「PGAティーチング&コーチングサミット」

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2006年12月6日から10日まで、フロリダ州ポート・セント・ルーシーで、第10回PGAティーチング&コーチングサミットが開催されました。

現地での写真を中心に、セミナーの概要やティーチングプロの学ぶ姿を紹介させていただきます。

 

 

10年ぶりのフロリダ遠征

今回は、PGAティーチング&コーチングサミットに出席するため。

米国PGA協会が2年に1度、ティーチングプロが一同に介して研究発表をして、お互い研鑽するコンベンションを開催している。

アメリカを中心に700人のゴルフプロフェッショナルが、PGAヴィレッジの「ラーニングセンター」に集う。

日本からの出席者は、小生を入れて2名だけと、寂しいかぎりだ。

実は10年前も日本人は、小生だけの出席であった。

ティーチングの部門では、世界を先導するアメリカから多くのことを吸収すべきである。しかし、いまだ取り払われない大きな壁があるように感じる。

それは、言葉の壁以上に、日本人が持っている農耕民族の体質かもしれない。

移動して交流することを厭わない欧米気質。

日本人は外から入っている文化に対しては、融合することに長けていても、自ら進んで取得することが少ないのではないだろうか。

こちらから進んで習得することなくして、道は開けないのだろう。

そんな思いで、10年ぶりに、フロリダまでやってきた。

今回の小生のキーワードは、「移動」と「交流」。

 

その昔、プロや研修生を連れて、フロリダ州オーランド周辺で開催されているミニツアーに出場する為に合宿をしていた。

日本ではゴルフのシーズンイン前の1月から2月に、半袖でプレーできるフロリダ。

賞金のかかったミニツアーに参戦して、実践経験を得る為に全国から若手が集まった。

1ヶ月間、コンドミディアムで自炊して、レンタカーのワゴン車を借りて転戦する。

20人以上の英語の喋れない選手をお世話するのだから、こちらも大変であった。

車がパンクしたり、道に迷ってロストすることもあった。

はたまた、交通違反で警察官のお世話になることも。

若いから出来たんだな〜と、今だから思える。

10年間に渡る活動が、徐々に報われてきた。

一緒に行った研修生達が、プロテストに合格したり、シード権を獲得したり、ツアー優勝を果たした。

小生にとってフロリダは、今でも第二の故郷だ。

関西空港からデトロイト経由でオーランドに入る。

ノースウエスト航空のロゴも、10年前と様変わりしていた。

NWA」のシンプルな文字が飛行機に入っている。

エコノミー症候群になりそうな狭い座席で、12時間弱を過ごす。

時間が来れば、必ず配給される機内食。

まるで家畜に餌を与えるような雰囲気である。

味も人間が食べるようなものではない。

それでも、出されるものは全て平らげるから、小生の貧乏性も困ったものだ。

清涼飲料水類は無料だが、アルコール類は有料となっているのは、今のご時世を反映している。

いつになったらビジネスクラスで旅行できるのだろうか、、、

 

デトロイト空港の変わりように驚かされた。

空港ターミナルが、新しくなっている。

やはりアメリカは、やる事がでかい!

何とモノレールが、ビルの中を走っているのだ。

建築費の投資コストと空調の維持コストを心配するのは、貧乏性の小生だけだろうか?

トイレでも驚かされた。

小便はもちろん、大便の排水までもが自動だ。

お尻を上げたとたんに、一気に水が出てくる。

手洗いの水(適度な温度のお湯だが)も、自動で出てくるのは当たり前で、その横の石鹸水も手をかざせば、そのまま出てくる。

最後に驚いたのが、ペーパータオル。

これも、自動で出てくるからたまげてしまった。

しかし何もかも自動のアメリカで、一つだけ無いものがある。

あのマライヤ・キャリーでさえ「日本のトイレは素晴らしい!」と言わしめたもの。

それは、ウォシュレット。

雪が降っても不思議でないデトロイトから、飛行機で3時間、オーランドに南下する。

そこは、半袖の世界。

ディズニーキャラクターが空港のいたるところのあるオーランドに到着した。

日本から出発して、すでに約18時間が経過している。

日付変更線を越えているので、1日得をした計算になる。

 

第二の故郷のオーランドだが、空港では最悪の思い出がある。

その昔、取材旅行でカメラマンと空港に降りたったあと、尾行されていた。

相手はプロの窃盗犯。

こちらは、1メートル以上の望遠レンズをはじめ大型荷物をレンタカーに運びこんだ。

その足でホテルに行くまで、後を着けられていたのだ。

チェックインをしている約5分間に、駐車場の車のトランクから全ての荷物がなくなっていた。

鍵をかけたはずのトランクが半開きになって、そこを車が逃げていく。

あっと、思ったときは、すでに時、遅し。

間が悪いことに、パスポートも貴重品全てを入れたカバンを残していた。

唖然として、その場に立ち尽くしてしまった。

でも悪い思い出を差し引いて、余りある良いことを、ここオーランドでは経験させてもらった。

毎年1ヶ月間、フロリダ州でミニツアーを転戦するキャンプ。

のべ100人を越えるプロや研修生を連れて、合宿をはった。

その間、色々な方々のサポートを頂き、多くの人々との出会いがあった。

 

今回のPGAティーチング&コーチングサミットは、フロリダ州、ポート・セント・ルーシーにあるPGAヴィレッジで開催された。

オーランドから南へ約150マイル。

レンタカーの予約は、日本からインターネットを通じてしていた。

パソコンから予約状況のプリントアウトしたものを持参した。

空港内にある、レンタカー会社のカウンターで見せれば、手続きは至って簡単。

そこから実際に車に乗るまでの手続きが、面白い。

効率を重視し、人件費が高いアメリカならでは。

「ミッドサイズのコーナーにある車の好きなものを選んでね。

 キーは、既に付いているから」とカウンターで言われてから、後はセルフサービス。

日本では、車の前まで連れて行ってくれて、詳しい説明後に車を引き渡される。

アメリカでは、勝手に乗って勝手に返すのだ。

チェックは、駐車場出口にゲートがあり、係員が行う。

その係員は、レンタカーの社員ではなく、駐車場全てを取り仕切っている人である。

ここまで効率化をされれば、接客サービスもなにもあったものではない。

料金競争が激しいからこそ、いかに少ない人員で効率的に運営するかを考えた結果なのであろう。

顧客も接客サービスよりも、価格を重要視している。

肩透かしにあったような感じで、出口ゲートを出て、一路PGAヴィレッジを目指す。

実は、ナビゲーション付きの車をリクエストしたのだが、あいにく在庫が無かった。

ナビに関しては、日本のほうが普及率が断然高い。

アメリカでは、住所がストリート名で明示され、標示も分かりやすいからなのか。

はたまた、アメリカ人が機械に弱いからか、、、。

 

小生、ホテルの住所と道のりをインターネットからプリントアウトしてきたから、ナビ無しでも問題無いと思っていた。

実は、これが今回の大きな問題となったのだ。

 

今回のホテルは、開場のPGAヴィレッジに隣接する場所にインターネットを通して予約した。

普通のホテルであれば、場所も迷わないはずなのであるが、ゴルフ場に隣接したコテージであったのだ。

しかもゲートがあり、許可の無い車が入れないようになっている。

レンタルオフィース(一般のフロントに当たるところ)は、別の場所に位置していた。

その場所が、実に分かりにくい。

何度も間違いを繰り返し、道に迷ってしまった。

ちょうどその時、パトカーが止まっていた。

「地獄で仏」の思いで、思わず近寄って話しかけた。

ここはアメリカ、警官は近づいて来る小生に警戒をする。

「そこで待ってろ!」と注意される。

道に迷っていることが解かると、実に丁寧に道順を教えてくれた。

パトカーに戻って地図を探し、道順を詳しく手書きしてくれた。

これで安心、間違いなしと思ったのだが、、、

  

 

PGAヴィレッジのイルミネーション

オーランド国際空港から南に約200キロにあるPGAヴィレッジ。

本来であれば3時間弱のドライブで着く予定であった。

しかし道に迷い5時間あまりかかってしまった。

真っ暗な夜空に浮かび上がったPGAヴィレッジの看板を見て、救われた。

きれいなイルミネーションを感じるよりも、安堵感にひたった。

おなじみのPGAロゴマークが、親近感を持って目に映る。

気持ちが落ち着けば、不思議と空腹感が出てくる。

現地時間で午後8時、日本時間で朝の10時。

日本を出てから丸一日が過ぎている。

西海岸や東海岸北部と違い、フロリダまで直航便は飛んでいない。

したがってデトロイトで乗り継いでオーランドまでやって来た。

乗り継ぎと言っても、北海道から沖縄まで行くような距離だ。

日米を往復するツアー選手達の苦労が、少し体験できたような気分であった。  

 

 

ゴルフコースに面したコンド

今回、滞在したのは、ゴルフ場に面したコンドミディアム。

一般の家のような形状で、オーナー所有者が貸し出している物件だ。

施設内に入るためには、ゲートがあり、セキュリティーが完備されている。

部屋の中には、2ベットルームと簡易キッチンがついている。

一泊100ドル弱。

これは、部屋代で、2人でも同じ料金だ。

家族ぐるみで滞在するには最適かもしれないが、、、

ホテルのフロント機能がないために、苦労することもある。

電話回線しかなく、持参したパソコンをインターネットにつなぐことが出来ない。

レンタルした携帯電話のIモードメールで代用するしかなかった。

近くのコンビニで、飲料水などを買い込んだ。

これから始まるPGAティーチング&コーチングサミットを快適に受講するための滞在場所なのだから。  

 

 

レンタカーで迷いながら到着

今回のレンタカーは、ミッドサイズを借りた。

オーランド国際空港から目的地のPGAビレッジがあるポート・セント・ルーシーまでは約200キロ。

フリーウェイの制限時速は70マイル(約112キロ)。

流れに沿って走れば、80マイル(約130キロ)出ていることもある。

一番小さいクラスのレンタカーは、万一の時に不安があるから。

本当は日本車を借りたかったのだが、残っていたのがクライスラーしかなかった。

どこに行くのも車が必要なアメリカ。

そんな意味でも車は、足代わり。

空港にあるレンタカー会社のカウンターも10社以上が、並んでいる。

アメリカ人にとって、レンタカーを借りることは、電車やバスに乗ることよりも手軽な感覚があるのだろう。

あたりまえだが、車は、日本と反対の左ハンドルで右側通行のアメリカ。

最初は、注意して運転しているので、大丈夫だが、慣れてきた時が危ない。

今回もやってしまった。

交差点を曲がった後、反対車線に入ってしまっていた。

幸い、事故にならずにすんだからよいが、冷や汗ものであった。  

 

ラーニングセンターの前にある看板

PGAヴィレッジにあるラーニングセンター。

今回の第10PGAティーチング&コーチングサミットが、開催される場所である。

時計台のアーチ型の入り口を潜り抜ければ、広大な練習施設が目の前に広がる。

左右には、大きな練習グリーンが配置されている。

ピンフラッグは、おなじみのPGAロゴマークが付いている。

目の前には、10種類以上の色々なバンカーがある。

ポットバンカーやアリソンバンカーの形状をはじめ、砂の質も色々ある。

全てのバンカーを練習できる環境が、完備されている。

そして左右に広がるドライビングレンジ。

色とりどりのピンフラッグで、距離が分かるようになっている。

もちろん、生芝から練習できる。

PGAメンバーが、生徒さんを連れてレッスンできる環境が整っているのが、このラーニングセンターである。

今回のようなセミナーを開催するのにも、全ての施設が整っている。

 

PGAヴィレッジコンファレンスルーム

  PGAヴィレッジにあるコンファレンルーム。

ゴルフ殿堂パーティーが行われた部屋以外にも、クラスルームが6つある。

練習場とゴルフ場の屋外でのレッスンだけではなく、屋内での講義が出来るようになっている。

まず、今回のセミナー登録をここで済ませる。

レジストレーション作業は、インターネットを通じて日本でおこなっていた。

PGAのホームページから、サミットのリンクに飛び、国際PGAメンバーの欄に、必要事項を入力する。

5日間のサミット参加料は、799ドル。

クレジットカード番号を入れて登録完了。

後日、メールでセミナーの注意事項が送られてきた。

コンファレンスルームの受け付けで、小生の名前を言う。

My name is Masahiro Ohigashi from Japan

日本の名前は、発音だけではスペルが分からないので、

OHIGASHI」と必ずスペルを発音しなければいけない。

小生の名前が入ったネームタッグが渡された。

PGAティーチング&コーチングサミットの大きなロゴが真中に入ったショルダーバックの中には、プログラムとスポンサーのパンフレットが入っている。

イエローページのような分厚い資料が、今後のPGAティーチング&コーチング・サミットの内容の濃さが垣間見れるような気がした。

スポンサーであるキャロウェイゴルフからは、1ダースのボールとゴルフプライドからオリジナルキャップも提供された。

 

 

PGAロゴマークのフットマット

PGAロゴマークマットが入り口にあった。

1916年に設立された全米プロゴルフ協会。

今年90周年を向かえる、28000人のクラブプロの集まり。

日本プロゴルフ協会が創立49年であるから、40年以上も長い歴史がある。

日本の場合は、4433人だから6倍強の人数がいることとなる。

メンバーの多くは、全米に18000あるゴルフ場でクラブプロとして働いている。

アメリカでヘッドプロと言えば、日本の支配人的な仕事も行う。

まずプロショップの経営をしている。

ゴルフ場のティータイムの管理や労務管理も行う。

したがってプロゴルファーと言うよりも、ゴルフのビジネスマンである、ゴルフプロフェッショナルの集まりである。

したがって、セミナー受講生は、日本と違ってビジネスマンの集まりの雰囲気があった。

こわもての日本のプロの集まりとは違い、笑顔が映えていた。

 

 

キャロウェイゴルフのデモンストレーションディ

今回のサミットのメインスポンサーであるキャロウェイゴルフ。

パターのオデッセイ、ベンホーガン、トップフライトを統合した。

世界一のゴルフメーカーである。

1982年創業の歴史が短い会社だが、独自のクラブ設計が大躍進となった。

創業者のイリー・キャロウェイが開発した「S2H2」というクラブ設計。

クラブシャフトをクラブヘッドに貫通させて打球のコントロール性能をアップさせた。

そして1991年にリリースされたビッグバーサは、大ヒットしてキャロウェイの代名詞となった。

パターからウエッジ、アイアン、ドライバー、そしてボールにいたるまで全てのラインアップを展示し、デモンストレーション体験する。

 

ロジャー・クリーブランド氏の講演

ロジャー・クリーブランド氏のセミナー。

「ウエッジといえばクリーブランド」と言うほど人気があった。

創業者のロジャー・クリーブランドは、会社を売却した後、1996年にキャロウエイゴルフに参画した。

現在は、チーフクラブデザイナーとして、キャロウェイの躍進を支えている。

フィル・ミケルソンもウエッジに関しては、クリーブランド氏に絶大なる信頼を寄せている。

ミケルソンのウエッジは50,55,60度のロフトの3本を入れている。

同じロフトのギャップにすることにより、距離感を出すことがシンプルになる。

「もしあなたが、46度と58度のウエッジを持っているなら3本目は52度を使うべきでしょう。

4本のウエッジにするなら、50度と54度のウエッジ2本を加えて下さい」

温和な話し方の中に、説得力があった。  

 

 

日本人の奥様を持つ親日家のクリーブランド氏

根っからのクラブ職人でありながら、とても温和な人となり。

日本一のクラブデザイナー、竹林隆光さんにも共通するところ。

すごい人でありながら、すごく、やさしい。

セミナーが終わっても、彼の周りから人垣が離れなかった。

クラブ設計に関しての質問攻め。

それに対して、一人一人、丁寧に答えていく。

「その部分は、自分には分からない」

知らないことを「知らない」と認める偉大さ。

「知ったかぶり」をしがちな小生にとって、学ぶところが大きかった。

「実は、ワイフは日本人なんだ」

「そこで、私からパーソナルな質問があるんだが、、、いいかな?」

クラブ設計の伝説の人から小生が、質問を受けるとは、思わなかった。  

 

 

PGAヴィレッジ

ゴルフ場のアプローチに椰子の木が配置されている。

北海道大学のポプラ並木のようでもある。

正面の時計台は、北海道とは違って、とんがり帽子風。

この時計台をシンボルマークとして、PGAヴィレッジのロゴマークにしている。

そして時計と同じ大きさでPGAマークが真下に配置されている。

1996年にオープンしたPGAヴィレッジは、54ホール。

トム・ファジオ設計のライダーコースとワナメイカーコース。

ピート・ダイ設計のダイコース。

それぞれ特徴があるコースで、同じロケーションにあるとは思われない。

PGAの名前がついているゴルフコースは、全米に多く存在している。

PGA自体が経営しているものや、名前を貸しているものまで、その形態は色々だ。

特にフロリダでは、「PGA」の名前が道に使われているところもある。

PGA」の名称がアメリカで認識されていることは間違いない。

 

総支配人のバッド・テイラー

PGAメンバーには、28000人のプロがいる。

多くのメンバーがクラブプロとして、ゴルフ場を仕事場としている。

最初は、アシスタントプロとしてスタートする。

ティータイムの管理やゴルフカートの清掃、プロショップの運営、クラブ競技の企画実施、レッスン等、仕事は多岐にわたる。

プロフェッショナルとなり、ヘッドプロ、そしてディレクターとPGAメンバーの職域は広い。

マスタープロフェッショナルの称号を持っているバッド・テイラーは、PGAヴィレッジのディレクター。

日本で言うところの支配人の役割。

日本のプロと違い、親切に対応してくれる営業マンの雰囲気がある。

何でも気楽に声を掛けやすい。  

 

ヒストリカルセンターのボランティア

ラーニングセンター横にある、ヒストリカルセンター。

ゴルフの歴史博物館。

90年のPGAの歴史が、手にとるようにわかる。

ヒストリカルセンターで対応してくれたのは、地元のボランティア。

毎日3時間、交代で勤務する。

その後は、無料でPGAヴィレッジの施設を利用できるという。

趣味と実益を兼ねたボランティア。

5箇所のパッティンググリーンや10個以上ある色々な種類のバンカー、生芝から練習できるドライビングレンジ、54ホールのチャンピオンコース。

こんな施設が使えるのだから、誰でも喜んでボランティアしたくなる。  

 

 

PGA教育部長のリック・マーティノプロ

サミットのコーディネーターを努めた、リック・マーティーノプロ。

「エジプトのスフィンクス、フランスのエッフェルタワー、首都にあるワシントンモニュメント。

これらの建造物は、しっかりした土台の上に成り立っている。

スポーツの世界でも、プロのパーフォーマンスのためには、その基礎となる部分が大切だ。」

「日々の素晴らしい仕事をする上で、深いリサーチや知識が必要となる」

「今回の2006PGAティーチング&コーチング・サミットは、4つのテーマに沿ったものとなっている。

1.      フィジカルモーション

2.      道具

3.      スキルベース・レッスン

4.      コースでの実演

サミット初日のオープングリマークで、ティーチングプロの勉強する姿勢の大切さを強調していた。  

 

 

ニクラウスゴルフアカデミーのマイク・マラスカプロ

東京にあるニクラウスゴルフセンターで4年間、ヘッドインストラクターを務めたマイク・マラスカプロ。

ゴルフスイング形成のために、体の動きを個別に習得する方法をすすめる。

両手をクロスに肩にあてた状態で、前傾姿勢をとる。

アドレスの姿勢のまま、肩と腰を分離して動かせる。

それぞれを個別に動かせることにより、その動きを特化して習得する。

フォーアームローテーションなどは、その際たるもの。

左手一本でクラブを持ち、肘から下だけを腰から下の間でスイングする。

ユックリと繰り返し同じ動きをすることで、左手前腕の動きを特化して習得することが出来る。

スーパースロースイングドリルも、彼のお薦めドリルのひとつ。

2秒以内で終わる通常のゴルフスイングを、3分かけてする。

スイングのポジショニングが確認できるだけではなく、弱い筋力のトレーニングにもなる。

ためしに3分間のスーパースロースイングをトライしてみよう。

次の日、筋肉が張る感覚が出るだろう。

特に、弱い部分の筋肉に身がいるので、良いトレーニングとなる。  

 

 

クリーブランド総合病院の研究

世界一のメディカル機関である、クリーブランド総合病院の研究発表があった。

NFLMLBとも提携して身体的研究を繰り返してきた。

身体的傷害が多いゴルフに関してもPGAと合同研究を、2年前よりスタートした。

傷害の3大理由。

1.      柔軟性の欠如

2.      準備不足

3.      オーバーユーズ

PGAと医療機関が連携することで、傷害の予防とパーフォーマンスの向上を図ることが出来る。

特に重要なのが、スタート前の柔軟体操。

1番ホールのティーショットを、何の準備もなしにコースに出るゴルファーは意外と多い。

5分で良いから、ストレッチを中心に準備運動をすることの大切さを、けがのデータを見せてプリゼンテーションしていた。  

 

 

最前列で受講するケンと小生

毎朝8時からスタートするティーチング&コーチングサミット。

日本では、早くても9時にスタートするセミナーが多いのだが、。

小生、最前列で受講した。

いい席を確保するために、朝早くから会場にかけつけた。

だが隣のケンには、負けた。

なんと朝、6時から会場に来て席取りをしている。

「10回開催されているサミットの内、9回出席している。

何回出席しても、毎回新鮮で、新しい情報が得られる」

小生よりも年上なのに、いたって勉強熱心だ。

小生は、今回、10年ぶりの三回目の出席。

2年後のサミットに再会することを約束しあった。

 

テレフォンレッスン会  

  ティーチング&コーチング・サミットの前日に行われた、テレフォンレッスン会。

電話でゴルファーの質問に答えるというイベント。

全米各地からのリクエストに、PGAメンバーがボランティアで対応する。

以前、小生も電話にて緊急患者にお答えしたことがあった。

「先生!シャンクが止まらないんです。

直して下さい!」と悲鳴にも聞こえる電話を受け取った。

目の前の生徒さんと違って、暗中模索のレッスンとなった。

「フェースの何処にボールが、当たっていますか?」と小生。

「たぶん、先だと思うのですが、、、」と生徒さん。

「おかしいな? シャンクはネック部分に当たることが多いのですが、、、

それでは、打点が分かるシールを付けてショットしてから、もう一度電話を下さい」と答えた。

しばらくすると、電話が掛かってきて、

「先生の言った通り、ネック部分に当たってシャンクしていました!

打点を注意すれば、直っちゃいました」と、お騒がせな電話レッスンを思い出す。

相手の見えない、しかも今までレッスンしたことのないゴルファーに対応するのだから、どれほど難しいことか。

どんどん、掛かってくる電話での質問に、丁寧に答えているPGAメンバーが頼もしく感じられた。

 

 

千人が入る練習場スタンド  

ラーニングセンターの練習場にあるスタンド。

千人以上が入り、なおかつテントの屋根が付いている。

このスタンドの前に演台があり、スピーカーが講演をする。

ネットのない広大な練習場が、目の前に広がり、実際にボールを打って見せることもできる。

「ラーニングセンター」の名前の通り、学習できる環境が整っている。

そして、その名前に負けず、参加者が真剣に講演者に耳を傾けている。

この写真から見ても、ティーチングプロ達の真剣さが伝わってくるであろう。

誰一人、居眠りすることなく、熱気むんむんであった。

アメリカ人プロ達の真剣さに接することが出来たのことが、大きな収穫であった。

 

 

ADTチャンピオンシップが開催されたトランプインターナショナルGC  

PGAティーチング&コーチング・サミットの会場から車で1時間にある、トランプ・インターナショナルGC

LGPAの最終戦、ADTチャンピオンシップが開催されたゴルフ場。

今年の賞金獲得、上位32位までの出場枠があり、宮里藍チャンも出場することが出来た。

優勝賞金が、百万ドル(12千万円)とビックなもの。

この優勝で、今年の賞金女王の展開が大きく変わるものであった。

試合形式も、変わったもので、

32人の出場選手が、最初の2日間で16人にふるい落とされ、最終日には8人となる。

4日目の最終日には、今までの成績をご破算にして、戦うもの。

2日目まで首位であった、宮里藍チャンに期待がかかったが、最終日は4位タイに終わった。

そのゴルフ場でプレーする機会に恵まれた。

 

プライベートゴルフクラブのトランプ・インターナショナルGC  

アメリカのゴルフ場の数は18000を越えると言われる。

日本の2400コースの7.5倍にもなる。

ゴルフ場の形体は、大別するとパブリック、プライベート、リゾートの3タイプある。

LPGAの最終戦であるADTチャンピオンシップが開催された、トランプ・インターナショナルGCは、完全なプライベートゴルフ場。

メンバー同伴でしか、プレーをすることが出来ない。

今の日本では、プライベートのゴルフ場と言っても、メンバー同伴を貫いているのは、数少ない。

今回、フロリダにある、このゴルフ場の近くまで行くのだから、

アメリカ人の友人とラウンドしよう!となった。

しかし、以前、LPGAで働いていた米国人を通じても、

「予約が取れない」とのこと。

そこで小生、トランプ・インターナショナルGCのヘッドプロに直接メールをすることにした。

「小生、日本PGAのメンバーで、ティーチング&コーチング・サミットに出席します。

日本から遠路フロリダまで18時間をかけてまいります。

サミット終了翌日に、貴殿のゴルフ場をプレーさせて頂きたくお願い申し上げます。」

ダメモトで出したメールに、返事が返ってきた。

アメリカではPGAメンバー同士の横の繋がりが強く、ヘッドプロの交流が盛んに行われている。

そんな土壌があるからこそ、今回の訪問受け入れに繋がっていったのだろう。

 

 

ビジターフィーは450ドル  

念願のトランプ・インターナショナルGCでプレーすることが出来た。

池が見事に配置されたコース。

ポイントAからポイントBにボールを運ぶ、本来のゴルフプレーが要求される。

日本のゴルフ場は、山岳地帯を切り開いて造成したケースが多い。

従って、フェアウエーのどちらかのサイドが山側となる。

ティーショットは、そちらのサイドに「逃げて」おけば、山すそに当たってフェアウエーサイドに戻ってくる。

従って飛ばすものにとって有利な設計となる。

しかしアメリカのゴルフ場は、平坦な地形が多い。

池や、バンカーなどのハザードが戦略的に配置されている。

打つべき方向だけではなく、距離の調整までもが要求されてくる。

ところで、トランプ・インターナショナルGCのビジターフィーが450ドル(5万円)

今まで聞いたグリーンフィーでは、最高額であった。

しかしPGAメンバーは、カートフィーだけで、グリーンフィーが無料。

PGAカードが、日本よりも、アメリカで威力を発揮する現状を目の当たりにした瞬間であった。

 

 

ロジャー・ヤフェとキャディーさんと小生  

ロジャー・ヤフェと再会ラウンドを楽しんだ。

1980年代の後半から、アメリカNGFで働いていた。

毎年、カリフォルニアで開催されていた、ティーチング&コーチングセミナーで、お世話をしてくれていた。

通訳をさせて頂いていた小生も、色々と苦労を伴にした仲だ。

恒藤さんの紹介で、日本人女性と結婚をした。

今は、フロリダでプール付きの家を購入して住んでいる。

かわいい、バイリンガルの子供もいる。

この日の昼食は、奥様手作りのおにぎり3個。

アメリカに来て一番、おいしい食事であった。

 

 

ペットボトルまでトランプの顔が〜  

トランプ・インターナショナルGCのオーナーは、あの有名な不動産王のトランプ氏。

アメリカを中心に世界各地で、ビル、ホテル、ゴルフ場などの不動産を所有している。

自己顕示欲が旺盛なことで、ビルやゴルフ場にも自分の名前を付けている。

ゴルフ場にあるミネラルウォーターのペットボトルにさえ、自分の顔写真を載せているのだから。

 

 

が強いグリーン  

高麗と違って洋芝のグリーンは、芝目がないのが普通なのだが、ここトランプ・インターナショナルGCでは、大違い。

順目と逆目でボールの転がりが、全く違ってくる。

フロリダやハワイなど、温暖な気候に適しているパンミューダ芝ならではのもの。

従ってグリーンの傾斜を読むと同様に、芝目を読む作業が必要となる。

芝目を読む方法は、

1.        グリーンの色(順目が薄く、逆目が濃く見える)

2.        カップの淵を見る(土が見えている方向に芝目が向いている)

3.        エプロン部分の芝目を見る(芝が長いのでわかり易い)

以上の3つを組み合わせてみてはどうでしょう。

写真は、池に囲まれた、右ドッグレックの最終ホール。

ティーインググラウンドからグリーンまで、右サイドが全て池でガードされている。

スライサーなら、眼を覆いたくなるようなセッティングである。

池の対岸には、滝が流れており、優雅な雰囲気をかもし出している。

 

 

 

 

見事に配置されている椰子の木  

トランプインターナショナルGCの特徴の一つが椰子の木。

ゴルフ場の周りを取り囲む30メートルを越える椰子の木の並木。

ロサンジェルスのビバリーヒルズを思わせる高級感をかもし出している。

高い椰子の木が並んでいる道に入ると、握っているステアリングの感覚が変わる気持ちになるから不思議だ。

コース内の椰子の木は、色々の高さのものが配置されている。

写真の5メートルぐらいのものから、写真奥の20メートルを越える高さのものまで。

その配置が、池と相まって見事にされている。

眼を楽しませてくれるだけでなく、プレーの想像力を駆り立ててくれる椰子の木だ。

 

 

 

 

バンカー内にもパームツリー  

エントランスの並木道をはじめ、ゴルフ場の各地に配置されているパームツリー。

池の中の浮島や、バンカー内にも椰子の木が、あった。

あまりの美しさに、思わずシャッターを押した。

 

 

キャディーフィーは一人50ドル  

アメリカゴルフでは、キャディーさんの存在少ない。

パブリックや、リゾートコースでは基本的に、セルフプレー。

プライベートでも、キャディーが付くことは珍しい。

メンバーさんは、自分のオリジナルカートを持っていることもある。

フェアウエーのボールの横までカートに乗って行くのだから、セルフプレーで十分である。

しかし、超プライベートコースには、キャディーがいる。

オーガスタ・インターナショナルGCでも、そうであったように、ここトランプ・インターナショナルGC でも、白いツナギのキャディーさんがついてくれた。

プレーヤーの力量を、すぐに判断して、適切なアドバイスをくれるキャディーさんのプロフェッショナルに感心した。

 

 

フライパン型の理想的なドライビングレンジ  

トランプ・インターナショナルGCの練習場。

フライパン型の理想的な形状である。

正面には5ヤード間隔に椰子の木が並んでいる。

フェアウエーには、7つのグリーンと7つのバンカーがある。

ボールの落ちる場所が明確にわかるように、なっている。

ピンフラッグが色とりどりになっており、その距離が1ヤード刻みで表示されている。

各打席には、ボール・ピラミッドが配置されている。

まさしく、理想的なドライビングレンジ。

 

 

 

 

怪我から身を守る方法は?  

多くのプロゴルファーは、怪我に悩まされている。

一方方向へのゴルフスイングを繰り返し行うことが、身体に負担をかけている。

全米PGA協会も、ゴルファーを怪我や傷害から守る手立てを研究してきた。

クリーブランド総合病院という、全米第一のメディカル機関と手を組み、防止策を研究している。

「車社会の現在、基本体力が低下しているゴルファーが多い。

写真のような、基本姿勢を30秒、キープ出来なければ、ゴルフテクニックを練習する前に、体力アップを図るべきである。」

歩くことが少なくなっている上に、ゴルフ場までカートプレーしたのでは、、、

芝生の上は、ひざに負担がなく、歩くことに最適である。

18ホールぐらいは、カートに乗らずに歩くことからはじめてみては、どうでしょう。

 

 

 

   

試打クラブをトライする

デモンストレーションデイでは、スポンサーのキャロウェイゴルフのラインアップを試打する。

パターからドライバーまで、最新のクラブが揃っている。

ヘッドの大型化に合わせて、ドライバーの形状も、色々出てきた。

四角の形のヘッドは、違和感があるが、方向性が良かった。

「慣性モーメントが大きいので、今後のトレンドになるでしょう」と開発者のコメント。

防球ネットがない、のびのびとした練習場では、スイングものびのびとなる。

 

 

 

   

受講生も一緒にやりましょう

「一緒にやってみましょう!」

参加者みんなで、スイング体操の練習。

ゴルフスイングは、多関節が同時に、しかも複雑に動く。

複雑なスイングを習得するためには、個別の動きに分けて練習する。

腕や手先の動きを置いといて、まずはボディースイングをする。

目を閉じれば、敏感に身体の動きが感じられる。

「まずは体感すること」

「自分でやってみて、感じて、フィードバックを得られてから習得できる。

自分でやらずに、レッスンに使うことは出来ない」

なるほど、まずは自分で体感することだな〜。

 

 

 

 

バレットパーキングの玄関前

トランプインターナショナルの玄関前は、バレットパーキング。

係りの者が、お客様の代わりに車を駐車する。

映画でよく見る、高級ホテルやレストランで見るシーンだ。

小生、レンタカーで玄関まで乗りつけた。

バックを置いて、自分で駐車場まで運転しようと思いきや、、、

ボーイさんが、

I’ll take care of it」と言って運転席に乗り込んだ。

エントランスにはゲートがあり、外部とは完全に遮断されている。

安全はしっかり確保されているので、高級な車でも安心なのだ。

レンタカーでは、少し気が引けたので、多めのチップを渡した。

 

 

 

オランダからのティーチングプロ達  

ティーチング&コーチング・サミットの出席者は、米国だけに留まらない。

米国以外でも、世界17カ国からも参加者があった。

特にヨーロッパ各地からの参加者が多い。

写真は、オランダからの参加者達。

講習後の夕食は、近くのレストランに繰り出す。

フロリダ州の中央に位置するポート・セント・ルーシーは、小さな街。

ゴルフ場周辺にある、レストランの数も限られており、参加者が顔を合わせることも多い。

昼間には、見せない和やかの雰囲気でみんなが集まるのも、サミットの良いところであろう。

 

 

 

 

朝食をピックアップして8時からの講義に向かう  

アメリカの朝は早い。

忙しいビジネスマンは、ブレックファストミーティングといって朝食を取りながら仕事をしているケースがある。

それも、7時からオフィスやホテルで。

PGAティチング&コーチング・サミットも朝のスタートは、8時から。

盛りだくさんの内容を、時間目一杯に使って行われる。

朝食は、菓子パン、果物、飲み物などをピックアップして、現場で食べる。

効率的に進行するような工夫が、されている。

昼食も、ランチパックが配給される。

ツナかターキーしか選択肢がなく、味気ないものであるが、千人の聴衆がいるのだから、致し方ないのかもしれない。

 

 

 

   

ジム・マックリーンとの2ショット

サングラスがお似合いのジム・マックリーン。

ティーチャー・オブザ・イヤーに選出されたこともある。

Xファクター」理論で、肩と腰の捻転差がパワーを産む最大の要素と唱えた。

あの、江連忠コーチが彼のもとで働いていたこともあった。

いつも小生と会うと、

How is Tadashi doing ?」と聞かれる。

小生、江連コーチのマネージャーじゃないので、

「かなり儲けているようですよ〜」といい加減な返答しか出来ないのだが。

60歳をまじかにしているにも関わらず、お腹も出ていない。

シェープアップされて、いつでもかっこいいジムであった。

 

 

 

 

ジム・マックリーンのインパクトチェック  

ポケットに手を入れてレッスン?

日本人だと横柄に見えても、アメリカ人だと、さまになるから憎たらしい!

トレーニングされた身体で、お腹も出ていないジム。

右手にクラブを持ち、地面に当てている。

「生徒のインパクトチェックには最適の方法だ!」と力説している。

インパクトをチェックする方法は色々ある。

ゲーリー・ワイレン博士のインパクトバックや、タイヤ叩きなどは有名だ。

でも、インストラクターが目の前に立ち、クラブを逆に持って、インパクトをチェックする。

生徒さんのフィードバックと、先生のチェックが同時に可能な方法だ。

 

 

 

 

イワン・レンドルとケン先生  

イワン・レンドルといえば、1980年代を席巻したテニスプレーヤー。

引退後は、ゴルフのプロに転じて競技に参戦している。

テニス時代と比べると、肉付きが良くなっている。

写真左手は、レンドルを教えているケンプロ。

サミット中は、レンドルの家に泊まっていた。

PGAティーチング&コーチング・サミットの常連。

今回で10回目のサミットに9回出席しているという。

フロリダのゴルフ場でプロショップを30年以上経営していた。

今年から、プロショップを後任にたくし、レッスンに専念するという。

 

デモンストレーションの3ポジション  

ジュニアゴルファーを教えるに当たって重要なのが、見せること。

ゴルフスイングを言葉で言うよりも、動作を見せる方が理解度が高い。

ティチングプロにとって、コミュニケーションとデモンストレーション能力が大切なスキルとなる。

右利きのフィル・ミケルソンがサウスポーでゴルフをはじめたのは、父親と対面で練習をしたから。

鏡に映る自分のスイングのように、右利きの父親のスイングを真似た。

モーガン・プリッセルの先生であるマーチン・ホールプロは、デモンストレーションの3ポジションを紹介した。

1.        生徒の前で、背中を見せながらスイングする

2.        生徒の右隣(サウスポーの場合は左隣)に立ってフォローを見せる

3.        生徒のターゲットサイドに立ち、スイングする。

「見せるポジションも、形と同様に大切である」と語っていた。

 

 

 

 

モーガン・プリッセルの先生、マーティン・ホール  

「スタンドに座って聞いているだけでなく、来年は自分がスピーチをする心積りで聞いて欲しい」とマーティン・ホールプロ。

小生もいたく納得した。

聞いている方は、楽である。

寝てても良いのだから。

しかしスピーカーは、そうはいかない。

聴衆の前で喋るのが、大変だけではない。

まず、準備に時間を要する。

話の内容を吟味して、聴衆の為になるように考える。

当日のための、レジメや小道具の用意も容易でないだろう。

その大変さは、講演をしたものにしか分からない。

だからこそ「いつでもスピーカーの立場になれるように準備をしておく」ことが大切なのだ。

2年後のPGAティーチング&コーチング・サミットで小生が全世界のティーチングプロの前で発表できるように、今から準備をしていきます。

 

 

   

メンタルゴルフ・プロファイル

メンタルゴルフ・プロファイルで有名なボビー・フォスタープロ。

「プロファイル分析をすることで、ゴルファーの性格が大きく4つに分けることが出来る」

1.      ドミネーター

2.      ステッドネス

3.      インスピレション

4.      コンシャスネス

1.        は、アーノルド・パーマーやタイガー・ウッズが当てはまる。

自分が主導権を取るタイプ。

2.        は、アーニー・エルスやカリー・ウェブなどの先生が主導権をとるタイプ。

3.        は、ブラッド・ファクソンやピーター・ジェイコズソンなど感覚的なタイプ。

4.        は、ベン・ホーガンやジャック・ニクラウスなどで、情報オーバーに気を付ける必要がある。

「このシステムを日本語に翻訳して、普及してくれないか!」と小生に依頼された。

またまた仕事が増えてしまう〜。

 

 

 

 

ブラインドゴルファーへのサポート  

ティーチングプロなら、ブラインドゴルファーを教える事が出来る!?

そうとは限らない。

やはり視覚のない世界のことを、知る必要がある。

「難しい分だけ、新たな発見がある」とペブルビーチGCのレイルド・スモール・ヘッドプロは力説した。

まずは、信頼関係を構築する。

「このプロに、自分自身をゆだねても大丈夫だ」と思ってもらってからレッスンがスタートする。

視覚がない分、聴覚や触覚など、その他の感覚が敏感だ。

グリーンの傾斜などは、歩くだけで見事に言い当てる。

健常者も、時にはアイマスクをしてゴルフをすることで、新たな発見があるかもしれない。

 

 

 

プロショップのナンシーさん  

ブルック・シールズに似ている可愛い子ちゃん。

PGAヴィレッジのプロショップで働くナンシーさん。

可愛いだけではなく、気遣いが素晴らしい。

PGAヘッドオフィースの電話番号と担当者を調べておいたから〜」

小生が問い合わせをしたことに、わざわざ調べておいてくれた。

ついでにナンシーの電話番号は?

とは聞けなかったが、2ショットの写真だけは撮った。

ナンシーの手を背中に感じながら、後ろ髪を引かれる思いでプロショップを去った。

 

 

   

練習場前の大型スタンド

PGAティーチング&コーチングサミットの会場のPGAヴィレッジ・ラーニングセンター。

防球ネットのない広大な練習場に設置されている大型スタンド。

千人以上収容できて、テント屋根まで付いている。

この前にステージがセットされて、両端には大型スクリーンがある。

左右の芝生に、10個のスピーカーが設置されている。

小生、一番前で聞いた。

日本から18時間かけて、遥遥、遠路フロリダまで来たのだから。

少しのことでも聞き逃すことがないに。

朝の8時から、夕方の5時まで、3日間ぶっとうし。

強い日差しを受けて、顔の前後が分からないようになった。

 

 

 

PGAヒストリカルセンター(歴史博物館)  

1916年に設立されたアメリカプロゴルフ協会。

90年以上の歴史がある。

クラブプロを中心とした28000人の団体である。

メジャーの一つである全米プロ選手権を主催している。

2年に1度のライダーカップも大きなイベントだ。

世界一の規模のゴルフ展示会である、PGAショウーも開催していた。

また2年に1回行われている、ティーチング&コーチング・サミットは、今回で10となる。

そのアメリカPGAの歴史を中心に展示されているヒストリカルセンターが、PGAヴィレッジの中にある。

その横には、ゴルフ関係の蔵書が閲覧できる、図書館が設置されている。

反対側の部屋には、クラブやボールの展示もされている。

ヒッコリーシャフトの時代から、現代のまでのクラブの変遷を見ることが出来る。

ゆったりした時間の流れる空間であった。

 

 

 

 

ジャック・ニクラウスの奥さんとお孫さん  

小生を怖がってか、お婆ちゃんに寄り添っているニクラウスのお孫さん。

今年のPGA殿堂入りを果たしたジャック・ニクラウスの変わり、表彰式に出席した婦人。

子供の卒業式に出席し、家族を大切にしてきた人。

小生など、見習いたくても、、、もう遅い。

「亭主元気で留守がいい」とは、日本の風土をあらわしているのであろう。

アメリカでは、良き家庭人がまずあっての風習がある。

日本の男で救われたかな〜?と思う瞬間でもあった。

 

 

 

ゴルフ殿堂入りを果たしたゲーリー・ワイレン博士  

今回のティーチング&コーチング・サミットで殿堂入りしたゲーリー・ワイレン博士。

小生、久しぶりの再会を果たした。

その昔、アメリカPGAの教育部長をしている時代から教えを頂いている。

千ページにも及ぶPGAティーチングマニュアルの出版に関わった。

通訳もさせて頂いた。

インパクトバックをはじめ、色々なティーチング副教材も購入した。

 

ゲーリー・ワイレン博士の「ボールフライトの法則」の論文と「PGAティーチングマニュアル」は、今日のゴルフ教育の基礎を作ったと言われている。

その当時、アメリカプロゴルフ協会員で唯一の博士号を持つプロであった。

小生自身も、ワイレン博士に触発され勉強し、博士を目指す道に入った。

自分が師と仰ぐ人に再会するのは、いつでもいいものである。

 

 

 

 

PGAから送られてきた認定証  

USPGA(米国プロゴルフ協会)より、第10回PGAティーチング&コーチング・サミットの認定証が郵送されてきた。

「MASAHIRO OHIGASHI」と小生の名前が印刷されている。

PGA主催で、2年に一回開催される一大イベントである。

第一回が1988年にダラスにて始まった。

アメリカを中心に、ティーチングプロが一同に介して勉強をする。

「ゴルフ競技への参加と楽しみを育てる大使」となるべきPGAメンバー。

個人の指導スキル向上と新しい情報を吸収するために、ティーチングプロ達の研鑚を重ねる姿があった。

日本から18時間以上を費やして、飛行機を乗り継ぎして長い道のりであった。

スケジュールをやりくりし、無理をして参加した。

しかし、何にも変えられな体験が出来た気がする。