第33回:パットはアジャストして打ってはいけない

ァーストパットをショートすると、セカンドパットが思いきりオーバーしてしまう。あるいは、ファーストパットが大きくカップをオーバ-すると、今度はセカンドパットをショートさせてしまうといったことは、アマチュアゴルファーに多いパッティングのミスである。

 これにどう対処すればいいかだが、私はプレーヤーに対して、最初のパットをオーバ-したときに、パッティングの考え方を変えてしまったのかどうかをまず質問したい。あるいは自問してみるのもいいかもしれない。セカンドパットも、カップを大きくオーバーしたくないと思って打って、結果的にショートしたのかということである。よくあることは、最初のホールでファーストパットを1メートル以上オーバーさせ、返しのパットをミスした。そのために、次のホールからカッブを大きくオーバーさせることを恐れてしまうことである。「オーバーしたくない」、あるいは「ショートさせたくない」と思ってパットをアジャスト(調整)していってはダメである

 。いつも同じ考えでパットに臨まなければいけない。あなたに必要なのは、ボールがカップインすることを考えることだけである。パッティングをするときに、もし前のパットのことが頭にあるのであれば、そのパットはミスになる確率が大きい。完全に忘れてしまわなければいけない。「今日のグリーンは遅い」というような思い、意識を捨てなければいけないのだ。意識のうえでストロークを調整するのではなく、ただ単にカップを見つめ、ボ-ルが入るのを信じれば、ストロークは自然とグリーンのスピードに合ってくるものなのだ。

 グリーンのスピードは、非常に重要な要素であることは確かだ。しかし、意識を持ってグリーンの速さに対応するのではなく、ボールがカップに入るのを想像することが最も重要なことだ。本当に遅いグリーンの場合は、ボールがカップの向こう側に当たって入るのをイメージし、速いグリーンの場合は、カップの手前から入っていくボールをイメ-ジするのだ。ボールがカップインするスピードを頭に描きはするが、ストロークをしっかりとするとかソフトに打つなどということは考えないことだ。ストロークのことを考えて打ってはいけない。あなたがしなければいけないことは、ボールがカップインするイメージを強く頭に描くことなのだ。