第27回:池に入れる恐れとグリーンに乗せる喜びはどちらが大きいか?

週は、OBや池やバンカーなどのハザードを見ると、なぜそこに打ってしまうことが多いのか?というのがテーマだった。それは、「池に入れてはいけない」というように、マインド(頭)がハザードを認識すると、それがイエスかノーかにかかわらずターゲットであると認識してしまうからである、という理由をお話しした。

 今週はその続きである。もう一つの理由は、プレーヤーは恐れと闘っている場合が多い、ということである。ボールを池に入れることの恐れが、ボールをグリーンに乗せることの喜びよりも大きいのだ。だから、皆さんはまず、グリーンにポールを乗せるチャレンジを楽しむことを学ばなければならない。

 クラブセレクション(選択)までは、池の存在、その他のハザードのある場所を確認し、いったんクラブを手にすれば、それらのハザードの存在は忘れてしまい、ターゲットに集中するのである。間違った方法は、ボールの後方に立って、今から打つショットをイメージするにあたり、グリーンにボールが乗っていくことよりも、池にボールが落ちることを`配することである。池にボールが落ちることを毛配しながらアドレスしても、よい結果は得られないのだ。自分の打ちたい(打つべき)ところをイメージしてアドレスに入らなければいけない。そうすれば、打ってはいけない池(ハザード)の存在を忘れることができるようになるのだ。

 また、それができるようになるためには、夜寝る前に、約5分間横になりながらイメージするトレーニングを行うようにするといい。例えば、9番アイアンでの池越えのショットが、見事に高い球筋でグリーンオンするのを何回も何回もイメージするのだ。池が心配な人というのは、例えば池越えの8番ホールが苦手な場合、まだ6番ホールをプレーしているにもかかわらず、2ホール先の池が心配になっているのである。

 現時点のプレーに集中していれば、知らずに池のホールも終わっていたことになるだろう。また、もっと重要なことは、自分の目の前に池があろうがなかろうが、今までのショットに挑むルーチン(考え方や手順)を変えないことだ。考え方を変えてしまったことによって、ポールが池に行き、池の存在を責めてしまう。これはゴルフで最悪の結果である。