アメリカゴルフ協会(USGA)の発表によれば、1960年代から現在までの一般男子のハンディーキャップの平均は、変わっていないとのことです。ゴルフのクラブ、ボール等の道具が飛躍的に進歩したのにも関わらず、一般ゴルファーの腕が上達しないのは、どうしてのなのでしょうか。
またプロゴルフ界では、選手のピークが30歳を越えてから訪れることが、獲得賞金額から見ても分かります。このようなことは、他のスポーツでは考えられないことです。
その一つの要因は、従来のゴルフスイングがあまりにも複雑な体の動きを要求している事があげられます。具体的には、前腕の回転を伴いながらクラブフェースをインパクトの一瞬−1万分の4秒−にスクエアーに戻してくることが要求されます。その時に、クラブフェースの向きが2度狂えば、ボールはフェアウェーから外れてしまうのです。時速150qにもおよぶヘッドスピードをコントロールしなければいけないのです。
ビギナーの90%以上のゴルファーがスライスするのは、ダウンスイングでオープンになったクラブフェースをインパクトまでにスクエアに戻してくることができないからなのです。日常生活の中であまり使わない前腕の回転運動が身につくまでに、相当の練習と時間がかかるのです。
ナチュラルゴルフスイング=ハンマー打法は、かなづちを握って釘を打つように、出来る限り前腕の回転の少ない、従ってインパクトゾーンの長い打ち方なのです。日常生活の体の動きにより近く、しかもクラブフェースの向きがより安定する体の動きであります。
この理論は、世界一のボールストライカーとして名高いモー・ノーマンのスイングを、アメリカのジャック・カーケンダルが、科学的に研究分析し、体系化したものです。そしてアメリカプロゴルフ協会の指導要綱の一つとして取り上げられるに至っているのです。ジャック・カーケンダルは、ゴルフマガジン社のベスト100ティーチャーに選ばれています。すなわち近代ゴルフ理論の大きな流れの一端を担っているものなのです。
日本においても芹沢信雄プロが、モー・ノーマンのスイングテープを繰り返し見て良いイメージを出すことが出来、見事'96年の日本マッチプレー選手権に優勝した事は、新聞等に取りあげられ有名であります。また「新ハンマー打法の驚異」ごま書房出版をはじめ、週刊パーゴルフに30週にわたって連載、サンケイスポーツ、デイリースポーツ、ゴルフ&ゴルフ等に連載されて来ました。
このホームページでアメリカの最新のゴルフ理論をより広く皆様に紹介ができ、日本にもナチュラルゴルフを通じてより多くの「ハッピーゴルファー」が増えることを願ってやみません。