのゴルフのツボ<3> |
ドライバーショットを曲げてしまい、第2打が傾斜地になることはよくあります。立ちにくい状況でも、しっかりとクラブをスイングする必要があります。 |
コース上での考え方 |
なぜでしょうか。まず、コースと練習場の違いを考えてみます。 ゴルフコースで同じクラブを同じ場所から打つのは、OB後の打ち直しだけです。 しかし練習場では、同じ場所から連続して同じクラブを打てます。 その中でのナイスショットが、自分の実力だと勘違いしてしまいますが、ミスショットが本来の実力なのです。 従ってコースでは、自分自身の実力を客観的に観察し、ミスショットが出てもいいようにコースマネジメントを心掛ける必要があります。
バンカーや池越えのショットで、「越してやろう」と過敏に反応したり、フェアウエーの狭いホールで手が縮こまってスイングしたりするのは、典型的なケースです。 ショット前には目標意識を持ち、不安を取り除くようにしましょう。 練習場では毎回、クラブや目標を変えて打つことも大切です。
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エージシュートを目指す ゴルフは「生涯、楽しめるスポーツ」と言われます。 退職後から習い始め、米寿を迎えてもプレーを楽しんでいる方もおられます。 大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロは昨年、ゴルフを堪能する「元気なお年寄り」に出会う機会がありました。 今回の「ゴルフのツボ」では、その方がどのような人生を送っているのかを紹介します。 |
700回以上達成 87歳植杉さん シャフトの軟らかいクラブを使いこなす植杉さん
通常、ゴルフコースはパー72前後ですから、年を取ってからも健康で、ある程度の技術を備えた方は達成できるのです。 1回でも実現が難しい記録を、植杉さんはこの数年間、年間100回以上のペースで達成されています。
67歳でハンデ5になり、71歳のとき、初めてのエージシュートを達成されました。 詳しい統計はありませんが、日本でエージシュートを100回以上したゴルファーは、そういないでしょう。
朝食に納豆、ヨーグルト、牛乳を欠かさないなど食生活を工夫し、身長1メートル65の植杉さんが約30年間、体重58キロを維持できていることもそのお陰です。 |
第1回わいずゴルフコンペ ゴルフの腕を競い合う「第1回わいずゴルフコンペ」が3月25日、兵庫県西宮市のよみうりカントリークラブで開かれました。参加した会員57人は春を感じさせる陽気のなかでプレーを満喫。表彰式を兼ねた交流会ではゴルフ談議に花が咲き、仲間をつくった人もいました。全会員の1割にあたる約3800人がゴルフを趣味にしているだけに、今後も継続的にコンペを開きます。 |
ゴルフ談義に花 大東プロ(右)のスイング指導を受ける参加者(3月25日、よみうりカントリークラブで) |
楽しくラウンドするには 「ゴルフの唯一の欠点は面白すぎることである」。これまで多くの評論家たちが、様々な言葉でゴルフの魅力を表現しています。その魅力を十分に感じるために、リラックスして回りたいものです。大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロによる今回の「ゴルフのツボ」は、気持ちよくラウンドするための注意点を紹介してもらいます。 |
ゴルフを通じた人との出会いは、素晴らしいものです。初対面の人でも一緒にプレーをするだけで、「旧知の仲」と感じることもあります。しかし、時には「二度と一緒に回りたくない」と思う方も出てきます。ゴルファーなら、「次も一緒にプレーしたい」と思ってもらいたいものです。では、何に気をつけるべきかをいくつか挙げてみました。 《1》「他のプレーヤーに目を向けていますか?」 自分のプレーに一生懸命になり、他人のプレーに目を向けられないことがあります。スムーズなプレー進行だけでなく、同伴競技者のナイスショットの称賛を忘れないことも基本的なエチケットです。 |
被災地への支援活動
東日本大震災の被災地で、復興作業が進められています。大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロも、被災地を訪れ、一日も早い復興を願った一人です。「ゴルフ界でも何か役に立ちたい」「プレーできる喜びを感じてほしい」との思いを強めるゴルファーも多くなっています。今回は「被災地への支援活動」をテーマにしました。 |
中古品「役立てて」 阪神大震災で被災した逆境を乗り越えて、プロゴルファーに転身した古市忠夫さん(70)と先日、一緒にラウンドする機会がありました。 古市さんは、経営していた写真店が震災で全焼しました。残されたのは、車のトランクに残っていたゴルフクラブだけだったそうです。自治会長として復興に携わるなか、ゴルフができたのは震災から3か月後でした。ラウンド後に「ありがとう」と帽子を取って、深々とお辞儀をして感謝の気持ちを表し、帰りの車の中では、ゴルフが出来る喜びに涙が止まらなかったそうです。 猛練習して、2000年に59歳でプロテストに合格されました。その様子などは後日、映画化されています。 |
聖地 セントアンドルーズで
この夏、大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロが、スコットランドのゴルフコース「セントアンドルーズ」を22年ぶりに訪れました。ゴルフのメジャー大会の一つ、全英オープンの舞台にもなる聖地で、改めてゴルフの楽しさを感じたそうです。今回の「ゴルフのツボ」は、大東プロに、その時の経験を紹介してもらいます。 |
セントアンドルーズでプレーする大東プロ セントアンドルーズのオールドコースは600年余りの歴史があり、六つのコース全てがパブリックコースで、市民に開放されています。 到着したのは日曜日。オールドコースはクローズされ、市民がコース内を散歩していました。若い頃に訪れた時と、何一つ変わらぬ姿で受け入れてくれました。 翌朝、私はプレー枠を求めて午前4時半からスタート室前に並びました。2時間後、南アフリカから来た男性2人とご一緒させていただくことになり、私同様、ウエイティングをしていた米国男性も加わって、4人でプレーを始めました。 |
大東プロ 大阪マラソンに挑戦 10月30日に開かれる「第1回大阪マラソン」(読売新聞社共催)に、大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロが出場します。本番に向けて練習中ですが、ゴルフのラウンドでも、カートを使わず、積極的に歩くことを提唱しています。健康に良いだけでなく、コースの情報収集ができ、スコアアップにもつながります。まさに「一石二鳥」だそうです。 |
しかし、歩くことが少なくなっている現代社会で、一足飛びにフルマラソンに参加できるものだろうか?――そんな不安を抱えながらトレーニングを開始しました。ジョギングを始めると、1時間もしないうちに膝の痛みが出てきました。考えてみれば、高校卒業以来、35年も走りこんだことがなかったのです。 車社会の流れは、ゴルフ場にも表れています。多くのゴルフ場でカートが導入され、コースを歩くゴルファーの姿は少なくなってきました。カートがフェアウエー走行可能なゴルフ場では、ボールの近くまで運転して行けます。 |
大阪マラソン 完走!! 大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロが、10月30日に開かれた「第1回大阪マラソン」(読売新聞社共催)に出場、マラソン初挑戦で見事完走しました。沿道の声援に勇気づけられて、5時間57分53秒でゴール。マラソンでもゴルフでも、困難な場面にぶつかっても我慢しながら、一歩ずつ積み重ねることの大事さを再認識したそうです。 |
マラソン初挑戦で完走した大東プロ
これまで、「ゴルフ場ではカートに乗らずに歩きましょう」と提言して大会に備えてきただけに、当日はお祭り気分を味わいたいと思うと同時に、是が非でも完走する使命があると感じていました。3万人の最後尾からスタートしました。号砲が鳴ってからスタートラインを越えるまで20分もかかりましたが、大阪の目抜き通りを走ることは爽快そのものでした。 給水地点では、わいず倶楽部の会員の方がボランティアを務めていました。飲み干す水とともにパワーをいただきました。時には沿道の人々とハイタッチをしながら駆け抜けました。 |