第24回:100を切りたいなら、目標は95!

ルフでは100とか90とか、なかなか破れないものをたとえてスコアの力べのようにいわれることが多い。そうしたことは技術的な問題なのか、あるいは精神的な問題なのか、だれでも一度くらいは悩んだことがあるだろう。

 100を切れないとか、90、80のカベがあるとかいうのは、はっきりいってメンタル(精神)の問題だ。例えば100と83のスコアでは技術的に差があるだろうが、89と90で技術的な大きな違いはない。完全にメンタルの問題である。

 一番の問題は、プレーヤ-が頭で、「100を切りたい」と考えてしまうことだ。これが間違いであるのは、「95のスコアを出す」という目標を立てないで、「100を切りたい」と思うことだ。100が目標だと、100に近づいてくると興奮してしまうのだ。

 ちょうど、ツアープレーヤーが優勝スコアを考えることなしに、カットライン(予選通過スコア)を気にかけて心配しながらプレーするように。100を切りたいと思っているプレーヤーは、最初のハーフで48・49・50・51などのスコアが出ると、後半のスコアが気になり、毎ホールでスコアの足し算をするのだ。

 4ホールを残してダプルボギーとボギーが二つずつでいけると計算するのだ。これでは100は切れない。なぜなら、第一に集中力を失うからである。1球1球、現在のショットに集中すべきものが、次のショット、次のホ-ルのことが気になってしまうからだ。プレーのフォーカス(焦点)がずれてしまうのだ。だから、「上がってみたら結果的に100が切れていた」という事実に任せるのだ。

 理想的なのは、毎回毎回のショットに集中し、1球1球をプレーすることである。それをすれば、自然と100が切れることを信じるのだ。これはニック・プライスにいったことだ。優勝する毛の準備は必要であるが、5ホール残って優勝争いをしているときに、優勝のことを考えてプレーするのではなく、優勝したいのであれば、毎ショット毎ショットに集中すること、すなわち現在のプレーをすることだ。そうすることにより、優勝するチャンスが生まれる。

 これは、アマチュアにもまったく同じことがいえる。現在のプレーに集中することを学ばなければならない。余計なことを考えていてはいけないのだ。