第30回:ドライバーショットではバーディは取れない

るとき一人のゴルファーが私のところにやってきて、このような質問をした。「博士、私は決まってパー5のホールのティショットがうまくいかないのです。何かいい方法はないでしょうか」と。デービス・ラブ皿の船も、パー5のティショットではいつも強振していた。2オンをいつでも狙っていたのだ。

 それに対して私は、「デービス、君は自分が常にロングヒッタ-であることを信頼しなければいけない。ただ、目分のスイングをそのままするだけだ。そうすればボールはまっすぐに遠くへ飛んでいくだろう。強く打とうとすることは、自分がロングヒッターであることを自分自身で認めていないのだ。だから強振する。君のネイングなら、普通にフェースの真ん中でポールをとらえさえすれば、ポールは遠くへ飛んでいくのだ」とアドバイスした。

 長いパー4で風がアゲンストの場合、多くのプレーヤーは強振するが、これも同じことである。ホールによってスイングを変えてはいけないのだ。あなたがすべきことは、自分のスイングをいつものように行うことだけなのだ。ただ、それにはかなりのディシプリン(覚悟)が必要である。難しいホールだからといって、長いホールだからといって、アゲンストだからといって、肩に力を入れて強振してはいけない。スムーズに、いつものようにスイングするのだ。ではどうすればいいかというと、それはメンタルリハーサルをすることだ。

 トーナメント前日、あるいは週末のプレーの前日に、翌日の天気予報で風が強いということであれば、風が強い中でもスムーズにスイングする自分の姿をイメージし、そのリハーサルを繰り返すのだ。また、私がいつもプレーヤーにいっていることは、「ドライバーによってバ-ディが取れるのではない」ということである。ピーター・トムソンは私にこんなことをいった。「ティショットはテニスのセカンドサーブみたいなものだ。プレーを続けるために打ち、その後だれがポイントを取るか見るのだ。ドライバーとはそんなもんなんだ」

 ティショットをとりあえず打って、その次からだれがバーディを取れるかというプレーがスタートするのだ。パー4やパー5ではティショットでバーディを狙うのではない。反対にティショットでトリプルボギーが生まれる可能性はある。