第32回:プレーを待たされても、それを言い訳にはできない

本では9ホール終わって休憩または食事が入ることが多い。アメリカではそうしたことはないが、ティグラウンドで前の組が3組もつかえていて、プレ-のリズムが狂うときがある。こんなときどうすればいいかが今回のテーマだ。

 まず自分に言い聞かせなければならないことは、この休憩をリズムが変わってしまった言い訳にしないことである。このランチのおかげで、あるいは3組待たされたからリズムが狂ったとか、調子が変わってしまったとか、いわないことだ。

 次に、ランチ休憩の間、あるいは待たされている間、ゴルフのことを考えるのであれば、後半の残りのプレーが、素晴らしいものになるようにイメージすることだ。3つ目は、バックナインのスタートホールでは、30秒ほどのストレッチと5〜10回の素振りを行うこと。そして、それらをやっているときに、自分のマインド(神経)をプレーすることに戻してやるのだ。

 メンタルルーチン(精神面)とフィジカルルーチン(肉体面)の両方を行うのだ。ボールの後ろに立ち、ターゲッ卜を決めて打つショットをイメージし、信じ切ってショットをするのである。前半は調子がよかったから、ランチはとらずにそのまま18ホールを通してラウンドしたかったとか、昼からは天気が変わったとか、昼の休憩で体が硬くなったとか、苦情をいっている場合ではない。体が硬くなったのは自分の問題。スタート前に自分でストレッチをすればいいことなのだ。

 すべては自分の問題であり、だれも気にとめないことなのである。本当に体が硬くなったと思うなら、ドライバーの代わりに違うクラブを使えばいい。後半の9ホールすべてを、最初のミスのためにダメにするようなことは避けなければならない。ゴルフコースでは言い訳を作ったり、自分を疑い出したりしてはいけない。素晴らしいプレーをイメージしなければならないのだ。これはハンディ25の人でも同じことである。

 「私はニック・プライスのような素晴らしいスイングはできないから、いい考えができません」という人がいるが、悪いスイングを持っているからといって、どうしてそれが悪い考え方を持つことの言い訳になるのか。たとえ悪いスイングでも、よい考え方をすることによって、ゴルフプレーも少しはよくなるはずである。