第21回:朝イチショットは特別なショットではない

一番のショットで上がらない万法はないでしょうか?これは私がアマチュアゴルファーによくされる質問の一つである。

 まず重要なのは、朝イチショットが特別なものであるという考え方をせずに、他のショットと同じで、その他の一つと考えるべきであるということだ。他のショットと違う臨み方をせずに、普通のショットとして臨む。もし周りに多くのギャラリーがいたとしても、ときにはトップしたり、ときにはテンプラをしたり、ときにはナイスショットをすることを認めたうえでショットをするのだ。もし彼らが自分のミスを見て笑うと思うのであれば、彼らはゴルフをしたことがないのだろう。だれであれ、ミスをするものである。ミスショットを恐れてはいけないのである。

 ジャック・ニクラスでさえ、マスターズの朝イチショット、オーガスタの1番ホールで真上にテンプラをしたことがあるのだ。多分100ヤードにも満たないショットで、フェアウエーまでも出なかった。しかし、ニクラスはそこからパーの4で上がった。

 ゴルフをするからには、ミスショットをするかもしれないというリスクを負わなければならない。そして、そのミスショットは、朝イチにくるかもしれない。しかし、朝イチショットといっても、他の多くのショットの一つではないか。ミスがたまたま、そのときにきたからといって、いったいどんな意味があるのだろうか。大した問題ではないはずである。

 朝イチショットでもう二つアドバイスするなら、打ちたいボールをイメージして、いつものアドレスに入る手順(ルーチン)を重視することである。ドライバーが苦手ならスプーンを使ってもいいだろう。ドライバーでミスをする心配を持ちながら打つのは賢い方法とはいえない。

 もう一つは、チャレンジ(挑戦)をエンジョイする(楽しむ)ことだ。ゴルフ場に行くに当たって、1番ティでのナイスショットをイメージするのだ。1番ティでナイスショットを打った後のいいフィーリング、ギャラリーの拍手、スカッとした気持ちをイメージするのだ。多くの人は1番ティに立つ前に、自分がOBをして、ギャラリーが笑うのを心配してしまうのだ。そのようなアプローチは避け、ひたすらナイスショットをイメージするのである。