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大東将啓(おおひがし まさひろ) 東香里ゴルフセンター(ひがしこおり)所属 

1958年生まれ、同志社大学卒、ダラス大学院経営修士課程(MBA)卒業。

(社)日本プロゴルフ協会会員、文部大臣認定ゴルフ教師

‘99PGAコンベンション ティーチング部門「優秀賞」受賞

大阪府枚方市東香里3-5-1 TEL072-853-3500 FAX072-853-5200

E-mail: ohigashi@apricot.ocn.ne.jp

通訳、翻訳を通じて、タイガー・ウッズのティーチングプロのブッチ・ハーモンをはじめデビット・レッドベター、ピーター・コスティス、ボブ・トスキや、心理学の権威であるボブ・ルーテロ博士など、ツアープロをサポートする100人を越える専門家と親交がある。 アメリカPGAティーチング&コーチングサミット、セミナー等で、彼らとの親交から学び取ったゴルフのエキスを技術偏重ではなく広範囲な視点からとらえ、日本に於いてゴルフプロフェッショナルとしての職域の確立を目指す。

 


TeaTee

(読売新聞の土曜日夕刊のコラムで連載されているものです。)

 

1.スイングは千差万別

今月8日から米ジョージア州でゴルフの祭典、マスターズが始まる。 舞台はオーガスタGC。 絵はがきのように美しいこのコースで、世界中の選ばれたゴルファーがしのぎを削る、最も華やかで、なおかつ、過酷な大会である。

今年の焦点は、デビット・デュバル。 昨年、賞金王に輝き、今年も開幕から2戦2勝して早くも百万ドルを稼ぎ出している。 しかし、4大大会の優勝はなく、初のメジャータイトルを手にするかが見どころだ。 一昨年の覇者、タイガー・ウッズをはじめ、連破をめざすマーク・オメーラらが、この絶好調男にどんな戦いを挑むのか、ファンならずとも胸がわくわくする。

ところで、彼のスイングには特徴がある。超フックグリップで、振り上げたトップの位置ではクラブフェースが完全に上を向く。 このままなら左にでのクラブフェースが完全に上を向くかぶった状態で、普通であればひどいフックボールしかでないのであるが、ダウンスイングで体全体をターゲットに対して動かすことによりスクエアーなインパクトを可能にしている。 昨年度来の活躍で、彼のスイングは21世紀のゴルフスイングともてはやされている。 しかしそれまで万年2位の時は、はっきりいって見向きもされなかったスイングだ。 アマチュアが人気ゴルファーのスイングをまねるのはよくあるが、表面的な形だけにこだわっている場合が少なくない。 日本のゴルフスクールがダンスのレッスンに例えられるのも、スイングの形にこだわりすぎるからなのであろう。 よく素振りとボールを打つときのスイングが大きく違う人がいるが、それは気持ちの持ち方の違いによって生まれてくるものだ。 すなわちボールを打つ意識が大きすぎれば、素振りのような振り抜きができなくなる。 尾崎将司、青木功、杉原輝雄プロをはじめ、強い選手のほとんどは強力な個性を持っているものだ。 一般ゴルファーにしても、ゴルフスイングの表面的な形だけを追わずに意識の持ち方を追求すれば、自分の個性を磨き更なるレベルアップが望めるだろう。

 

2.プロを教えるティーチングプロ

日本のプロゴルフ界の中でも最近になってやっと、ティーチングプロの役割が重要視されてきた。 ゴルフほど歳をとってからピークがやって来るスポーツは、他に例がない。 テニス、水泳をはじめほとんどのスポーツがが20歳前半で選手のピークを迎えるが、ゴルフだけは違う。 それだけ習得しなければならない技術や精神面の鍛錬に時間がかかるのだ。 プロデビュー以来注目されているタイガー・ウッズは、スイングをチェックするティーチングプロ、精神面をサポートするスポーツ心理学者、体をケアーするトレーナーなどそれぞれの分野の専門家がサポートしている。 その中で選手としての主体性を常に持ちながら、自分がそれぞれの専門家から習得すべき事を選択している。 日本のゴルフ界の場合は、師弟関係のなかでプレーヤーがすべてをゆだねて教わる傾向があった。 すなわち選手個人としての主体性が少なく、また一人で試行錯誤のなかで自分の技量を高めるしか方法がない場合が多い。 日本のプロゴルフ界が、「監督のいないプロ野球チーム」に例えられるのもそのような事情からであろう。 ジャンボのようなベテランであれば、自分の調子や調整方法も対処できるが、若手の選手であればスランプからの脱出も自分一人ではままならない。 それだけ、日本では若手選手が育ちにくい環境なのだろう。

昨年の賞金女王に輝いた服部道子プロは、アメリカ人ティーチングプロのジョー・ティールと二人三脚で見事花を咲かせた。 中嶋常幸プロは昨年より井上透コーチの指導を受け「ナビゲーターの付いている車に乗り換えてようだ。」とコメントをしている。 プロゴルファーだからと言ってすべてを自分で把握できるとは限らない。 今後は、より専門家のサポートが必要となってくるであろう。

 

3.少数派レフティーに期待

野球界では、左打者の活躍が華々しい。 それに比べてゴルフのレフティーは皆無に近い。

1割弱のサウスポーの割合が、左打ちのゴルファーに至っては全体の3%弱になると言われている。 野球では、右投手が打ちやすく同時に一塁ベースに近い点が、左打者に有利にはたらく。 しかしゴルフに関しては、左打ちが不利になる点が多く見られる。

まず、道具の問題。 レフティーのゴルフクラブが右用に比べて極端に少ない。 サウスポーの人が、右用のクラブしかないためにしかたなく、右打ちでゴルフを始めたケースは以外に多いのだ。 自分の感性をもとにゴルフクラブを作り上げてきた昔ながらのクラブ職人には、左用クラブの製造を手掛ける人が少ない。 しかし最近のコンピュータによるクラブ設計で、右用のクラブの設計図は簡単に左用に反転することができ、レフティーの良いクラブが市場に出てきた。

またゴルフ練習場に左打席が完備されていないのも大きな要因であろう。 肩身の狭い思いをしながら練習することがいやで、ゴルフをやめてしまったレフティーも少なくない。

それに加えてレフティーに対して的確な指導ができるインストラクターが不足している。 さらには、サウスポーの人に最初から右打ちを勧める指導者も少なくなかった。

コースのセッティングも右打ちのプレーヤーを考えて設計されている。 バンカーは、右打ちのスライスとフックを考えて配置されている。 ティーグラウンドの傾斜も、右打ちプレーヤーに対して左上がりで前上がりになるように約3%の傾斜が付けられている場合が多く見られる。 これはレフティーにとってみれば、前下がりの状態でのショットとなり、打ちにくい。

元来サウスポーの人は、器用な人が多く、物事への思い入れも強い。 サウスポーが個性としての市民権を得た現代、ゴルフのレフティーを育成し活躍できる土壌は徐々に揃ってきた。 両親から箸や鉛筆を右手に矯正されてきたサウスポーの時代は終わり、現代ではサウスポーを個性と受けとめ、ゴルフにおいても今後レフティーの数は多くなっていくであろう。

今後は第二、第三のフィル・ミケルソンが現れることを期待したい。

 

4.スロープレー厳禁

最近のゴルフは、セルフプレーが増えてきた。 キャディーが付かなく、カートを使ってプレーヤーがセルフプレーを楽しむアメリカンスタイルのゴルフだ。 実のところゴルフ場にしてみれば従業員の削減と、プレーフィーを落とすことができ一挙両得と言ったところ。 しかし問題もある。 ゴルフカートでの事故とプレーの進行。 自分のゴルフプレーに熱中しすぎるあまり、前後の進行状況に無頓着になり前の組との間隔が1ホール以上も開くことも少なくない。

本来ゴルフショットは、まわりの状況判断を行いクラブ選択をし、自分の打ちたいボールをイメージした後は、オートマチック(自動的)に行われるべきである。 ちょうど車を始動させて出発をするときのように、キーをさしてギアーを入れて等の動作は一連の流れの中で習慣化されているはずだ。 ところがゴルフの場合、アドレス後もバックスイングの上げ方やインパクトの形を考えているプレーヤーが少なくない。 特にプレシャーのかかった時や練習不足の場合はあれこれ考えて慎重になり、いつも以上に時間をかけすぎてミスショットになるのだ。  ――プロの場合ティーアップしてからショットまでいつでも  ――秒だそうだ。 練習場でボールを打つ練習をするのも良いが、自分のスイングルーチンを確立し習慣化する練習も重要だ。 いつでも一定の時間でオートマチックのスイングルーチンを確立すれば、スロープレーもミスショットも激減するはずだ。

 

5.世界一のボールストライカー

アメリカゴルフ協会の発表によれば、1960年代から現在までの一般男子の平均ハンディーキャップは、ほとんど変わっていないとのことだ。 他のスポーツの記録が飛躍的に伸びている現在、ゴルフのクラブ、ボール等の道具が進歩したのにも関わらず、一般ゴルファーの腕が上達しないのは、どうしてのなのだろうか。 一説には「ゴルフのスイングがあまりにも複雑な体の動きを要求するからだ」と言われている。

世界のトッププロでさえいつでも真っ直ぐなボールを打つことは至難の業だ。 しかしボールを打つことに関しては世界一と自他ともに認めるカナダのモー・ノーマンは、いつでもパイプラインの中を通過するような真っ直ぐのボールを打つ。 彼は右手の手の平でグリップをし、ワイドスタンスでハンドアップの状態からクラブと腕が一つの面を描きながらボールを打ち放つ。 ちょうど右手に持った金槌でボールを釘に見立てて打つような様からハンマー打法とも言われている。 ホールインワンが18回、コースレコードが40を越え、59の最小スコアーがなんと3回も樹立した実績を持つ。

1969年にカナダのトロント郊外で行われたエキジビションで、モー・ノーマンはサム・スニードと共にラウンドした。 240ヤード先に川が横切っているパー4のホールで、サム・スニードは川の前で刻んだのに対して、モー・ノーマンはドライバーを握って打とうとしていた。 サム・スニードがここは刻みのホールだとモー・ノーマンに言うと、彼は川の真ん中にある橋を狙っていると言ってティーショットを打った。 ドライバーから放たれたボールは、狙い通りに橋を渡って向こう岸に転がって行った。 こんな逸話からも彼の伝説ぶりが忍ばれる。

彼いわく、「右手の平はもともとゴルフグリップ以上の太さを欲している。 だから左手の親指をグリップと一緒に右手の平で握ることにより、本来のグリップ以上の太さを出しているのだ。 また指先よりも手の平の方を使う方がコントロールが数段しやすい。」

日本においても最近極太グリップが徐々に出回ってきた。 太いグリップを手のひらで握り、よりシンプルなゴルフスイングをすることで、一般男子の平均ハンディーキャップが 上向くかもしれない。

 

6.スタンスの向きに注意

ゴルファーの2/3が目標より右を向いてスタンスを取る傾向があるらしい。 ボーリングのように目標に対して両目と体が正対していれば簡単だが、ゴルフの場合はターゲットに対して体を横に向けて構えるから話がややこしくなる。 さらには、目のラインがボールと目標のラインの真上に来ないのも複雑にしている要素だ。

ゴルフではスタンスを取った時に、目標が視角の外にある。 そして目線に入ってくる両つま先のラインを目標に合わせてしまうから、結果として右を向いてしまいやすい。 このことに気がつかないでプレーを続けると、ボールを体の向きよりも左側に飛ばそうとして、スイングがアウトサイドインの軌道となる。 すなわちスライサーの誕生なのだ。

練習場で目標を定めることなくマットの向きにしたがってショットし、いざコースでのプレーでも目標をしっかりと定めて打つことを怠るゴルファーが意外と多い。 彼らの主たる目的はナイスショットを打つこと。 ティーグラウンドの向き通りショットをして結果的にボールが自分の思いと違った方向に飛んでしまうことを経験されたゴルファーは少なくないはずだ。 反対にミスショットをしてもトをすること。 しかしいくらナイスショットをしても方向が違えば無意味だ。 方向が間違っていなければ、結果オーライになることもある。

解決策は、スタンスを取る前にボールの真後ろに立ち、目標線上のボールから1メートルほど先の目印を見つける。 そしてボールに向かって立った時に自分の体がその目印に対して平行に構えていることを再チェックすることだ。 これはドライバーショットからパッティングまでのすべてのショットで行うべきである。 銃口を標的に向けるように毎回自分の構えの向きをチェックしよう。 ピンに向かって飛んでいくボールの確立が高まるはずだ。

 

7.ジュニアゴルファーに一言

日本のジュニアゴルファーの世界的レベルは高い。 しかしプロになると世界のトップで通用する選手が出てこないのは、なぜなのか。 先ごろサッカーの日本ユースチームが世界選手権で準優勝した現象と似ている。 ワールドカップで日本チームは前回が初出場で結局1勝もできなかった。 ゴルフの世界においてもメジャー優勝はおろか、青木功プロのハワイアンオープン優勝がUSツアー唯一の勝利である。

日本のジュニアゴルファーはゴルフだけをやっている場合が多いのに対して、他の国では色々なスポーツをやりながらのゴルフの位置づけがある。 ゴルフ漬けの生活をすればある程度は上達することができるかもしれないが、更なるレベルアップには壁がある。

全米オープン2勝のアーニー・エルスは、プロのテニスプレーヤーになるかゴルフプレーヤーになるかを迷ったそうだ。 日本でも尾崎将司プロはプロ野球選手から転向したし、岡本綾子プロがソフトボールをやっていた例はよく知られている。

ゴルフの場合、ボールを打つ技術はもちろんのこと、色々な状況判断や精神集中が大切になってくる。 だから他のスポーツをすることにより、ゴルフゲームの幅も広がり、プレーのスタイルにも反映する事が多い。 練習にしても言われたことを指示どうりするのではなく、自分なりに工夫して創造性のある物にすることにより、自分の物として身に付き密度が高くなる。 しかし日本ではボールを数多く打つ練習に終始している。

アメリカのティーチングプロが日本のジュニアをレッスンしたとき、スイングはシングル並みであるが、スコアーが伴わないのに驚いたことがある。 ゴルフゲームの中でフルショットは一部であってすべてではない。 ショートゲーム、精神面、肉体面の鍛錬、コースマネージメント、ゴルフの持つ意味等のすべてが重要なのだ。

タイガー・ウッズが3年前の全米オープンにスタンフォード大学の1年生として出場したときに、「今の自分の仕事は勉学だ。」と言ってのけたのも、ゴルフ一辺倒になりがちな日本のジュニアゴルファーへの警鐘のように聞こえるのは私だけだろうか。

 

8.欧州ツアー百人百様

ヨーロピアンツアーは見ていて面白い。 なんたってプレーヤーが多国籍。 ヨーロッパ諸国をはじめアメリカ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国等世界の各地からの選手が集まっている。 また各国を代表する人気選手がそろっている。 イギリスのニック・ファルド、スコットランドのモントゴメリー、ウエールズのウーズナム、南アフリカのアーニー・エルス、スペインのオラサバル、ドイツのランガー、スウェーデンのパーネビック、イタリアのコンスタンチノ・ロッカなどなど。 日本からは友利プロが孤軍奮闘しているがさびしい限りだ。

 ゴルフウェアーを見ているだけでも面白い。 パーネビックをはじめスエーデンの選手は足にぴったりとしたスラックスをはいている。 ゴルファーというよりも、ロックバンドのボーカルといったところ。 スイングもいろいろ個性的だ。 トーナメントの開催地がヨーロッパだけにとどまらず、アフリカ、ロシア、マレーシアなど、世界各地に広がっているために色々なコースと天候に対応すべくスイングも個性的になっていくのであろう。 アメリカや日本のプロのようにフィニッシュを大きくきれいに取る選手ばかりではない。

 

5月28日から31日までロンドン郊外のウエンワースクラブで行われているボルボPGA チャンピオンシップは参加プロが156人にもおよぶ。 参加選手の世界ツアーでの優勝回数を通算すると710勝にもなる。 3人一組が52パーティー。 10分おきのスタートで、朝の7:00から夕方の4時までの約9時間にもおよぶ。 夕方の4時にスタートしても日が長く9時ごろまで明るいので18ホールを消化できる。 運営サイドやプレスとってみれば大変だが、ギャラリーにとればこたえられない。 なんたって選手を13時間にもわたってゴルフ場で選手のプレーを見ることができるのだから。 練習場や定点観戦ならば9時間にわたってプロが見られるわけだ。 テレビでは上位の選手しか映らないが、会場に行けば世界各地からの選手を眺めることができる。 スイング、ゴルフウェアー以外にも、言葉、クラブ、プレースタイルまでもさまざま。 プレースタイルやプレーヤーの表情を見ているだけでもお国柄が出ていて面白い。 日本でもケーブルテレビでヨーロピアンツアーが放映されているが、たまには違ったゴルフも見られるのでは。

 

9.スペインが生んだ天才ゴルファー

スペインのプロゴルファーといえばセベ・バレステロスとオラサバルが思い浮かぶであろう。 彼らを凌ぐ逸材と言われている、天才ゴルファー、セルジオ・ガルシアが今年のマスターズでベストアマに輝いたあとプロ宣言をした。 そして米国でのプロ転向第一戦バイロン・ネルソンで3位タイでフィニッシュ。 実力、人気、プレー振りはタイガー・ウッズに引けを足らない。 若干19歳とは思えない風格さえ漂う。 クラブプロである父親の指導で3歳からゴルフを始め、12歳で。  13歳でスクラッチプレーヤー。 14歳で欧州ツアーに出場し、予選通過。 95年、史上最少年の15歳で全欧アマ優勝。 16歳で全英オープン出場。 18歳で全英アマ優勝。 ヨーロッパのべストハンディーキャップ+5.6を更新。 そして19歳の今年、マスターズで初のヨーロッパ人によるベストアマに輝き、その後プロ転向クラブチャンピオンを宣言した。

先月の31日に終わった欧州ツアーのボルボPGAチャンピオンシップではパターに苦しみながらも最終日は66でトータル7アンダーでフィニッシュ。 実は、2日目の15番を終わった時点で4オーバーとなり予選通過は絶望と思われたが、16番からバーディー、パー、イーグルと3ホールで3つスコアーを伸ばし、ぎりぎりの予選通過となった。 最終日はイワン・ウーズナムと同じ組み合わせにラウンドとなったが、まったく臆するとことなく堂々としたものであった。 身長178cm、体重70kg。 体は恵まれているほうではないのだが、飛ばし屋のウーズナムをオーバードライブし、正確性の高いアイアンショットを放っていた。

「プロになっても、どんなに成績が良くなくても、メジャーチャンプになっても、アマチュア時代と同じように、誰に対してもナイスな態度でいたい。 今までと同じようにね。 いいプロゴルファーになるためには、いい人間であることが前提になるでしょう。」というコメントから天才ゴルファーだけではなく、アーノルド・パーマー以来の人気プレーヤーになることは間違いない気がした。

 

10.ショートゲームだけの教室

アメリカにはショートゲームだけ教えてくれるデーブ・ペルツ・ショートゲームアカデミーがある。 3日間で約3500ドル、宿泊込みなら約5千ドル(約60万円)にもなる。 それが予約でいっぱいの状態だと言う。 学生時代からゴルフ選手として活躍をしていたが、同年代のジャック・ニクラウスにはかなわないと、物理学者としてNASAの研究員となる。 しかしゴルフに対する夢は捨てきれずゴルフを科学的な側面から分析、研究をかさね、特にショートゲームに特出した理論を作り上げた。

彼によると100ヤード以内のアプローチショットから、バンカー、パッティングにいたるショートゲームはゴルフのストロークの3分の2以上をしめるという。 日本では個人の天性や感性の世界で片付けるられていた部分が、綿密な研究とデータに裏付けされ、参加者を理論的に納得させ、より効果的な練習を紹介する。 講義と実技を交互に、一日8時間のレッスンがみっちり三日間行われる。

プロの世界ではパッティングのランキングとフェース面の打点の正確性は比例していて、スーパープロと位置付けられるプレーヤーはいつでもスイートスポットでボールをヒットしている。 パターのフェース面に付けてスイートスポット意外ではボールが転がらない練習器具を使うと、一目瞭然にどこでヒットしたかがわかる。

またレーザー光線を使ってフェースの向きを知ることも面白い。 自分で意図している方向と実際のフェースの向きはプロでさえ一致していないことがある。 曲がるラインをほとんどの人は山をかけきれずにスタンスをとり、ストロークで調整していることが、実験から判明している。 カップインの確立が一番高い理想的なスピードを器具を使って計測し、ボールがカップを通過するスピードの大切さを説いている。 バンカーショットのメカニカル、フィネスショット(柔らかい球筋のアプローチショット)の打ち方等々、その内容は盛り沢山そのもの。

一般ゴルファーのみならず多くのプロゴルファーも直接指導を受けている。 USPGAのシード選手だけでもの28人を教えているそうだ。 実験と研究に基づいた説得力のあるレッスンが日本でもお目見えしてもらいたいものだ。

 

11.心の触れ合いでジュニア育成

8回世界ジュニアゴルフチーム選手権大会が今月の17日から20日の4日間、旭国際東条コースで開催された。 世界6大陸で延べ50を超える予選参加国の中から勝ち抜いた14各国を代表するジュニアゴルファーが兵庫県に集まった。 この競技の特徴は団体戦。 各選手が国の名誉のために戦う。 それぞれの国は選手4名、監督、コーチの各1名の合計6名からなる。 この試合は通常と違って、プレー中に監督が選手達にアドバイスができる。

試合の前日アメリカとフィンランドのジュニアとラウンドした。 ジュニアと言っても飛距離はプロと遜色ない。 あたれば300ヤード以上も飛ぶ。 しかも思いっきりが良く、見ていて気持ちが良いほど。 アプローチ、パッティングについても機械的にならず躊躇せずに動物的な感覚は、こちらが見習いたいほど。 ちょうど子供が一輪車を体得して乗り回しているようだ。 大人になってからでは一筋縄ではいかない。

しかし精神面の安定度なのだろうか、その日の調子でスコアーの幅が大きい。 コースマネージメントしかりである。 ボギーが先行するとスコアーを取り戻そうとして果敢になりすぎ、結局最悪の結果となる場合も少なくない。 そこで監督は各選手の性格を知り抜いたうえでおだてたり、プレッシャーを取り除く工夫をしたり、叱咤激励したりして個々の選手特有の対応をし、調子を上げようとする。

アメリカのヒギンス・コーチはジュニア選手達から慕われている兄貴分と言ったところ。 「僕らの仕事は彼らの悩みの相談さ。 とにかくたくさんの会話をすること」と屈託のない笑顔を振り撒く。 プレー中、ゴルフゲームだけの助言に終わらず、進路相談や、人生相談までものっている。 ジュニアをサポートするには技術面だけに終止していたのではだめで人間としての付き合いが必要のようだ。

 

12.アメリカゴルフ界を支える両輪

今年の1月末にフロリダ州オーランドで開催されたPGAショー(世界最大のゴルフ展示会)を見学した。 端から端まで1キロを越す会場にゴルフ用品、アパレル、設備機器、レッスン用具等、ゴルフに関するあらゆるものがあった。 ただ単なる展示会だけではなく、ミーティング、セミナー、役員会なども開催され、世界からゴルフ関係者が一同に会するゴルフウイークといったところ。 アメリカ経済同様ゴルフ界の好景気を支えるのが、このPGAショーの主催者でもあるPGA of America(米国プロゴルフ協会)。 ゴルフ場を主な職場としたクラブプロの集まりで、ゴルフ場の運営、プロショップの経営、レッスンなどを仕事とする所謂ゴルフプロフェッショナル。 全米23000人の会員がゴルフ界を底辺から支えている。 彼らの集まりにも参加したが、プロゴルファーというよりもホワイトカラーといった雰囲気であった。

「われわれはゴルフ界に身を置くビジネスマン。 ゴルフ界の健全な発展がわれわれの職域拡大につながる。 だからゴルフ界発展のために努力を惜しまないんだ。」とマスタープロのゲーリー・ワイレン博士は訴える。

 隣接するアーノルド・パーマーのホームコースであるベイヒルカントリークラブでプレーする機会に恵まれた。 偶然2組後ろで、あの独特のフィニッシュのパーマーが回っていた。 驚いたことに、プレー後、自分のサインペンをポケットから出してサインしてくれた。

「私の仕事はここに来てサインをすること。」冗談を飛ばしながら屈託なく接する姿に、本物のスターを見た気がする。 スタープレーヤーとゴルフプロフェッショナル。 車の両輪のような役割でアメリカゴルフ界の発展を担っている。

 

13.ショーマンシップに撤する

ロンドンのコベントガーデンで大道芸人に魅了された。 珍しい楽器の演奏、パントマイム、微動だにしない銅像に扮した者、一輪車を利用した曲芸等などパーフォーマンスのオンパレード。 集まった群衆をいかに自分の芸で酔わすかが勝負だ。 時には観衆をも参加させ一体感を演出する。 笑いと感動を与えることによってチップが決まる。  彼らが観客を喜ばせる姿を見ているとアメリカのゴルフのトリックショーがダブって映った。

観客を集めてショーとしてゴルフショットを披露するわあけだ。

自由自在にボールを打ち分けることは当然のこと、片手打ちや連続打ち、コーラビンの上のボールを打つ曲打ちなど。 とにかく見ている者を楽しませてくれる。 エンターテイメントとして観客を魅了するショーマンシップに徹している姿がそこにある。

アメリカで有名なスイング・ザ・シングゴルフスクールでは、毎週決まった時間にトリックショットのデモンストレーションを行っている。 ボールを2球か重ねてウエッジで下の球を打つと、上に乗っていたボールは真上に上がり、キャッチャーふんするもう一人のミットに納まる。 「スクールのはじめにこのようなデモンストレーションをすることにより、生徒の興味を引き、レッスンのをより楽しんでもらうんだ。」ゴルフディレクターのリック・マッコードのサービス精神には頭が下がる。

日本のゴルフ練習場でも、デモンストレーションの時間を持ち、ゴルファーを魅了できるパーフォーマンス技術を磨いて行きたいものだ。

 

14.全英オープンの悲劇

弟128回全英オープンがスコットランドのカーヌスティーで開催された。 優勝はプレーオフの末、地元のポール・ローリーがメジャー初制覇を成し遂げた。  最近のトーナメントでは、20アンダー以上も珍しくない中、4日間の優勝スコアーは、6オーバー。

1860年にオープン

弟128回全英オープンがスコットランドのカーヌスティーGCで開催された。 優勝はプレーオフの末、地元のポール・ローリーがメジャー初制覇を成し遂げた。 最近のトーナメントでは、20アンダー以上も珍しくない中、4日間の優勝スコアーは、6オーバー。

マンデートーナメント(予選会)を通過したフランスのジャン・バンデルベルグは、最終ホールを3打リードしてむかえた。 だれの目にも全英史上92年ぶりのフランス人チャンピオンの誕生は確実のものと思われた。 だが筋書きのないドラマは意外な展開になる。 ティーショットを大きく右に曲げたが、ウォーターハザードを避け結果オーライ。 次のアイアンショットもプレッシャーの重圧のためか右サイドのギャラリースタンドに打ち込み、ボールは跳ね返って深いラフの中へ。 ツキにも見放されたのか、次のショットがグリーン手前に横切っている川の中へ。 ゴルフシューズを脱ぎ、裸足になって打つことを試みるが結局諦め、ドロップ。 そこから打ったボールは、ガードバンカーへ。 バンカーからどうにか寄せワンのトリプルボギーの7。 最終ホールで3打の貯金を一気に使い果たしてしまった。  71ホールを通算3オーバーで回っていながら、最後の1ホールで4日間の苦労と努力、最古のメジャーチャンプの栄冠が水の泡と消えた。 まことにゴルフとは無情でホールアウトまでわからないものだ。

一般のゴルファーに於いても、最終ホールをいくつで上がればベストスコアーとか優勝などを意識した途端に大叩きをすることはよくある。 いつものスイングができなくなってしまうのであろう。 解決法がある。 (1)スコアーを数えない。(2)目標に集中して一球入魂。 (3)よいイメージを持つ。などは常識の範囲。 奇策としては、(4)深呼吸を1分間続ける。 (5)あおむけになり寝ころび青空を見つめる。 (6)急所を強く握りしめ縮こまったものを伸ばす。などがある。 格好のよいものではないが、自分に効果のある方法を見つけ出せば、苦い経験も減少するかもしれません。

 

15.頑張れ30歳代ゴルファー

ゴルフ界では昨今、長引く不況の影響もありゴルファーの減少が目立つ中、特に30歳代のゴルファーの影が薄くなっている。 そんな中、関西のゴルフ場関係者及び練習場、ゴルフメーカーの有志が集まり、昨年10月に30歳代のゴルファーを活性化させるべく発足したのが「30's GOLFERS CLUB」。

現在、ゴルフ業界(コース、練習場、用品メーカー)では、ターゲットとなる年齢層は40歳後半〜50歳以上であり、30歳代のゴルファーは見過ごされている状況。 30歳代といえば、仕事や結婚、子育て等で暇と金が少ないのが現状だろう。 しかしこの年代は本来ゴルフの上達に最も適していることは、プロの世界を見ても明らか。 ジュニアや20歳代でゴルフを始めても30歳代で止めてしまえば元も子もない。 この年代のゴルファーが活性化しゴルフへの参加率を高めることが出来れば、上下の世代の励みにもなるはずである。

 毎月開催されているコンペでは、プレーヤーが自分の選択でティーグラウンドを選択できる。 「名門コースを、フルバックから割引料金でラウンドできるのが魅力。」と言う参加者も少なくない。 またプレー後の会食では同年代同士による会話が一段と盛り上がる。 コンペ以外にもレッスン会やゴルフ用品メーカーによるさまざまな特典があり、会員は「ハンデ不問、ゴルフに熱心であればいい」の入会条件にマッチして、「同世代の交流とゴルフの上達を目指す若手ゴルフ会」と前向きに捉えている会員ばかり。 現在会員数250名余り。 今まで不毛地帯の30代がゴルフ界を引っ張れるよう「30's GOLFERS CLUB」の活躍を期待したい。頑張れ30歳代ゴルファー

 

ゴルフ界では昨今、長引く不況の影響もありゴルファーの減少が目立つ中、特に30歳代のゴルファーの影が薄くなっている。 そんな中、関西のゴルフ場関係者及び練習場、ゴルフメーカーの有志が集まり、昨年10月に30歳代のゴルファーを活性化させるべく発足したのが「30's GOLFERS CLUB」。

現在、ゴルフ業界(コース、練習場、用品メーカー)では、ターゲットとなる年齢層は40歳後半〜50歳以上であり、30歳代のゴルファーは見過ごされている状況。 30歳代といえば、仕事や結婚、子育て等で暇と金が少ないのが現状だろう。 しかしこの年代は本来ゴルフの上達に最も適していることは、プロの世界を見ても明らか。 ジュニアや20歳代でゴルフを始めても30歳代で止めてしまえば元も子もない。 この年代のゴルファーが活性化しゴルフへの参加率を高めることが出来れば、上下の世代の励みにもなるはずである。

毎月開催されているコンペでは、プレーヤーが自分の選択でティーグラウンドを選択できる。 「名門コースを、フルバックから割引料金でラウンドできるのが魅力。」と言う参加者も少なくない。 またプレー後の会食では同年代同士による会話が一段と盛り上がる。 コンペ以外にもレッスン会やゴルフ用品メーカーによるさまざまな特典があり、会員は「ハンデ不問、ゴルフに熱心であればいい」の入会条件にマッチして、「同世代の交流とゴルフの上達を目指す若手ゴルフ会」と前向きに捉えている会員ばかり。 現在会員数250名余り。 今まで不毛地帯の30代がゴルフ界を引っ張れるよう「30's GOLFERS CLUB」の活躍を期待したい。

 


  1. アメリカプロゴルフ協会、一大キャンペーン「あなたのスライス直します。」
  2.     会員数は2300人、 今年も世界最大の展示会を開催

     

    今年で45回目を迎える世界最大のゴルフの展示会「PGAマーチャンダイズショー」が、フロリダ州のオーランドに於いて1月30日から4日間開催された。 単なるゴルフ展示会ではなく、年に1度ゴルフ関係者の多くが集い、町全体がゴルフ一色になるのだ。 とにかくスケールが、でかい! 会場は世界最大規模のコンベンションセンター。 端から端まで1キロを超す室内に、1300社のゴルフに関係する業者が展示している。 特に今年は展示規模、来場者とも今までで最大とのことだ。 アメリカ経済の底力にタイガー・ウッズ効果が加わり、ゴルフ業界を底上げしているようだ。 

    この展示会を主催しているのがアメリカプロゴルフ協会。 全米のゴルフ場を中心にクラブプロとして働いている23000人の会員の集まりなのだ。 全米プロ選手権やライダーカップも主催している団体である。 「プロショップ」の名前の由来は、アメリカでのゴルフショップが、これらのクラブプロによって経営されていることから来ている。 

     アマチュアにゴルフをより広め、会員の社会的地位を上げる活動も行っている。 アメリカプロゴルフ協会の今年のキャンペーンは、「あなたのスライス直します」。 5月の強調月刊には、各会員が10分間の無料レッスンを24人対して行うとのことだ。 23000人の会員が24人のゴルファーに対してレッスンを行えば、実に50万人を超えるゴルファーがスライスが直るレッスンを5月に受けることとなる。 これを雑誌、マスメディア等を通じて広め、協会会員の活動をピーアールする事と同時に、これらの貢献によってゴルフ界における影響力を高めている。 何とも心憎い演出ではないか。 このような活動を通じて今日のアメリカゴルフ界の繁栄がなされているわけだ。

     

  3. 一大ビジネスに成りつつある米国ゴルフ練習場。
  4.    中国人オーナーが経営する「ファミリーゴルフセンター」が全米に74カ所

     

    アメリカのゴルフ場の数は14000コース、日本の2200に比べれば7倍もある。

    日本のゴルフ人口1500万人とアメリカのそれの2500万人と比べても、一人あたりのゴルフ場が多いのがうかがえる。 ちょうど日本で“月1”ゴルファーをアメリカでは、“サンデーゴルファー”と言うようなものからしても、ラウンド数は数倍違うことが分かる。 しかしそんな日米ゴルフ界で、日本の方が多く進んでいる部分が練習場である。 日本のゴルフ練習場は、5千カ所を超え、アメリカの1950カ所を大きく上回っている。 数だけではなく、設備機械のハイテク化等ハード面でも日本の練習場が進んでいる。 典型的な例が、自動ティーアップ装置、自動集球及び配給設備であろう。 また2、3階の練習場も国土の狭い日本特有のものだ。

    ゴルフ場に行ったことのない練習場ゴルファーは、日本独自のものなのだ。

    いままでアメリカでは、手軽にコースに出られる環境があるのでゴルフ練習場の存在意味がなかったのだが、最近になってその事情が変わってきた。 現在ゴルフ練習場ビジネスがアメリカゴルフ界の中で急成長を遂げている。 一つの企業体として確立されてきた動きが見られる。 また一昨年にオープンしたニューヨークのマンハッタンの埠頭に出来た練習場は、アメリカでは珍しい、4階建てのもので、日本型の練習場として注目をあびている。 都会ではフィットネスクラブに通う雰囲気で、ゴルフの練習が見直されてきたのかもしれない。 

    その中で、ファミリーゴルフセンターは、アメリカ全土に74カ所のゴルフ練習場を経営して、株式を上場している。 オーナーは、ドミニック・チェンという台湾出身の中国人。 ゴルフ練習場を一大ビジネスに仕立て上げた人物だ。 株式を上場した時、最初一株5ドルからスタートしたが、今では実に33ドルにまでなっている。 

    ファミリーゴルフセンターの特徴は、売り上げの約半分がプロショップから来ている点である。 今までのアメリカの練習場であれば、練習場に併設されているプロショップの売り上げは全体の5%といったところであった。 しかし近代的な練習場で30%の売り上げをプロショップがしめるようになってきた。 さらにこのファミリーゴルフセンターでは、その売り上げが半分まで行くようになっている。

    ゴルフ場であれば、ティータイムのぎりぎりに来てプレーだけをして帰るのが、練習場では、時間的余裕を持って来場する顧客に目を向けた。 新しいクラブのデモを置き試打をして貰う事を中心に、従業員のトレーニングをより販売能力を高めるべく比重を置いたのだ。 現在ファミリーゴルフセンターだけ特出しているこの流れは、10年後にはゴルフ練習場がゴルフ用品販売のメインの媒体になりうる可能性を秘めている。  まさしくアメリカンドリームをゴルフ練習場ビジネスで実現したわけだ。

     

  5. 「ウッズ・ブーム」の影響でジュニアゴルファーがアメリカで激増。
  6.       いまやゴルフが“クール”なスポーツに

     

    今、アメリカのジュニア層がゴルフに興味を持ちだした。 何たってタイガー・ウッズブームによるところが大きい。 それに加えてアーニー・エルスやジャスティン・レナード等の20代プレーヤー達の活躍も影響している。 若者の中で、ゴルフが“クール”なスポーツとされてきたのだ。 英語で“クール”といえば、「かっこいい」という響きがある。 

    今までアメリカの子供達が目指すプロスポーツの3大競技は、バスケット、野球、アメリカンフットボールである。 それに加えて、タイガーの出現でゴルフがお金になるスポーツとして認識されはじめたのだ。 しかもそれらの層は、今までゴルフに全く興味すら示さなかったマイノリティーや黒人の子供達なのだ。

    アメリカのトーナメントでは今までは、年輩層がギャラリーの中心であったのが、黒人や子供の姿が目立つようになってきた。 全く新しいゴルフ人口が一挙に増えてきた形となった。 そんなジュニアに対してプレーヤー自身も特に理解を示し、サインやレッスン会等の催しに参加するよう心掛けている。

    ゴルフ場や練習場しかりである。 ジュニアのクラブも売り切れ状態。 誠に凄い勢いだ。

    それと同時に、新規ジュニアゴルファーを育てるに手厚い色々なプログラムがある。 ティーチングプロは週1回、地元のジュニアゴルファーに無料のレッスンをボランティアで行っている。 ゴルフ場でもジュニアの為のスタート時間を確保している“ファーストティープログラム”もある。 練習場もジュニアに対して特別料金を用意している。

    今回のPGAマーチャンダイズショーに於いても、ジュニアだけのクラブを扱っている会社が10以上あった。 テーラーメード等のブランドメーカーでさえ、展示ブースの一番前にジュニア用のクラブを展示していた。 

    いま発展しているアメリカゴルフ界が、このようにジュニアゴルファーを育てることにより将来にわたっての繁栄が確かなものとなる布石を打っているのだ。

     

  7. 千打席の円形練習場、72ホールのゴルフ場を持つ、一大ゴルフ施設

     青木功プロもジュニア育成に賛同

 

フロリダ州オーランドのディズニーワールドの北西に直径590ヤードの巨大な円形グラウンドが横たわっている。 二重円で真ん中にぽつんぽつんと島のようなものが浮かんで見える。 この円形のグランドは全面積約5万坪。 これが昨年9月にオープンしたオレンジカウンティーゴルフセンター(OCN)の練習場なのだ。 巨大な円形練習場は、一時に千人が練習できる世界最大のもの。 円形の中心部にはグリーンが9個あり、ただの打ちっ放しではなく、グリーンに乗せる練習が出来るようになっている。

ここは組織立ったゴルフスクールを創立するために出来た施設だそうだ。 ツアープロをはじめインストラクター、ゴルフ場設計、建設、管理などゴルフに関する専門家を育てる。

ゴルフ場の設計、建設などは大学やコムミュニティーカレッジで教えているところもあるし、ツアープロを養成しているゴルフスクール多い。 しかし一カ所に全てを収容し、しかも寮付きの総合施設としては、ここだけなのだ。

またOCNでは、オレンジ郡の恵まれない子供達に無料でゴルフを教えている。 「貧しい子にもチャンスを与える。」と言う信念を持っているのが、OCNの最高責任者のフィル・リッツン氏。 彼は南アフリカ出身。 19歳でプロ入りし、ツアー優勝経験もあるが教える方が楽しいとティーチングプロの道を進む。 氏の教え子には、ゲーリー・プレーヤー、デビット・レッドベター、デビット・フロスト、エドワルド・エレラ、フランキー・ミノザ、ゾウ・モーなどがいる。 

「百人いれば百通りのスイングがある。」と個人の個性を大事にし、才能を伸ばしていくやり方を取っている。 「ゴルフは一般市民のスポーツ」と、氏は考えている。 とかく金持ちのスポーツとハンコを押されやすいゴルフをもっと身近なものにしたいという願望を持っていた。

そんなときに、オレンジ郡のディズニーワールドに隣接した111万坪のオレンジ畑を、55年間無償で貸し付ける官民一体のプロジェクトがスタートしたのだ。 市の子供達には無料でゴルフレッスンを行い、市民には安くゴルフコースを開放するこを約束した。

ゴルフコースも、計画されている72ホールの内27ホールが既に完成した。 青木功プロもこのプロジェクトに賛同し、コースデザインを引き受けている。 アメリカを本拠地として活躍している青木プロが持っている夢が「ジュニア育成」。 彼の考えとこのプロジェクトの思想がマッチしての実現となった。 この場所を自身のアメリカでの本拠地として位置づけている同時に、日本のジュニア育成の夢をこの場で実現したいと考えている。

 

  1. トシ・平田(ミニツアープレーヤー)も頑張っている。

    数々の困難を乗り越えアメリカ・ミニツアーに参戦、優勝

 

日本から、全てをなげうってアメリカのミニツアーに挑戦している男がいる。 95年の11月に日本を単身で発ち、フロリダ州のオーランドを中心に開催しているトミーアーマーツアー(全米のミニツアーでレベルの一番高いもの)に参戦している。 平田俊憂希、S32生まれの41歳。 彼自身ゴルフを始めたのが28歳と遅く、練習場のインストラクターをして、プロゴルファーを目指していた。 何度となくプロテストの本戦に行くのであるが、ラウンド数や試合経験の少なさから、涙を呑んできた。 そんな彼がアメリカミニツアーの存在を知り、一大決心をして渡米したのだ。 妻と二人の子を日本に残し、今までの生活を全てなげうって、英語もはなせないまま飛び込んでいった。 アメリカ社会は、挑戦するものには公平なチャンスを与える。 トシ・平田も自分からチャンスを勝ち取るべく行動を起こした一人だった。 

ミニツアーとは、野球で言うマイナーリーグにあたる。 メジャーリーグである、PGAツアーが年間45試合あり、その下にナイキツアー、そして全米各地(約15カ所)で開催されているミニツアーが存在する。 出場選手は、“ラビット”と呼ばれ、毎年のクオリファイスクールの合格を目指して、試合に出て腕を磨いているのだ。 ミニツアーの賞金で生計を立てられるのは上位わずかで、残りはぎりぎりの生活をしながら明日のスターを夢見ているのだ。 従って服装やシューズ等が、ぼろぼろの選手も少なくない。

ミニツアーの運営は至極シンプルだ。 参加選手のエントリー代の約3分の2が賞金に分配され、残りがゴルフ場の支払いと運営費に回される。 参加選手の上位4分の1程度が賞金にありつける。 トミー・アーマーツアーのレベルは高く、3日間トーナメントで優勝は2桁アンダー、賞金獲得のためにはイーブンパーあたりのスコアーが必要だ。 何せ年間の平均ストロークで60代の選手が5,6名いるのだから、凄いものだ。 3軍の試合でこれなのだから、選手の層の厚さが分かる。

そんな中でトシ・平田は、見事1勝を上げた。 渡米して2年が過ぎ、交通事故、盗難、妻の大手術等、数々の困難を乗り越え、いま遅咲きの花が咲こうとしている。

 

  1. 独自の戦略「ナチュラルゴルフ」。
  2. モー・ノーマンのスイング理論を実践、スクール展開とクラブ販売を手掛ける

     

    アメリカゴルフ界は、キャロウェイゴルフの1人勝ち状態が続いている。 年間売り上げが一千億円を超え、二位のテーラーメードを大きく引き離している。 ツアープロに対してのプロモーションだけでも60億円を使っている。 製品の優位性もさることながら、マーケティング戦略にたけている感じがする。 キャロウェイがビックバーサを市場に出す前のウッドクラブの平均価格は、1本当たり68ドルであった。 それがビックバーサの価格戦略を通じて他のゴルフメーカーも巻き込み、平均価格は173ドルまで上がったのだ。 莫大な広告宣伝を使って需要を掘り起こし、方や限られた数の商品しか市場に流通させないことにより、品薄感を駆り立てて価格の高さを保つ戦略がまんまと当たったのだ。 またゴルフ会社同士の合併吸収が続きゴルフメーカーが系列下されようとしている。

    1昨年のコブラがアメリカンブランズ買収され、タイトリストと姉弟会社になったのをはじめ、昨年は年商百万ドル足らずのティアードロップパターが、ゴルフ界の名門のトミーアーマーとラム社を買収してしまった。

    そんな中で独自の戦略を打ち出しているのが、世界一のボールストライカーであるモー・ノーマンのスイング理論のスクール展開とクラブ販売を手がけているナチュラルゴルフだ。

    日本ではハンマー打法として広がっているが、太いグリップでハンマーを握るように鷲掴みにし、ワイドスタンスでハンドアップに構えるのだ。 米国プロゴルフ協会の公認スクールとして認められている。 他のゴルフメーカーがただ単にクラブを販売するのではなく、ナチュラルゴルフスイングに理論に適応するクラブを販売している。 インストラクションとクラブがセットで付いてくるのだ。 従って顧客一人一人のスイングやクラブセッティングに関するデータの蓄積があり、ゴルファーに対して個別の対応が可能になる。

    モー・ノーマン曰く、「俺のバックには、パーとバーディーしか入っていない。 いつでも真っ直ぐなボールを打つことが出きるのは、自分を信じているからなのだ。 シンプルでハッピーなゴルフを心がけよ!」 まずはこの考え方からトライしてみれば、あなたのスコアーも縮まるでしょう。

     

  3. デビット・レッドベターゴルフアカデミーに体験入学
  4.     まず信頼関係を築くことからスタート

     

    フロリダ州オーランドにあるデビット・レッドベターゴルフアカデミーのスクールに体験入学をした。 入口には重々しいゲートがあり、趣のある住宅地を通り過ぎると、会員制のレイクノナカントリークラブの中に、このスクールのが位置している。 

    ここには、ニック・ファルド、グレッグ・ノーマン、デビット・フロストをはじめ多くのプロ達もレッスンを受けに来る。 我々がレッスンを受けている前では、女性版タイガー・ウッズと言われているセリー・パークをデビット自ら指導していた。 彼女は韓国出身の20歳で、昨年のLPGAのクウォリファイスクールをトップで通過し、今年からツアーに参戦している。 アマチュアのタイトルを欲しいままにし、今年は2勝以上するだろうと、デビットのお墨付きを貰っているほどである。

    デビット以下7人のインストラクターがレッスンを行っている。 色々なレッスンの形態があるが、我々が受けたのは3時間のグループレッスン。 インストラクター二人に対して生徒が4人までで、一般が1人250ドル。 プロ価格は1人150ドル。 デビットに直接レッスンを受けたければ、3時間で5千ドルのコースも用意されている。

    早速、レッスンカルテに必要事項を記入後、練習場にてウォームアップをする。 練習場には、クラブのフィテッィング&リペアーのコーナーもあり、その場で修理、調整が可能になっている。 天然芝の広々とした打席の後方には、鏡、トレーニング器具、レッスン小道具、副教材等、色々なものが用意されている。

    まずは練習場でボールを打ち、フォームを3方向からビデオで撮る。 その間、普段の持球、ミスショットの傾向、どんなゴルフゲームを目指しているのか等の質問をされる。

    ビデオ撮影後にスタジオに入り、モニターでスイング解説をする。 画面を2つに分け右にはニック・ファルド、左には自分ののスイングが映し出され比較される。

    レッスンは、先ず信頼関係を築くことからスタートする事をモットーとしており、生徒との会話を大切にしていることがうかがえる。 スイングについても全ての欠点を指摘するのではなく、クリティカルな部分でそれが直れば他の欠点も直るところを見つけだす。

    そしてその事を生徒に対してわかりやすく説明し、理解し納得させ、次のステップに移る為にすべき事を明確にし実行させる。 ちょうどアメリカの医師が患者に対して病状を説明し治療方法を同意して貰う(インフォームドコンセント)の形をゴルフレッスンでも取られている。 

    最後に練習場に出て、仕上げを行う。 スイングの矯正の為に200種類のドリルから最適なものを選ぶ。 また色々な副教材も使用したレッスンを行う。 言葉によるレッスンよりも、ハンズオンレッスン(手を添えた)形を取り、生徒のフィードバックを大切にする。 

     

  5. ジュニアプログラム、フッアキッズオンゴルフ
  6.     地域のボランティアに支えられ、参加者は無料で受講

     

    アメリカでは、ジュニアゴルファーをサポートする土壌がある。

    恵まれない地域のゴルフをしたことのない子ども達を対象に、ゴルフを紹介するプログラムがこのフックアキッズオンゴルフである。 1990年にフロリダ州ウエストパームビーチのエメラルドデューンカントリークラブで55人のジュニアが参加して行われたのを最初に、97年までに250カ所の地域で合計4500人が参加した。 98年には150カ所でこのプログラムを開催する予定である。

    このプログラムの各参加者には、ゴルフクラブ3本(3ウッド、7アイアン、パター)、キャディーバック、ゴルフボール、バイザー、Tシャツ、ルールブックが提供され、1週間のゴルフレッスンが行われる。 最終日には、9ホールをラウンドする。

    参加者1人に対して100ドルの費用がかかるが、アメリカゴルフ協会、PGAツアーや地域からの寄付でまかなわれ、ジュニアが費用負担をする必要がない。 

    それぞれの地域では、ボランティアのコーディネーターこのプログラムの責任者として、プログラムマニュアルに乗っ取った運営を行う。 100ドルの内15ドルは、地域コーディネータに還元される。 レッスンを担当するインストラクターも当然ボランティアである。 各人が地域コミュニティーに自ら貢献していくという自覚から、このプログラムが成り立っている。

    このフッアキッズオンゴルフプログラムは、特に恵まれない地域の子ども(8歳から12歳)でゴルフクラブを持っていなく、今までにゴルフをしたことがないジュニアを対象としている。 5日間で、パッティング、ピッチング、アイアンプレー、ウッドプレー、ルール、エチケット、コースマネージメント、ステーションプレー、最後に9ホールのラウンドを行う。 統計では、このプログラムを受けたジュニアの85%がゴルフを続けたいと思っているのだが、実際は15%しか続けていないことが分かっている。 そこでファーストティープログラムが始まった。 これは会員になれば、地域のゴルフ場を格安で使用できるプログラムである。 ゴルフ場サイドも理解を示し、週末の一定のティータイムをジュニアのために確保してくれている。 また練習場でもジュニアの得点があり、安価(約2ドル)でボールを打つことが出きる。 このような地域社会の理解とボランティアの土壌があり、ジュニアゴルファーが育っていくのであろう。

     

  7. アーノルド・パーマーが気楽にサイン
  8.     今でも自分のサインペンを常時用意している

     

    アーノルド・パーマーのホームコースである、ベイヒルゴルフクラブをラウンドする。 ここは、毎年PGAツアーのネスレインビテーションが開催されるコースでもある。 各ホールに池が見事に配置され、ラフも深く、とてもタフなコースであった。 特にフロリダ州の芝は、粘りけがありラフに一端入れば、ショートアイアンで出すしかない。 従ってティーショットの正確さが重要になってくる。 ミスショットがペナルティーとしてきっちりとスコアーに現れてくる。 ラフからのアプローチに関してもソフトタッチでクラブヘッドの重みを感じながらスイングすることは不可能であり、右手もグリップをしっかりと握りしめ、右手首の角度をスイングの最後まで変えないように振り抜く必要がある。 当然ボールをクラブフェースで直接捕らえることは出来ず、ボールの手前の芝からゴッソリと抜き取るしかない。 ちょうどバンカーショットのような感じである。

    コースのタフさに打ちのめされ気持ちを、各ホールに配置されている花々が和らげてくれる。 

    アメリカでは、自分の力量でどのティーグラウンドを使用することも自由である。 日本でバックティーを使用するためには、マスター室の許可を取り、4人のハンディーの合計が幾つまで等の決まりがある場合が多い。 従って拘束のない海外で日本人は、自分の力量を度外視して、一番後ろのティーグラウンドから回ってしまう事となる。 結果はコースが難しくなりすぎ、楽しいはずのラウンドが台無しになってしまう。 ちょうど高価な料理を、バイキングの為に食べ過ぎて腹痛を起こしてしまう様なものだ。

    我々の2組後ろをアーノルド・パーマーがラウンドしていた。 遠目に見てもフィニッシュを見れば、パーマーであることが一目で分かる。 ラウンド後、サインと記念写真を頼むと日本語のジョークを飛ばしながら快く承諾してくれた。 しかもポケットから、用意していた自分のマジックを出して、サインをしてくれたのだ。 パーマー自信が、何時も自分のサインペンを用意している心がけに脱帽した。

    さすがに今日のゴルフ界の繁栄作りに貢献した人物であることを再認識した。

     

  9. インターネットでゴルフオークション
  10.       24時間リアルタイムで1日のアクセスが500件

     

    インターネットを使った、アメリカではじめてのゴルフに関する全てを扱う、リアルタイムで24時間のオークションのホームページを解説した。(http://www.thegolfauction.com)

    扱っているものは、ゴルフ道具、アパレル、シューズ、バック、ボール、ゴルフ旅行、スクール、写真、芸術、トーナメントチケット、練習器具等々。

    オークションは、インターネットを通じて、それぞれの品物は3日間開催される。

    最低価格が設置されていて、3日間で最高価格を付けた人が、品物を競り落とす。

    オークションに参加するためには、先ず会員になり、住所、氏名、クレジットカードの番号等を登録する。 会員の登録費用は無料。  最高金額を付けてオークションを競り落とした人には、自動的にクレジットカードからその金額が請求されるシステムを取っている。

    現在、キャロウェイ、テーラーメイド、コブラ、タイトリストをはじめ多くのゴルフメーカーが商品提供を行っている。 これらの商品は、在庫超過分やB級品のため、希望小売価格よりもはるかに安くオークションにかけられる。 ゴルフ旅行やゴルフスクールも通常価格よりも安価でオークションにかけられる。 

    オークションに参加する人は、現在の提示価格よりも高い金額を提示すれば自動的に登録され、以前の人には電子メールで最高金額が変わったことを知らせられる。 通常のオークションの形態が、インターネット上でリアルタイムに行われるわけだ。

    社長は、若干34歳のロジャー・ヤッフェ。 ゴルフ業界に10数年携わってきた。 NGFに5年間努めて、教育セミナーを中心に担当した。 その後アメリカ女子プロゴルフ協会に努め、千人を超えるメンバーを対象として教育部門を担当した。 1年前に女子プロゴルフ協会を辞め、このオークションビジネスの準備をはじめ、今年の1月8日にホームページの開設となった。

    今まで3週間であるが、1日平均500人のホームページアクセスがある。 これは、新設のホームページでは、かなりの量である。

    世界のゴルフ消費者を対象としたゴルフオークションは、良い品をより安く、しかも自分自身がオークションに参加する楽しみを味わいながらできる画期的なウェブサイトとして注目されている。

    このゴルフオークションは、2つのチャリティー事業にも参加し、収益金の一部を還元している。 一つは、先程来説明のあった「フックアキッドオンゴルフ」である。

    もう一つはLPGAファンデーションである。 これらの組織は両方、恵まれない子供達にゴルフを広めていくプログラムとして全米に認識され、無税の寄付が認められている団体である。 ゴルフ用品もインターネットオークションで安価で購入できる時代に突入した。

     

  11. 世界ゴルフ練習場連盟発足の動き

    ゴルフを通して世界が一つに

 

日本、米国、英国、カナダのゴルフ練習場関係者がフロリダ州オーランドに、一同に会した。 オーランドは全米で一番の観光地である。 ディズニーワールドを始め、ユニバーサルスタジオ、シーワールド等々、遊園地や観光施設が集中している。 その規模も半端ではなく、ディズニーワールドの施設内に18ホールのゴルフ場が6カ所ある程だ。 毎年1月下旬にPGAマーチャンダイズショー(世界一のゴルフに関する展示会)が開催され、ゴルフ関係者がこの町に集まって来るのだ。 昨年のPGAマーチャンダイズショーにて始めて日米のゴルフ練習場関係者の交流が始まり、今回が2回目になる。 

アメリカのゴルフ練習場連盟は、毎年のこの時期に練習場経営者を対象にオーランドに於いてセミナーを開催している。 練習場経営セミナーを最初に開催した5年前90%は家族経営、10%は会社組織であった。 参加者は半パンをはいたり、労働者の服装をした人たちが多かった。 今年は200人がこのセミナーに参加したが、約70%の人々がビジネスマンと言える服装をしていた。 経営者、財務関係、不動産関係のバックグラウンドを持っている人々も多くいた。 アメリカのゴルフ練習場経営はより会社組織に変わりつつあることが、参加者の変遷から明らかに読みとれてくる。

アメリカの平均的な家族経営のゴルフ練習場の年間売り上げは、2600万円から6500万円といったところ。 30打席ぐらいの打席規模である。 より最近の近代的な練習場は、打席数が60から100打席で、年間売り上げは8千万から1億2千万円といったところ。 2階打席を持っているのは全体の約4%で、ほとんどは1フロアーである。 土地がいくらでもあるアメリカでは、日本の練習場のように2階、3階を作る必要がないのである。

そんなアメリカのゴルフ練習場業界が、日本の最先端の練習場ビジネスを躍起となって研究している。 最先端のシステムを備えたより近代的な練習場がアメリカ市場で受け入れだしたからであろう。 ニューヨーク、ロサンゼルス等の都会では、既に日本型練習場が開業し、好評を得ている。 仕事に忙しい都会人が、ゴルフの練習をスポーツクラブでの運動感覚で行っているのかもしれない。 

そんな時に、日米を中心とした練習場業界の関係者が集まり、お互いが学び合う機会を持ったのだ。 お互いに出している機関誌の交換や、人的交流も今後進めて行くべく話し合いが行われた。 アメリカ練習場連盟では、「ベスト100練習場」を毎年選んでいる。 日本に於いてもおランキングシステム等を取り入れる検討が今後なされて行くであろう。

来年のこの時期までには、世界ゴルフ練習場連盟が発足されているかもしれない。 そうなれば世界的な視野で、新規ゴルファーの開拓がなされていく事も可能であろう。

 


 

1ヶ月間ミニツアー8試合に参戦 "

 プロ、研修生及びトップアマの合計15名で、1月6日より2月5日までの1ヶ月間、 "フロリダ州のオーランド地域で行われているミニツアー8試合に参戦した。 "

 私自身、数年来アメリカで行われているテーチングコーチングセミナーの通訳や、自分 自身の参戦経験より、ミニツアーの意義、重要性を知り、できるかぎり多くの日本人選手 "にも、参加してもらいたく、今回の企画となったのである。 "

 関東から6名、中部から2名、関西より6名、九州より1名と全国から集まった。プロ が2名、研修生が11名、アマ2名(内学生1名)のうちわけである。年間平均ストローグが69台の選手も数人いるハイレベルアメリカでは、PGAツアーの下にナイキツアーがあり、更に全米各地でミニツアーが行われている。いわゆる3軍の草トーナメントでありながら、年間の平均ストロークが6 9台の選手が数人いる。開催コースも、7000ヤーを越えるタフなコースである。日本のトッププロの平均ストロークトップ(尾崎将司)が70台であることを考えれば、レベルの 高さが伺えよう。このようなトーナメントが毎週2試合のペースでオーランドでも行われている。

選手のエントリーフィーで賞金がまかなわれる

 ミニツアーの運営は、いたって簡単。トミーアーマーやスポルディング等のスポンサー がついている場合もあるが、ほとんどは、用品の提供が中心。賞金は参加者のエントリィーフィーでまかなわれる。エントリー費の約70%が賞金に、残りの30%がコースの支払いと運営費にまわる。運営スタッフも、いたって少人数。受付が1人、スターターがアウトとインで各1人、競技委員が1人、スコアー集計が2人の合計約6名ですべてをまかなう。3日間トーナメントであれば、優勝賞金は約50万円といったところ。上位3分の1にはいれば、自分の支払ったエントリフィーが戻ってくるぐらい。それでも優勝するに"は、アンダーパーは当然、2ケタアンダーもめずらしくはない。

すばらしい練習環境

 練習場は、当然芝の上からボールを打つことができ、アプローチやパッティングの練習場所も事欠くことがない。実際、マットから打つ100球と芝から打つ100球は、全く疲れ方が違うものである。日本のように、むやみに何百球とボールを打つ選手は少なく、少ないボールで質の高い練習をしている。それよりもアプローチとパターに多くの時間をさいている場合が多い。アメリカの選手がアプローチとパターが抜群に上手いのも、ラウ"ンド数とこのような練習環境の充実からであろう。

 また、1ラウンドを通しで行うために、4時間から4時間半で試合が終わり、残りの時間を有効に練習にあてることができる。朝8時にスタートすれば、昼は更に1ラウンドするもよし、練習に費やすことも自由にできる。とにかく練習する環境は整っているわけである。

"毎回1ヤード刻みのショットで距離感がつく"

 コース設備で日本と大きく違うのは、距離の表示であろう。各スプリンクラーには、グリーンセンターまでのヤーデージ数が、1ヤード刻みで明示されている。各選手には、その日のピンシートが配られ、グリーンの奥行きと当日のピンの位置から、自分のボールがピンまで何ヤードあるのかが明確にわかる。当然、ドライバーが何ヤード飛んだのかも、1ヤード刻みで計算できる。日本では、プロのトーナメント以外では、ピンシートが配られることが少なく、また各スプリンクラーにもヤーデージの表示がないのが現実である。

 したがって、距離感もだいたいで5ヤード刻みといったところであろう。それだけに結果オーライの部分がある。アメリカでは、選手が自分のクラブの距離を正確に把握していることは当然、アゲーンスやフローの風の状態で飛距離がどの程度、変わるかも知っている。特にロングアイアンの距離感などは、ナイスショットをすれば満足している私のレベルから考えれば、数段の違いがあった。

"思わぬハプニング"

 今回、参加したミニツアーは、スポルディングスペースコーストツアーの4試合と、トーミーアーマーツアーの4試合の合計8試合。足掛け3年来、スポルディングの主催者である、ジェーシー・グーシー氏とトミーアーマーの主催者のテリー・ファイン氏の多大な協力があり、総勢15選手の出場が可能となった。しかし、このツアー出発前に、信じられない妨害あった。それは、年の瀬に届いたアメリカからの手紙からであった。差し出し人は、マイク・フィンスターと彼の弁護士。内容は、私が企画したミニツアーによって、"彼の行っている商売が損害を被ったので、$22,500ドル(約 240万円)を支払えとのこと "である。手紙の最後には「俺の友達のマイアミのマフィアも怒っている。」と脅しの文句も入っていた。私自身、彼の名前も彼の商売である日米プロゴルフツアーズという会社も聞いたことがなく、とりあえずその手紙を、スポルディングとトミーアーマーのミニツアーの主催者にファックスをし、実情を調べてもらった。後でわかったことは、マイク・フィンスター自身は、日本のプロであり、日本選手のフロリダでのミニツアー参加を請け負う商売をしていたのだが、日本からの参加者が集まらないところに、私ども15名が団体としてミニツアーに参戦することを聞きつけたとのことであった。“なんでも脅せば金になる”と日本人が思われている現状があることを身をもって知った。 結局、マイク・フィンスター自身は、“プロゴルファーとして恥じるべき行為をした”

"ことにより、トミーアーマーツアーから、出場停止処分となった。

 オーランドのイーストウッドゴルフコースで、彼が私に謝りに来たのには、反対に拍子抜けしてしまった。と言うのも、単なる脅しとわかっていても、マイアミのマフィアと真っ向から対決する覚悟であったのだから。「日本人をばかにするな!」と言ってやった。しかも、マイク自身、日本のプロテストを受かった日本プロゴルフ協会員であるのだ。私と同じ協会員に、こんなやつがいるなんて信じられない思いであった。実のところ日本プロゴルフ協会の浅見会長にも、文章にてマイク・フィンスターの処分をお願いしたのだが、会員同志の問題には、協会として対処しない旨の解答があった。アメリカと違い、いかにも事なかれ主義の日本的対応である。いずれにせよ、出発前からの大きな胸のつかえ"が取れた。

"フロリダは30年来の寒波"

 成田からオーランドまでは、16時間の長旅。途中の乗り替え地のニューヨークJFK 空港は、マイナス14度で吹雪の状態であった。あと2時間半で目的地のオーランドであるが、本当に半袖でラウンドできるのか不安になるくらいの冷え込みであった。後からわかったことだが、アメリカは、30年来の寒波で、どこでも寒かったのだ。日本からは、セーターを一枚しかもってこずにいたが、そのセーターがフロリダで重宝したのは予定外であった。同室の田中氏は、日本からはいて来たパッチを、フロリダでも連日着用していたのだ。それでも、天気の良い日中は、冬でも半袖でプレーができるぐらいの気温である。

"レンタカー会社でのハプニング"

 オーランド国際空港に着いて直行したのは、レンタカー会社。あらかじめ日本より、2〜3人で1台の割合で予約していたのだが、ワゴンタイプが2台とコンパクト車4台の合計6台に変更した。レンタカー会社のカウンターは、ちょうど銀行の窓口のように順番を 待ち、順序係員が対応してくれる。皆が列を作っていたために、各人係員の窓口にばらばらに行ってしまった。英語を話せるのは、私を除いて若干一名。係員が車のタイプや保険等を聞いてもチンプンカンプン。ちょうど山中で熊に遭遇したように、唯々相手の目を見

"つめるだけの状態がカウンターのあちこちで見受けられた。"

"宿泊先のベンチュラカントリークラブ"

 今回の宿泊先は、空港から約15分のベンチュラカントリークラブといって、ゴルフ場の中にあるコンドミデアム。ひとつのユニットが、2ベットルームに2バスルームと、キッチン及びリビングルームが付いている。キッチンには、食器をはじめ鍋や包丁があり、いつでも自炊できる用になっている。ディッシュウォッシャー、洗濯機、ドライヤー、掃除機等生活に必要な物は総て用意されている。特に今回は、日本より炊飯器を持ち込みカリフォルニア米の“国宝”を存分に味わった。中国系の食料店で売られているカリフォルニア産の米(名前を国宝と言う)を、コシヒカリよりも美味に感じたのは、私だけではなかったはず。自炊後の食器洗いもディッシュウォッシャーに入れるだけ。衣服の洗濯もド"ライヤーがあるために、乾かす手間がいらず、改めて最近の家事のラクさを知った 。"

"話したくない失敗談"

 ラクさばかりではなく、その裏にはいくつかの失敗や、トラブルもあった。炊飯器の中の水と米の分量を間違えてお米5合を無駄にしてしまった事。また、ディッシュウォッシャーに、食器洗いの液体洗剤を入れてしまい、キッチンの床全体の泡の海となった事。お風呂の湯を入れている事を忘れ、バスルームからベットルームまで水びたしになった件。

トイレの水洗がつまって、うんこまじりの水があふれ出た等々。私の名誉のために言って

"おくが、これらは参加者各位の裏話である。 "

"快適なコンドミデアムの生活 "

 このコンドミデアムは、ホテルと違って、ベットメーキングなどはなく、アパート暮らしといったところ。入口には、ゲートがあり、守衛のおじさんが24時間体制で、車の出 入りをチェックし、リゾート内の安全を確保している。ベンチュラカントリー自体は、短めのリゾートコースで宿泊者は、15ドルでラウンドができる。リゾート内にはプールや泡風呂が数カ所、テニスコート、フィットネスジム等があり、自由に利用できるのが嬉しい。特にジャグジ(泡風呂)は、プールサイドの屋外に温水であり、ラウンド後の1日の疲れを取るには最適であった。 "

"到着翌日からラウンド"

 アメリカから着いた翌日から早速練習ラウンドを行った。翌日の土曜日に、トミーアーマーツアーの1日トーナメントが開催されるサイプレスクリークC.Cは、7000ヤードを越え、各ホールラテラルウォーターハザードでセパレートされているタフなコース。

トーナメント主催者のテリーファイン氏と伴にラウンドをした。彼自身もプレーヤーであり、このトミーアーマーツアーのシニア部門のマネーリーダーである。ミニツアーでは、46才よりシニア部門になり、50才からのPGAシニアツアーに向けて選手が準備をしているのである。テリーも今年の1月で満50才となり、晴れてシニアツアーの参加資格ができたので、当面は、日本のシニアツアーに参戦を予定している。と言うのはアメリカシニアツアーの予選会は、ハードで中々簡単に通知できないからである。

"PGAツアー登竜門としてのミニツアー"

 ミニツアーに参加している選手のほとんどは、クウォリファイングスクール(昨年日本より水巻プロが合格したUSPGAツアー出場のための予選会)を通過しPGAツアーでのプレーを目標としている。ポール.エイジンガーをはじめ、リー.ジャンセン、マークマッカンバー、ジーン.サワーズ、ラリー.マイズ、マイク.リード、クレッグ.スタッドラー、デビット.フロスト他、現在PGAツアープロの約90%がミニツアーの経験者と言える。ちょうど野球において大リーグでプレーする前のマイナーリーグが存在しているように、ゴルフでもPGAツアーの登竜門としてミニツアーが位置ずけられている 。ゴルフを上達するためには、試合をつむことが最も早道であることは、明らかである。 "

その土壌がアメリカでは整備されているのである。日本では、研修生のための試合は当然のこと、プロになってもPGAツアー以外の試合(後援競技が10試合程度)がほとんど"ないのが現状である。 "

"予選カットがないミニツアー "

 今回我々が、参戦したスポルディングスペースコーストツアーとトミーアーマーツアーは、フロリダのオーランド地域を中心に毎週2試合の割合で、年間を通して開催されている。月曜日から水曜日までの3日間トーナメントと、土曜日の1日トーナメントで、それぞれの練習ラウンドを日曜日と金曜日に行った。3日間トーナメントでは、予選カットがなく、試合経験を得るために参加している選手には理想的な練習の場になる。しかも冬季のオーランドには、アメリカが北部やカナダより強いプレーヤーが参戦し、より高いレベル試合になる。またナイキツアーのプレヤーも シーズン前の調整をかねて、参加している場合もある。前述したようにプレーヤーの中心は、PGAツアーを目標にしている20才から30才の選手。シニアツアーを目指している46才からのプレーヤーや、かってPGAツアーの選手などもいて、顔触れは色々。

"マスターズに出場した選手とラウンド"

 私がワールドウッズC.C.で伴にラウンドしたチップ.ドルリー選手は、ジョージア州のアトランタ出身であった。プレー中「オーガスタをラウンドしたことがあるの?」との私の問いに「マスターズに出場したことがある。」との返事が返ってきた。「マスターズって、あのメジャートーナーメントのこと?」と信じがたいと言った私の再度の問いに彼は少し怒った顔で、「今日のおれのプレーからは、想像できないだろうが、86年の全米アマで3位にはいり、アマチュア枠で招待された。」とのこと。トーナメントでは、ジャックニクラスと一緒にプレーをしたそうだ。その時一緒にプレーをしていた、他の2人は、日米学生で、来日した時に、丸山茂樹プロと対戦した選手、ジャンボ尾崎の長男の智春君がミニツアーに出場している時に一緒にラウンドしたプレーヤーであった。色々なプ レーヤーが明日のPGAツアーめざして頑張っているのである。

"世界を股に掛けてプレー"

 選手の中には、アジアツアーでプレーするものや、南アフリカ、カナダ、或いはオーストラリアツアーに参戦を兼ねているものもいて、自分のプレーの場を求めて、世界をかけめぐるたくましさと、貪欲さを感じた。又、ゴルフの試合とプレーの場には国境がないことを改めて教えられた。しかも、それがいわゆる3軍の選手のやっていることなのである信じるものは、自分のゴルフの腕前だけ。それを鍛えるための場所へは、どこでも出て行く気構えである。アメリカゴルフ界の層の厚さと考え方が、日本とはまったく違う感じがした。  

"日米ツアーの歴然としたレベルの差"

 よく考えて見ると、日本ツアーに参戦しているデビット.イシイやトッド.ハミルトンにして見ても、アメリカのクウォリファイングスクール(PGAツアー出場予選会)に何年となくトライしているが、パスしたことがないのである。それでも、日本ツアーで賞金王になったり、何勝もあげている。川岸良兼プロも今だに通過できずにいる。日本のツアーは賞金額では、アメリカツアーに次ぐものであるが、実力ではヨーロッパ、カナダツアーやオーストラリア、アジアツアーにもおよばないだろう。今後は、日本ツアーにしめる外国人選手の割合が、毎年増えていくであろう。日本選手も、今までも言われているように、日本に閉じこもっていてはいけないのである。  

"ゴルフ上達が難しい日本のゴルフ環境 "

" 今の日本で、世界のトップを目指すプレーヤーが育つことは、現実的に難しい。 "

あまりにも高いプレーフィー、或は会員権相場。ゴルフコースへのアクセスの大変さ。

"(太陽の登ぼる前の暗いうちに家を出て、暗くなってから帰宅する、1日仕事) "

 しかも、昼食をはさんでの1ラウンドに用する時間は約6時間以上におよぶ長さ。アプ ローチや、パッティンググリーンの練習施設の欠如。新設コースでは、コース内に練習場を設けていない所もある。それに加えて、試合数の少なさ。どれを取ってみても、プレーヤーが育つゴルフ環境が整っていない。

"プロフェッショナルゴルファーとゴルフプロフェッショナルの領域"

 更に、日本ではプレーとレッスンの領域が明確に分離されていず、レッスンをしながらトーナメントプロを目指している場合が多い。アメリカでは、プロフェッショナルゴルファーとゴルフプロフェッショナルが、組織的に別れている。前者は、所詮トーナメントプレーヤーで、トーナメントで賞金を獲得することを最大の目標としている。現在20年間勤めたコミッショナーのデーン.ビーマンがPGATourの組織のヘッドとなっている 後者は、所詮クラブプロで、ゴルフコースを中心に働いている。彼らは、インストラクションは勿論、クラブの販売、修理からプロショップの経営、コースのティータイムの管理、運営に至るまで行っている。健康を管理するのが医者の役割であり、法律をケアーするのが弁護士の仕事であると同様にゴルフに関するすべてのことをお手伝いするのが全米2万3千人のPGAofAmericaの会員の仕事なのである。彼らは社会的にもゴル フプロフェッショナルとして認められ、彼ら自身も各々誇りをもって仕事をしている。

"ラビット選手の生活ぶり"

 私が、1月8日(土)のトミーアーマーツアーで一緒にプレーしたジェフ.サンダースは、オハイオ州出身。大学時代は、ゴルフ部に所属していて、ミニツアーの参戦は昨年から。家庭、ガールフレンドと離れ、ここオーランドでアパート暮らし。それも1人で住むのではなく、他の選手と同居することにより出費をおさえている。ミニツアー参加の選手は、試合が行われる場所の移動が少ないために、1ヶ所に滞在している。アパートの場合でも当然ひとりで住むよりも、2人の方が、出費が助かるのである。ミニツアーの獲得賞金だけでは、生活できないので、いたって質素な生活をしている。

"個人投資家とのスポンサー契約"

 彼のスポンサーは、大学のゴルフ部後援会である。1人1万ドル(約100万円)の出資者5人が合計5万ドルを彼に投資する。

" 彼は、そのお金でミニツアーのエントリーフィーと生活代をまかなうことができる。 "

毎週の試合に出るためには、エントリーフィーだけでも、ひと月2千ドル(約20万円)を越える費用が必要となる。一方、スポンサーである投資家の各々は、彼の獲得賞金を分配する契約を結ぶのだ。母校の選手を育てる意見と、獲得賞金によっては、出したお金以"上が返ってくる希望が両方あるわけだ。 "

 又1月15日(土)に一緒にラウンドしたマイク.トロイは、イリノイ州の家が農家の

出身。家業を手伝うのは、夏の4ヶ月間で、残りの8ヶ月間を、オーランドのミニツアー

に参戦している。彼の場合は、畑で働きながら夏場にトレーニングをして、試合にそなえ

ているわけである。「この生活パターンが、とっても気に入っている。」とは本人の談だ

 ミニツアー参加者の半分以上は、上記のようなスポンサーを持っている。だから試合だ

けに集中して、プレーしている。生活のために、片手間にレッスンを行ったりしている選

手はほとんどいない。その反対にほとんどの選手が、レッスンプロからコーチを受けてい

る。アメリカのツアープロの大多数がティーチングプロらチェックをしてもらっているよ

うに、ラビット(ミニツアーの参加者を総称)たちもやはりレッスンを受けているのであ

"る。 "

"プレーに真剣で怒りをストレートに出す     "

" 彼らは、ゴルフプレーの上達に貪欲で、スコアーを縮めることに躍起となっている。 "

プレー中、つまらないミスをした時にクラブを投げ出し、奇声を発するのは、プレーにそ

れだけ真剣なためである。アプローチをミスして思い切りクラブを地面にたたきつけた為

に、クラブが芝に突き刺さった事も何度となく見かけた。でもその後は、芝生のへこんだ

所をグリーンフォークで丁寧になおしているのである。クラブをほり投げるのと、グリー

ンフォークでその跡をなおす様が、あまりにも対照的で滑稽にさえ感じる。後から丁寧に

直すのであるなら最初からクラブをたたきつけなければよいのに、と思うのであるが、彼

"らにして見れば気持ちの整理をするためには、そうするしかないのであろう。 "

 バンカーショットをザックリした後に、カート道のコンクリートで、そのサンドウェツ

ジを真二つに折ってしまったのを見た時は、私も驚いてしまった。彼自身は、その後平然

とパターをしているのである。「これでスットした。」と言って、次のホールもバンカー

に入れてピッチングでナイスアウト。私の方がプレーヤーからギャラリーになってしまっ

"た。 "

個性豊かなプレーヤーたち   

 ミニツアーには、個性豊かなプレーヤーたちが多い。ロブ.ロビンソンは、体つきは細

身で、飛ばしやには見えなかった。それでもなめらかなスイングより、くり出されるボー

ルは、高い弾道を描きながら私のボールをキャリーで飛び越えて行く。けっして強振して

いるイメージではなくリストのやわらかさを利用してヘッドスピードを高めていると言っ

た感じ。通常私のボールよりも30ヤード前にあるのだが、アゲーンストとなるとその差

が50メート以上になるのだ。私自身の飛距離が260〜270ヤードであるから300

ヤードは飛んでいることになる。しかもアゲーンストに強いのだから申し分ない。   

"体格は関係ない飛距離     "

 片やジョー.ケリーは、ボールの初速は早そうなのであるが、行ってみると以外に飛ん

でいない。いかにも飛ばしそうな体つきをしていて、インパクト時の打球音などは、すご

いものがあるのだが以外と私よりも飛んでいない。ちょうどハワイアンオープンの3日目

にラウンドをしていたデービス.ラブVとクレッグ.スタッドラーの様なものである。 

クレッグ.スタッドラーがいくら強振しても、デービス.ラブVのボールは彼の40ヤー

ド前にあった。見た目の振りとインパクトでの初速の感じらすればデービスよりも飛んで

"いそうであるのだが実際はその反対である。 "

 デービス.ラブがロングヒッターの有利さを利用し、その日3つのロングホールでイー

グルを取り、60のスコアーを出したのは記憶に新しい。デービスの球が飛ぶのはリスト

の使い方が旨いのが最大の理由であろう。ロブ.ロビンソンも飛距離では、決してデービ

"ス.ラブには劣らないだろう。 "

"比類ない飛ばし屋     "

 ミニツアーの選手には、ロブのような比類ない飛ばし屋が、ごろごろしている。ゴルフ

はまだまだ荒削りで、スコアメーキングのスキルにかけるかもしれないが、飛ばすことに

かけては、PGAツアープレーヤーには負けていない。いや、彼らよりもより飛距離は出

ているだろう。ドッグレッグのホールに来れば、ねらう方向が全く違って来る。又400

ヤードを越えるホールでも、ハザードやOBなどがある場合は、アイアンでティーショッ

トをする。それでも私のドライバーと変わらない場合もある。  

7000ヤードを越えるタフなコース   

 PGAツアーのコースは、テレビや観客のために、ある程度バーディーがとれるセッテ

ィングになっているが、ミニツアーの場合は、距離が長く、タフなコースが多い。1月1

7日(月)から19日(水)までの3日間のスポルディングスペースコーストトーナメン

トは、グレンリーフのウェストコースで開催された。全長7325ヤードパー72と、と

っても長いコースだ。しかもフロリダは、湿気が高く乾燥していないために、ハワイなど

と違ってボールの飛びは悪い。もともとフロリダは、湿地帯であり、コース内にもウォー

ターハザードが点在している。7000ヤードを越え、ウォーターハザードが各ホールに

あるコースである。飛ばさなければ話にならない。しかもミドルホールのセカンドショッ

トは、ロング或はミドルアイアン。日本のようにショートアイアンを使えるホールは少な

い。今回のモニツアー参戦中に、いかに2番アイアンを使ったことが多かったことか。お

かげで日頃あまり使わないロングアイアンに慣れ距離感も出てきた。    

"ナイキツアーのプレーヤーのジョー.ハモルスキー    "

 1月15日(土)に一緒にプレーした、ジョー.ハモルスキーは、いつもハンチング帽

子をかぶった、いかにも紳士といった雰囲気の選手。昨年のクオリファイングスクールの

最終まで進んだが、惜しくもツアーカードを取得することができなかった。それでも今年

のナイキツアーには、フル出場を予定している。このミニツアーはそのための実戦練習と

いったところ。プレーのスタイルは、ステディーで、ドライバーの飛距離は、私と変わら

ないのであるが、ロングアイアンが非常に安定している。2番ホールでティーショットを

右にふかし、サイドバンカーにつかまり、ピンまで残り215ヤードのアゲーンストを2

番アイアンで見事1ピンに付けたのは流石であった。 

"毎回のショット内容をメモする     "

 毎回のショットの後に、メモを取っていたので、「何を書いているの?」と聞けば、そ

のショットのヤーテージと使ったクラブ、ショットの内容を記入し、データとして残し自

分のプレーを家で分析しているとのことである。早速、私自身も真似をしてやってみるこ

とにした。まず第一の発見は、ドライバーの飛距離が正確に認識できた。日本のコースは

ヤーテージの表示が100と150ヤードしかない場合が多く、自分のドライバーがどれ

くらい飛んでいるかが、把握できにくい。そのうえアップダウンがあるために、よりわか

りにくくなる傾向がある。フロリダのコースは、ほとんどアップダウンが少ないために、

ミドルホールであればセカンドショットの残りのヤーデージを、そのホールのヤーデージ

から引くことにより、ドライバーの飛距離が1ヤード刻みで計算できる。又、風の状態で

どれだけボールの飛びが変わるかも、わかってきた。その日、一番飛んだドライバーは3

04ヤード。これはそのホールのフェアウェイが堅めで、ランがかせげたためである。普

"通のあたりで、265ヤードといったところ。 "

"改めて自分の距離感を知る     "

 第二にグリーンを狙う、アイアンショットの距離感も、かなりシビアーに出てきた。リ

ッジウッドレークゴルフクラブの444ヤードの真っすぐのホール。私のティーショット

は、ドローぎみのナイスショット。近くのスプリンクラーの表示を見つけ歩測すれば、グ

リーンセンターまでの残りは172ヤードであった。したがって私のドライバーは、44

4−172=272ヤード飛んだことになる。そこで本日のピンシートを見ると、13番

グリーンの奥行きが36ヤードでピンの位置がグリーン手前から12ヤードの所にきって

ある。すなわちグリーンセンターからは、6ヤード手前にピンがあることになる。(36

÷2−12=6) だから私のセカンドショットは、ピンまで166ヤードの距離となる

(172−6=166) 6番アイアンでナイスショットをしたが、アゲーンストの風が

すこし吹いていたために、グリーンのピンまで8ヤードを残した手前にオンをしたこの風

の状態(少しアゲーンスト)で6番アイアンの飛距離が158ヤードであったことがわか

る。(166−8=158) このように各ショット記入することによって、自分のプレ

ーをふりかえることが出来、練習の課題も生まれる。 

"獲得賞金だけで生活しているジョー    "

 ジョー.ハモルスキーは、年間を通じて、このようなメモをラウンドごとに記入してい

るそうだ。ミニツアーに参加して、4年で今年初めてナイキツアーに参戦するのだ。彼の

年間平均スコアーは71.5。トミーアーマーツアーでは、30位といったところ。今後

PGAツアーでやって行くためには、あと約1ストロークを縮めなければいけない。彼自

身は、スポンサーがなくミニツアーの賞金だけで生活をたてている。毎週のトーナメント

に出場し、1ヶ月の獲得賞金は約4000ドル(約40万円)。トーナメントのエントリ

ーフィーを差し引けば、手元にのこるのは、20万円を切ると言う。それでも、アメリカ

の物価は安く生活も苦にならないとのこと。ゴルフについても、無料又は安価でプレーで

きる所があるのだ。 

 フロリダ州だけで、ゴルフコースは1000コースを越える。しかも日本と違って大部

分がパブリックやリゾートコースである。グリーンフィーも、ミニツアーのプレーヤーで

あれば、20〜40ドルと安い。PGAカードを見せれば、それ以上値引きしてくれるコ

ースもある。    

"オーランド周辺のゴルフコース    "

 オーランド州辺では、車で1時間の範囲内に、100以上のゴルフコースが点在してい

る。その中には、全米ベスト100にはいっているコースも少なくない。毎年3月にネッ

スルインビテーショナルトーナメントが開催されているアーノルドパーマーのホームコー

スであるベイヒルカントリークラブ。10月にディズニー.オールズモービルトーナメン

トの開催コースのディズニーパームス。このパームスは、あの有名なディズニーワールド

の敷地内に存在する。それ以外にも、18ホールのチャンピォンシップコースが4コース

ある。ミッキーマウスの形をしたバンカーで人気のあるのは、その中のひとつのレイクブ

"エナビスタゴルフコースである。 "

 全米で一番高いコルフスクールのひとつとして有名なアカデミー、オブ、ゴルフがある

グランドサイプレスもここオーランドに位置している。又、デビットレッドベターゴルフ

アカデミーがあるレークノナカントリークラブは、ハイクラスなプライベートクラブであ

る。その他供給過剰と思えるほどのゴルフコースが存在する。  

"オーランドのアトラクション     "

 コースに劣らず、アトラクションも事欠かない。ディズニーワールドは、東京ディズニ

ーランドと比べものにならない広さ。TDLと同じようなマジックキングダム以外に映画

をテーマとしたMGMスタジオや、未来と各国のテーマパークがあるエプコットセンタが

3大テーマパーク。更に敷地内には、18ホールのチャンピオンコースが5つとショート

"コースが1つある。 "

 又、ユニバーサルスタジオやシーワールドがあり、車で1時間走ればスペースシャトル

の打ち上げ地であるケープケネディースペースセンターにも行ける。なんたってオーラン

ドは、アメリカ一の観光地なのである。  

トミーアーマーツアー主催者のテリー.ファインプロ 

 1月29日(土)は、トミーアーマーツアーの1日トーナメントがハンディングメンヒ

ルズC.Cで開催された。我々にとってこの試合がトミーアーマーの最終戦となることか

ら、主催者のテリー.ファイン氏と伴にラウンドすることとなった。彼はフロリダのオー

ランド地域で1年を通じて(51週で100試合)開催されているトミーアーマーツアー

の主催者であると同時に彼自身もプレーヤーである。このツアーからは毎年PGAツアー

に多くのプレーヤーを選出している。彼は大学時代は、ジョージア大学のゴルフ部に所属

し、3年の時にキャップテンを勤め、全米1部リーグのメンバーとして活躍する。その年

の平均ストロークは72.50。大学卒業後は家業を手伝うが1989年より、トミーア

ーマーのスポンサーを受け、ミニツアーを開催し、自らもプレーヤーとして参加する。ミ

ニツアーの場合は47才よりシニア部門があり、PGAのシニアツアー(50才)への準

"備期間としての位置ずけがされている。 "

PGAシニアツアーで3勝をした、ウォルト.ジンブリスキーは、シニアデビューになる

50才までは、ミニツアーに参戦していたのだが生活費がなく、自分のビューイックの後

ろ座席で寝泊まりしていた話は有名である。50才になり、シニアツアーで優勝をし、プ

ロゴルフ界のアメリカンドリームをなしとげたのだ。 

 テリー.ファイン氏は、シニア部門を中心にこのミニツアーで47勝をあげているが、

ちょうどこの日(1月29日)が誕生日で50才となった。今年1年は、日本のシニアト

"ーナメントを参戦する予定だ。 "

ボブ.ルーテロ博士とデビット.レッドベターが先生 

 彼の場合、ゴルフの先生は、ボブ.ルーテロ博士とデビット.レッドベターの二人。ボ

ブ.ルーテロ博士は、スポーツ心理学の分野で世界的に第1人者で、プロ野球、プロバス

ケット、フットボール選手の多くをサポートしている。プロゴルァーでは、トム.カイト

を始め、デービス.ラブV、ニックプライス、デビット.フロスト、最近ではジョン.デ

"ーリー他多くのトッププロを心理的にサポートしている。 "

 3年前に、トム.カイトがペプールビーチで行われた全米オープンに優勝した時の博士

のアドバイスは、有名である。練習ラウンドにのぞんでトム.カイトは自分の持ち球でな

いフェドで悩んでいた。博士のアドバイスは、「スイングを変えるのではなく、今出てい

るショット(球筋)で、今週はせめろ。」と言うことと「自分が世界で一番偉大なプレー

"ヤーと信じてプレーしろ」の2点であった。悲願のメジャー初優勝は記憶に新しい。 "

 現在、プロの世界では、スイングチェックや理論を教えるティーチングプロ以上に、マ

インドコントロールを中心とした精神面をささえるスポーツ心理学者のレッスンを受けて

"いるのが常識となっている。 "

 テリー.ファインプロの場合も、スイングに関してはデビット.レッドベター、心理面

"に関しては、ボブ.ルーテロ博士のレッスンを受けているとのことである。 "

終わりに 

 今回1ヶ月の滞在で、参加したミニツアーが8試合。3日間のトーナメントが3試合と

2日間のトーナメントが1試合と1日のトーナメントが4試合。ラウンド数は、約30ラ

ウンド弱であった。1ヶ月あまりで、今まで長年やってきたゴルフが変わるとは思わない

が、参加者各位が、できるかぎり多くの事を吸収し、今後のゴルフ人生の中で生かされれ

ば幸いです。又今後、日本人選手がどんどんと海外に出て行き、日本のゴルフ界にレベル

アップと発展に多少なりとも寄与できればと願っています。   

 トミー.アーマー及びスポルディングスペースコーストの関係者ならびにご支援、ご協

力いただいた方々に感謝申し上げます。  

 

 

  「ミニツアーに参加して    」  

   曽根保夫    (枚方ゴルフセンター所属プロ)

" 初めてのアメリカ メインランドに期待感いっぱいで、オーランド空港に到着した。 "

 長時間のフライトがこんなに疲れるとは思わなかった。 今までにハワイ、アジアンツ

アーの各国転戦などがあるが、オーランドまでの15時間の機内生活は、さすがに長いし

遠いというのが実感であった。 エコノミーのシートに長時間座っているのであるから、

"体、特に腰がいたくなるのでツアーベルト(腰にまくベルト)がありがたかった。 "

 機内の後部に行ってストレッチを3〜4時間ごとにやるのも良いと思う。 何回も体験

"することにより機内の過ごし方もわかって来るのであろう。 "

 さて、今回のアメリカ遠征に、私はいくつかの目的を持って行きました。 一つは、ミ

ニツアーで賞金を稼ぐ事。 二つ目は、トミーアーマーツアーの運営方法。 三つ目は、

"レッドベターゴルフアカデミーでのスウィングチェックなどが、主な目的であった。 "

 一つ目のミニツアーで賞金を稼ぐ事については、賞金を得る事によって、自分のゴルフ

に自信がつくし、自分のゴルフの優れている点、また、ウィークポイントなどが分かって

来ると思う。 優れている点については、さらに磨きをかければよいし、自分に不足して

"いる点があれば、それを重点的に練習することにより、レベルを上げる事が出来る。 "

 また、優れた選手とラウンドするチャンスもあるので、その選手の良いものを見て、自

分に取り入れてプラスになるのであれば、自分のものにすれば良いと思う。 グレンリー

フの試合で私はJIMという42才の選手と最終日に回る事が出来た。 JIMのゴルフ

は、先ず飛ぶ。 WOODも1RONもまがらず飛ぶ、アプローチ、パットもうまい。ボ

ールを打つまでの間の取り方も素晴らしい。スコアは69 第3位であった。 ラウンド

中同じカートであったので話をして見ると77年から82年までUSPGAツアーで戦っ

ていたという事であった。 どうりで上手なはずだと思った。 マナーも最高によいジェ

ントルマンであった。 プレーのやり方は、デビッド グラハムの上であった。 素晴ら

しい選手とプレーできたのは収穫であった。 私のスケジュールで一試合しかプレー出来

なかったので、次のチャンスでは数多くの試合にトライする事により、もっと素晴らしい

"プレーヤーとプレー出来るのであろう。 "

 二つ目のトミーアーマーツアーの運営方法であるが、驚いたのは約170名も出る選手

がいるのに4名のスタッフでやっている事だった。 それでトラブルがほとんどないので

ある。 テリーファイン氏の何年もの経験が物をいっているのであろう。 私達もPGA

西日本A地区研修会を2ヶ月に一度、約130名で行っている。 スタッフの一人である

私としては学ぶべき点が数多くあり、今後西日本研修会に役立てたいと思うし、試合数も

"多くするように勤めたい。 "

 三つ目のレッドベターゴルフアカデミーでの、スウィングチェックであるが、4〜5年

前にレッドベター本人に2日間レッスンしてもらった経験があるので、その復習と思い、

"良いレッスンであった。 "

 私個人としては、優れたインストラクターが、たくさんいるのであるから、色々なイン

ストラクションのやり方を体験したい気持ちがあり、次回は他のインストラクターの方法

"を勉強する事により、自分のスウィングレベルも向上すると思う。 "

 有意義な2週間のアメリカ遠征であったが、一回では「こんなものか」で終わってしま

"うのであって、数多くトライする事が技術向上と人格向上の役にたつと思います。 "

 最後に、このミニツアーでお世話になった大東さん、テリーファイン夫妻、スタッフの

JOHN・LOWに感謝します。 ありがとうございました。  

「ミニツアーに参加して体験した事」   

    堀田晃宏      (枚方ゴルフセンター所属 インストラクター)

 今回、トミーアーマーツアーに参加して体験した事や、感じた事について幾つか書いて

みたいと思います。 まず第一に、ツアーに参加している選手は飛距離がよく出るという

事である。 ドライバーの距離が出るのは参加する前から予想はついていたが、アイアン

の距離が出るのには少し予想外であった。 ティーショットの距離が自分と同じぐらいの

選手でも、アイアンの距離が1つか2つぐらい番手が違っていた。 その差がどこからく

るものなのか、自分なりに考えてみると、まず体力が違う。 これは仕方ない事であるが

筋肉のつき方が違っている様に感じた。 それと決定的に違うのは練習環境の違いではな

いだろうか、例えば初めてクラブをもって練習する場合、アメリカの練習場は、見た所、

芝の上からや、土の上からアイアンを打つわけで、まず初心者はティーアップして練習す

るかもしれないが、ボールをきっちりと芝の上からクラブに当てることが、第一目標とな

るのではないだろうか、それに比べて日本の場合、ほとんどの人がゴルフを始める場合、

練習場へ行くわけであるが、そこにあるのは芝ではなくてマットがあるのがほとんどであ

る 初めてゴルフをする人は、マットの上からでもなかなかボールを打つことが困難であ

るが、少しなれてくると、ある程度前には飛ばせる様になってくる。 それが問題でマッ

トだと少しぐらい手前を叩いてもボールは飛んでくれるのである。 するときっちりとク

ラブでボールを打つことができないまま、フォームにこだわったり、距離にこだわったり

してしまうのではないだろうか。 それが後々、アイアンのうまさや、距離につながって

"いくのではないだろうか。 "

 2つ目は、自分とラウンドした選手の中にあまりマナーがいいとは言えない選手が何人

かいた事である。 グリーン上で平気でツバを吐いたり、ミスをすると物にあたったりす

る選手がいた。 ただ、そうすることによってミスした後、気分転換を計っているのだろ

"うが、自分にはマネ出来ないと感じた。   "

 3つ目は、ゴルフにかかる費用が安いという事である。 道具やボールは、日本の半分

以下だし、ラウンドフィーも日本円で3、4千円ぐらいである。 ただラウンドフィーに

比べて練習ボールが高かったと思う。 ラウンドフィーの感覚からいけば、ボール代なん

てただ同然で打ち放題かなと思っていたが、大体30球で1カゴ300円ぐらいであった

 まだ他にも体験した事が色々とあるが、なかなか文章にするのは難しいので後は、また

"来年このツアーに参加する人のためにアドバイスをしておこうと思う。 "

" まず、気温はあまり暖かくない。トレーナーやウインドブレーカーは必要である。 "

 日によっては、暖かく夏の様な天気の日もあるが、一日の内でも温度差がきついので、

色々と衣類はいると思う。 それと英語は話せなくても、何とかなるけれど出来れば簡単

"な会話ができるぐらいの語学があれば、もっと中身のあるツアーになると思う。 "

 最後に、今回、このツアーに参加して見た事や、体験した事が、今後の自分の生活やゴ

ルフにきっとプラスになると思う。 それと今回こういうツアーに参加できたことと、ア

メリカで同じ部屋になった人達のおかげで1ヶ月間楽しく生活できた事に感謝します。 

  以上 

「アメリカミニツアーに参加して 」    

  岡本太一    

 この度、アメリカミニツアーに1ヶ月間参加し、振り返って見ると、色々と反省、失敗

"等は多くありましたが、自分自身にとって素晴らしい経験をさせて頂きました。 "

 日本に帰って来て、日がたつごとに思う今日この頃です。これからゴルフをやってゆく

上でなにものにも代えがたく、ゴルフ以外の日常生活においてもプラスになることばかり

でした。今からプロを目指す人にとってアメリカという国は、決して日本で感じているほ

ど遠い国ではなく、自分の心掛けしだいで全ての事において自分を成長させてくれる国で

"あると、今回のツアーに参加して確信しました。 "

 しかし、アメリカに行って生活しツアー1年、2年と参加している人の殆どが、残念な

事にあまりにも素晴らしい環境であるがゆえに、その環境をいかしきれていないというの

が現状の様でした。これでは、アメリカにいても日本にいても同じであり、もっとゴルフ

"に集中し技術だけでなく心を鍛えてほしいものです。 "

 ゴルフは、よく心技体のスポーツであるといわれますが、アメリカのマイナーツアーの

選手は、どんなにスコアーが悪い人でも心技体の技・体は、日本のツアー選手となんら遜

色ないレベルであったと思います。特にアイアンの技術は目を見張るものがあり、全ての

玉筋を打ち分け、どんな状況においても、ピンをデットに狙っていけるボールを打てる技

術があるのです。これでは日本人は勝てないと思いましたが、アメリカの選手はパターは

下手な人が多いということを感じました。これは、日本の選手が上手いというのではなく

アメリカの選手の一打へ対する執念というか、なにか日本人には理解出来ない部分なので

すが、一打に命をかけているというか、全てをゴルフというスポーツにかけていく姿勢が

アイアンがグリーンをとらえていき、ピンにからんでいきながらパターが駄目だという心

"理的なものに大きく影響されているようでした。 "

 スコアーの良い選手は、必ずパターが入るというのは、万国共通ですが、日本の選手は

パターが入っても入らなくても、パターが良ければアイアンが悪く、アイアンが良ければ

"パターが悪くと言うように、爆発的なスコアーが出ないのです。 "

これは、先に書いた様にアメリカの選手とは、大きく違いアメリカの選手は、パターが入

"れば簡単に3アンダー4アンダーは、あたりまえのように出しその力があるのです。 "

そしてそれを出すために、決してグリーンまで遠回りをしません。きざむということは、

逃げているということなのです、実力のある選手ほど上手くきざみますが、きざんでいっ

て成功することにより狙っていって成功したとき、この1ホールのスコアーだけでなく、

あとのホールまで活きよいづき、1打だけでなく5打も6打も縮めていけることを知って

"いるのです。 "

 色々とつまらないことを書きましたが、これからアメリカと言わずゴルフでプロを目指

"していく人にとって少しでも参考にしてもらえば嬉しく思います。 "

 これからプロを目指している方は、是非1度行って見て感じて自分のゴルフを、自分自

身を見つめてきてほしいものです。ゴルフをプレーするすべての方に、この素晴らしい経

験を伝えていきたいと思っています。     以上  

「トミーアーマーツアーに参加して   」

  橋本幸治      (新御堂ゴルフセンター所属)

35800から約1ヶ月間アメリカフロリダ地区で行われているトミーアーマーツアーに

"参加しました。 "

 その1ヶ月間の間に約25日程度ラウンドしたわけですが、自分のゴルフがどれぐらい

変わったのか分かりません。しかし、アドレス、トップ、インパクト、リズムなど自分の

ゴルフスイングについて、今までは打ちやすいように、そして本能のままに行ってきたの

に対し、ツアー参加後は、あれやこれやと、別の言い方をすれば丁寧にそして、ビデオチ

"ェックをしながら随分考えるようになったと思います。 "

 その考えるきっかけになったのが、私が今回参加した中で一番印象に残っている、レッ

ドベターゴルフアカデミーでのレッスンです。そこでは、まず私のスイングのビデオを正

面、側方、後方の3方向から録り、それとニックファルドのスイングとを比べながら、ア

ドレス、バック、トップ、ダウンスイングはここがこう違う(違ってて当然やろが!)な

どと指摘されながら自分の欠点について目で確かめさせられ、そしてレンジに行って、矯

正されるのである。たまたま、ニックファルド(本物だぞ!)がスイングチェックに来て

おり彼も同じようにビデオチェックをしながら練習するのを実際に見、この練習方法に変

に納得してしまった。因みにその日ニックファルドは調子が悪いらしく終始不機嫌だった

"ことを付け加えておこう。 "

 だから、このアカデミーには機会があれば、例え自分がどんな理論を持っていようとも

"こんな考え方もあるんだなあという程度でもいいから是非参加すべきだと思う。 "

"きっと、自分のゴルフの幅が広がるはずです。 "

 さて、この感想を読んでいる人は、これからこのミニツアーに参加しようという人がほ

"とんどだと思うので、次に、ツアー参加について私が感じたことを列挙します。 "

1.試合の際、もちろん外国人選手とカートに同乗するわけだが、ちゃんと話ができるで

  あろうか不安だったが、競技スタッフ、参加選手共、日本人に対し非常に親切なため

  片言の英語で大丈夫だし、相手も何とか理解しようと、色々な簡単な単語に代えて 

"  喋ってくれた。 "

2.気候は、確かに日中は、25度位にはなるが、朝は(午前9時頃まで霜が溶けないこ

  ともあり、何回もスタートが遅れたり、中止になったりした)、かなり冷え込むため

  セーターは厚手のものも必要だと思った。カートでのラウンドは、歩かないうえに風

  をまともに受ける為(日本のカートのように風除けが付いていない)思った以上に寒

  かった。    

3.結構スロープレーヤーが多い為、(プレーが丁寧なのかもしれないが)カートにもか

  かわらずハーフ3時間近くかかるときがある。もちろんコースの難しさ、風の強さも

  影響しているのだが、向こうのプレーヤーは暫定球を打たないし、前の組と離れよう

"  がお構いなしだから根っからせっかちの私は困り果ててしまった。 "

4.私は、アメリカのグリーンは硝子のような早くて堅いグリーンというイメージがあり

  行く前からじゅうたんの上でタッチを出す練習をしていったのに、実際のグリーンは

"  下りでも重くカチンと打たなければならないほどだった。 "

5.私達も色々なコースを回りたいため、1日2コースに挑戦しようと思ったのだが、宿

  泊した場所から各コースまでが結構遠いため(高速で1時間〜1時間半)物理的に無

  理のようだった。また予約を事前にしていなかったため、(プライベートラウンドだ

  ったのだが)午前10時ぐらいに到着しているのにスタートは3時頃という具合に結

"  構利用者は多く、日本で考えたほど自由にプレーが出来なかった。 "

以上、何の取り留めもなく列挙しましたが、活字では表せない部分が多いので、参加希望

"の方はどんどん既参加者に聞いてみたらいいと思います。 "

私も、答えられるかぎり答えますので是非お電話ください。   

「アメリカに行って思ったこと     」

  吉田敬三      (明徳義塾高校) 

 今回、アメリカに行き、いろんな事を学びました。 まず1番良かったと思った事は、

"アメリカに行きゴルフのレベルの違いにきずいたことです。 "

 外人のゴルフに対する集中力や練習の仕方等、あと外人のゴルフの攻め方等色々と学び

"ました。 またアメリカに行き一番困った事は、英語が話せなかったと言う事でした。 "

 物を買うのにも少しは英語が話せないとだめなのに、話せないからです。 これをきっ

かけに今度アメリカに行く時のために英語を勉強しておきたいです。 あと思った事は、

アメリカでは学生でも気軽にラウンドできるほどプレーフィーが安いし、練習場では芝の

上から直接ボールを打つことができるし、ゴルフのレベルアップに必要な条件が揃ってい

"て日本とアメリカとのゴルファーのレベルの差にも納得させられるものがあった。 "

 日本に帰ってからは、知らず知らずのうちにゴルフに対する気持ちにも、とても前向き

"なものになっており、このツアーに参加して本当によかったと思います。 "

 これから、ミニツアーに行ってみたいと思う方は、ゴルフだけでなくアメリカにおける

生活をすべて人にたよらず自分ですると言う事をわかってほしいです。 それと英語は本

当に勉強しておいた方がいいですよ。   

「フロリダミニツアーに参加して   」 

  赤 迫  剛  

 このツアーに参加することが決まった時は、日本とは言葉も生活習慣もまったく違う初

めての海外なのでとても不安だった。 それと同時にアメリカのゴルフコースでのゴルフ

がとても楽しみだった。 そんな期待と不安を胸に1月5日、日本を出発した。 15時

間以上の初めての飛行機の旅は、時間が遅れたりで少し疲れた。 初めての試合の日、集

合した時カートを取りに行くように言われたが英語がわからないので理解できず、どきど

きしながら身振り手振りでどうにかした。 不安な気持ちでいっぱいのまま、スタートし

て行ったらティーショットが修理地に入ってピックアップしたとたんに英語で何か言われ

た。 でも自分が英語がわからないことを察してか修理地の出し方を身振り手振りで教え

てくれた。 そんな感じで英語がわからないという不安がだんたんとおおきなものへと変

わっていった。 レッドベターのアカデミーに行って、日本のレッスンとはまったく違っ

た形のゴルフレッスンを受けた。 その内容は、まずビデオにスイングを前後、横から撮

り、それを見ながらマンツーマンでグリップからアドレス、そしてスイングプレーンまで

をニックファルドのビデオテープと比べながら教えてくれた。 そして練習場に戻りボー

ルを打ち、様々な器具を使い、よりわかりやすく身につくやり方で教えてくれた。 帰る

時にはレッドベターアカデミーのネームプレートとバックスイングを撮った写真とビデオ

テープをお土産にプレゼントされた。 また、レッドベターやニックファルドに会えたの

はとても感激だった。 ここで教わったことは忘れないようにいつも気をつけていたいと

思った。 35809の試合では、雨とカミナリがとてもひどくて中止になった。 朝一

番のスタートで朝5時30分ぐらいに家を出て、コースに向かっているとカミナリがひど

く鳴りだし、コースに着いた時にはカミナリが落ちて、ひどく雨が降っていた。 そんな

中でゴルフをするのは、怖いしイヤだなと思っていたら中止になったのでホッとしたと同

時に一試合なくなって残念に思った。 こんな感じで2週間が過ぎて行き、休みの日に留

学している打越さんのホームコースに連れて行ってもらった。 そのコースは高速道路か

ら15分で、とても環境の良い所にあり、なかなか難しいコースだった。 うらやましく

思ったのは、打越さんの借りている家が、何とそのコースの中のショートホールの横にあ

るということだ。 自分もこんな所で、のんびりと練習をすることができれば、どんなに

幸せでよいだろうとつくづく感じたのだった。 21日の試合は、ストーンクレストCC

というコースであった。 このコースは、余りOBがない変わりに池やブッシューがたく

さんあり、風が吹くと平気で2クラブから4クラブ違ってくる。 また、グリーンは日本

のように芝がきちんと張りめぐらされてないので、ボールが真っすぐに転がってくれない

 そんなコースで朝アウトを35でターンした。 アメリカに来て初のアンダーだったが

結局75でホールアウトとなった。 その時点で23位タイで、35位まで賞金がもらえ

るということで多少期待して待っていたら、34位タイで賞金を手にすることができとて

もうれしかった。 次からも賞金が取れるように練習して精一杯がんばろうと心に決め、

残り少なくなった試合へと胸をふくらました。 そんな様々な経験をつみながら短いよう

で長い、長いようで短い1ヶ月を過ごして来たが、目を閉じて振り返ってみると、いつの

間にか大きかった不安も、どこかに吹き飛んでしまい、又、機会があれば外国で自分だけ

の力でやってみたいと思うようになっていた。 そんな気持ちとはうらはらに、もっとゴ

ルフや英語を学ばなければと自分自身が大きな目標へ近づくのは厳しいことなのではと実

"感した。  "

" このツアーを紹介して下さった、大東さん一同には深く感謝しています。 "

 ありがとうございました。  

「ミニツアー・ツアーを体験して」    

  大森克也     (山陽ゴルフ倶楽部所属研修生)

 今回、ミニツアーを体験してみて、私個人としては非常に多くのことを学んだと思いま

す。 一番実感したのは、「世の中広い」ということです。 よく、「広いようで狭い」

と言いますが、私は逆に思いました。と言うのも今回参加したのは、トミーアーマーツア

ー。更にミニツアーは他の州でも行われており、このシーズンはオフなんですがワンラン

ク上のナイキツアー。そしてPGA。 こう考えていくと自分というのは何とちっぽけな

存在なんだろうと、心の底から感じました。 これだけでもかなりの収穫なんですが、私

の場合、「人との出会い」ということが物凄く勉強になったと思います。 日本から参加

していたプロ、インストラクター、研修生、アマチュアの人達はもちろん、トーナメント

の主催者の方々、そして一緒にラウンドした世界各国のプレーヤー達(もちろんアメリカ

人が多いのだが、中にはスペイン、ドイツ、メキシコ、そして私が一緒に回った人の中に

はモロッコから来ている人もいた。)それからスーパーボウルパーティに招いてくれたボ

ブさん夫妻、世界一のショットメーカーと言われるモー・ノーマン、ただ見とれていただ

けなんだが、ニックファルドとレッドベター。 たった一ヶ月間なんだけど、一年分  

"(?)位の価値があったと私は思っています。 "

 それから失敗談を少々。 まず最初が道に迷ったこと。結局私はよく道が覚えられなか

ったんですが、結構みなさんあちこち迷っていたみたいです。 シティーマップがあって

も実際の道に出たら、車は右を通るし標識は意味が分からないし赤でも右折はするしで分

けが分からず、やっと慣れてきた頃に帰国という感じでした。 でもこればっかりはしよ

うがないかも。 次に炊事。 これは数えきれないほどありましたが、まずご飯とディッ

シュウォッシャーでみんな失敗していたみたいだ。 この皿洗い器は、専用の洗剤がある

ので注意。 あとは、「もうちょっと英語が出来たらなぁ」と思うことがしばしばありま

した。 勿論、ほとんど喋れなくても何とかなるんですが、理解できるならもっと楽しい

"コミュニケーションがとれると私は思いました。 "

 最後に、今回行動を共にした皆さんに心から「ありがとうございました。」を贈りたい

気持ちです。 それからこれからの人は、話だけ聞いてもよく理解出来ないと思います。

 やはりトライあるのみではないでしょうか。 その意味でも私は非常にラッキーな人間

なんだなあと今更ながら思います。 そして私のわがままを許してくださった人達に心か

ら感謝しています。 

  「ミニツアーの経験は私の財産になりました    」   

   金住則行        (弁護士) 

1.動 機

"  ある日、新聞の広告で目に入ったのが今回のツアーの企画でした。 "

  何事も思い立ったらすぐ実行したい私としては、1ヶ月の長期間の不在が若干気にな

"  った以外、何の躊躇もありませんでした。 "

  日頃から、アメリカのゴルフ事情を知りたいと思い、特にミニツアーは将来日本でも

  手掛けて見たい企画でした。 日本のゴルフツアー、特に若者にとっては、あまりに

  も試合のチャンスが少なすぎます。 学生以外はほとんど試合を通じての勉強ができ

"  ません。 これでは才能があってもプロテストの合格は出来ないでしょう。 "

  私は、自らゴルフにチャレンジするかたわら、青少年の才能のあるゴルファーをプロ

  に育て上げて見たいと思っています。 そんな私が、去年の6月にゴルフ同好会をつ

  くりました。 アメリカサンディエゴに住むマイク小西というティーチングプロを囲

  む、マイク小西SNSメソッド同好会という名称です。 彼の著書である「ボディタ

  ーンバイブル」(ゴルフダイジェスト社)は画期的なレッスン書で、今までレッスン

  書を読み漁った人なら誰でも心酔します。 極めて明解で科学的な理論は、従来のハ

"  ウツウ物とは根本的に違って「何故なら」に正面から答えてくれるのです。 "

  同好会では、わずか6ヶ月で全国に180名の会員を持つ楽しい組織ですが、この会

  の健全な発展のためにも、アメリカのゴルフ事情をこの目で確かめて見たいと思って

  いました。 そんな私でしたから、新聞でミニツアー参加の記事を見た時には、「い

"  かなければならない」と無条件で思ったのでした。 "

  特に同好会には、いつプロテストに合格してもおかしくない伴 公平君がいましたか

  らなおさらです。 伴君はマイク小西の門下生で、マイク理論のビデオ「ザ・ボディ

  ターン」のモデルにもなっている人ですから、彼をミニツアーに参加させて今年のプ

  ロテストに合格させ、以後は同好会の若者達のためにミニツアーを合格への登竜門に

  したいと思っていたのです。

"2.体 験 "

  ミニツアーのコースには驚きました。長いのでは7325ヤード、コースレート75

  今年は異常気象とのことで体がガタガタ震える程の寒さと、強風の中、私にはホール

"  アウトするのが精一杯なのに、トップ5はアンダーでまわって来るのです。 "

  トップレベルの彼らのゴルフの一番の特徴は、ターゲットにボールを運ぶという意欲

  のすさまじさでした。 何が何でもあそこにボールを運んでやるという目的意識は、

"  そのための構えと、そのためのスウィングと球すじをつくります。 "

  スウィングの形なんかにとらわれません。 アメリカはボディターン全盛といいます

  が、ミニツアーのレベルのラビット達は、上ってナンボのスコアメイクに全神経を集

  中させるのであって、金のかかるティーチングプロに見てもらう余裕もないのでしょ

"  う。 決してボディターン全盛の個性のないスウィングではありませんでした。 "

  私は、このターゲットに向かう彼らのゴルフに一種の感動を覚えました。 だからこ

  そ彼らはターゲットに向かわないミスショットに、ものすごく怒るのです。 自分の

  不甲斐なさをののしります。 日本のプレーヤーは、この点の集中力が足りないと思

  いました。 あるいはこの集中力が日本とアメリカのプレーヤーの一番の違いかもし

"  れません。 "

"3.教 訓 "

  一緒に参加した、日本のプレーヤー達はほとんど若者ばかりで、ゴルフはこれからも

"  っともっと上手くなるに違いありません。 "

  皆、大変練習熱心でゴルフ好きでした。 ツアーの中でもっともっと仲間の間での交

  流の機会があれば日本に帰ってからきっと友好の輪ができたのに、その点は残念でし

  た。 日本からは、他のグループも含め、たくさんのプレーヤーが参加し、今後の発

  展のためには喜ばしい限りでしたが、まだまだあまりにもミニツアーへの参加の方法

"  が知られていません。 "

  私自身のことでいえば、今回は妻帯同の経験を主目的にしたツアーでしたが、今後は

  一人でツアーに申し込みをして自分自身のチャレンジの場としたいと思っています。

"  そうです。 アマチュアシニアーとして成績を出して見たいのです。 "

  そして、もっともっとミニツアー経験の仲間を増やしたいものです。 いつかは私自

"  身日本でミニツアーを主催することを夢見て。 "

「アメリカミニツアーに参加して」    

    桃井健作  

 出発する前は、1ヶ月間アメリカでの生活に多少不安がありました。 何が不安とは、

まず英語が話せないこと、自分達でレンタカーを借りて移動することでした。 まずアメ

リカに着いて私は、風邪をひいてしまい、おまけに熱までだしてしまい2日間ベッドの上

で寝ているだけの生活。 勿論、最初の試合にも出場できず最悪の状態で1ヶ月のアメリ

カ生活がスタートしました。 でも同じ班の白井君、森田さん、渡辺君達が薬をくれたり

体温計を買ってきてくれたのですが表示が日本と違うので苦労しました。 それに白井君

は、夜中に頭をタオルで冷やしてくれました。 おまけに食事もとらなくてはいけないと

いうことでマクドナルドでハンバーガーを買ってきてくれたのですが、言葉が通じなかっ

"たらしくてコカ・コーラーを8個ぐらいハンバーガーと一緒に買ってきてくれました。 "

 でも、皆の優しさと、看病のおかげで病気も治りやっとゴルフが出来るまで回復しまし

た。 それからは、毎日ゴルフが生活の中心で食事もなるべく自分たちで作ろうというこ

とで食料品を買いに行ったり車のガソリンを入れに行きましたが、まず値段が安いことに

皆で驚いてしまって思わずたくさん買ってしまって店員さんには、「今日は、パーティで

すか」とまで言われました。 作るのは皆でローテーションを組んで交代で作るようにき

まりました。とても楽しかったです。 そして、私にとって最初の試合がミッション・イ

ンで始まりました。 やっぱり最初はアメリカ人の中に入ってプレーすることは初めてで

すし緊張しました。 ラウンドを終えて練習場へ行くと白井君がアメリカ人にレッスンを

受けていました。 私も一緒に見ていました。 そのアメリカ人は、白井君が一緒にラウ

ンドして上手だったので白井君がレッスンをしてくれるよう頼んだら快く引き受けてくれ

たそうです。 その人は、とても優しく誰にでも親切に教えてくれました。 それからも

試合で会うと分からない英語で何とか会話をまじわすようになりラウンド後クラブハウス

で一緒にお酒を飲んでいる時、一緒にドールハウスに行くことになり、レイチャルで待ち

合わせをして行きました。 それ以来、アメリカ人の友達も増え大変楽しく過ごせました

 最後の2日間は、夜、食事にも行き最後の夜は徹夜で酒屋を色々回り別れるのが淋しく

"なりました。 そして最後にお互いプレゼントを交換し、別れました。 "

 アメリカで思ったことは、まず優しい人が多いと感じました。 朝ミッション・インで

練習していると前の打席の年寄りが話しかけてきてアドバイスをしてくれ、おまけに練習

ボールまでくれました。 それにラウンド中では同伴競技者は、分かりにくい所にボール

が飛んで行くと一緒になって探してくれるし、良いプレーには、必ず言葉を掛けてくれる

し時には、拍手までしてくれるので、すごく嬉しくなりアメリカという国と人達を好きに

"なってしまいました。 "

 最初、食事も日本での食事と違うので口にあわなかったのですが、1ヶ月でアメリカの

食べ物にも慣れたのか、まずく感じなくなってきました。 それに私は甘い物が大好きな

"ので自分にとっては、アメリカのお菓子は最高でした。 御蔭で少し太りました。 "

 ゴルフでの成績は、良くありませんでしたが、最初に病気でゴルフが出来ないことを思

えばアメリカでの良い環境で好きなゴルフを元気な体で出来、優しい人達が周りにいて、

"それだけでもとても幸せな1ヶ月間でした。 "

 今後のアドバイスとしては、まず英語を話すことが出来れば有意義な生活が送れると思

"います。 そして簡単な料理が作れれば大丈夫だと思います。 "

 大東さん、1ヶ月間大変お世話になりました。 私も、プロゴルファーとなってトーナ

メントに出たいという大きな夢を持って研修生になりましたが、プロゴルファーの道を諦

"めたのですが、最後に小さな試合ですが、一応小さな夢を叶えられ嬉しかったです。 "

" まだ、自分の将来について迷っています。  "

 又、お会いしたいですね。それではお体には気を付けて下さい。

 「アメリカミニツアーに参戦して」   

    森田和成       (スポーツ振興 加西カントリー所属研修生)

 「百聞は一見にしかず」と昔からよく言ったものだと思う。文字通り、見て経験すれば

個人的な差はあれ、五感を通して感じとるであろう物事を文字で伝えるのはほんとうに難

"しい。 "

 まず、アメリカ(フロリダ)を説明すると、人々は陽気で気さく、土地、建物、車、道

ゴルフ道、食べ物に至るまで雄大で、自由奔放な感じがした。そして物価は安く半額に近

い。服装も個性豊かな人が多く、砕けたリゾート風だった。食べ物は肉類が主で、パンあ

るいはポテトと食べるのが普通の様だった。 又、私達が宿泊したコンドミニアムは、ほ

ぼ設備が揃っており、その他はほとんど日本のホテルに近い感じだった。気候は日本の5

〜6月といった感じで、朝晩に冷えることもあった。そして英語だが、やはり日本語英語

と違いアクセントをはっきり付けてしゃべらないと全く通じない、しかし3〜4ヶ月滞在

"すれば、慣れる様な気もした。 "

 次に、ミニツアーに付いてですが、おそらく平均年齢23〜25才の人々が、130〜

150人参加し、1年中開催されている。今回コースは7試合で6コースを使用しました

が、コースはタフで6800〜7000ヤードあり池がふんだんにレイアウトされ、フェ

アウェイでもボールが少し沈んだ感じになっていた。プレーは4サムで2人乗りの乗用カ

ート2台を使用し、10分間隔で、1ラウンド通して行う。もちろんグリーンはワングリ

ーンで100ヤードと150ヤードに表示があり、200ヤード前後からスプリンクラー

に何ヶ所か距離表示がしてあった。又、参加しているプレーヤー達ですが、やはりアメリ

カ人が多く、カナダやヨーロッパのイギリス、フランスそして西ドイツからも来ており、

1ショットごとに時間をかけ、特にグリーン上は遅かった。そしてレベルですが個人的な

差はあれ、ほとんどが68〜75位のスコアを出す腕をもっている様に思えた。 特にア

プローチとパットは常に感心させられてばかりだった。 又、自分自身のミスには声を出

"して怒るが、素晴らしいプレーにはお互いを誉め称え合うという感じがした。 "

 最後に今回のツアーをまとめると、アメリカ本土とミニツアーへの参加が未経験の私に

とってはたいへん良い勉強になった。 しかし、今後行く時はもっと練習を積み、全てを

1人で熟す力を付けたいと思っています。 今回共に参加された方、又大東様、本当にあ

りがとうございました。    

「フロリダミニツアーに参加して    」

  渡辺春喜       (東映調布ゴルフガーデン所属研修生)

35800から2月4日まで、1ヶ月のアメリカミニツアーに参加しました。 まず、最

初に感じたのは、ゴルフに対する姿勢の日本人とアメリカ人の違いがはっきりわかりまし

た。 一打に対するホールの執着心が非常に強くて驚きました。 やはりそれは、お金が

かかっているからでしょう。 一打一打に神経質になっていました。 だから残りのヤー

ドを計算するのにも1ヤード単位で正確に計って、それをきっちり打っていける力と、ハ

ングリー精神は勉強になりました。 それだけにアメリカ人は、ちょっとしたミスでも、

とても激怒して、クラブを池に放り投げたり、地面にたたきつけたり、あるいは中には、

クラブヘッドが地中に埋まって取るのに苦労している者もいました。 しかし気分転換が

"早く、その時だけで次のショットにまで尾をひいていないところも素晴らしいです。 "

 マナーに関しては、ちょっと良いとは言えないと思います。 ティークランドで煙草を

吸うのは良いけれど、フェアウェイやグリーン上で吸って、吸いがらをその場所に平気で

捨てていくのには、驚きました。 僕がパットをしている時でも平然とグリーン上に煙草

"を捨てているのには、信じられませんでした。 "

" コースに関しては、7300ヤードを越える長さと、ラフのしつこさには苦労した。 "

 ティーショットなども、ただフェアウェイに打つのではなく、ちゃんと点でねらってい

かなければ、次のショットできちんと打っていけないので、スコアにならない。 正確な

ショットと距離を必要とするコースが多かった。 僕にとっては特にラフからのアプロー

"チは、芝がねちっこく、ソールの抜けが悪いので距離感を出すのに苦労した。 "

 外人のうまさに驚いたのが、ショートゲームのうまいことだ。 特にパターは10m以

上のロングパットでも絶対にショートさせないで強気に攻めてくる。 ショートパットで

も1mや2m位平気でオーバーさせるつもりで強く打っている。 パターに自信がなけれ

"ば、とてもできない。 "

 外人の気性の荒さには、多少驚いたが、やさしさにもふれることが出来た。 僕のスコ

アなんかどうでもいいのに、バーディパットなど「ゲットイン・ゲットイン」と言って、

応援してくれたり、林に入ったボールなど、全員で一生懸命探してくれたりして感激した

 自分自身このトーナメントに初めて参加しましたが、調子が悪く、あまり良い結果は残

せなかったけれど、同室の人や、ツアーに参加した人達と仲良くなれ、楽しく過ごせる事

ができ、又、いろいろと良い勉強になりました。 チャンスがあれば、又、ツアーに参加

したいと思っています。 ありがとうございました。 

「アメリカミニツアーに参加して」    

   野上貴夫    (野上ゴルフ倶楽部所属研修生)

 フロリダ州のオーランド地域で毎週3日間トーナメントが月曜から水曜日にあり、1日

"間トーナメントが土曜日にあり、各トーナメントの前日に練習ラウンドをプレーした。 "

 私はフロリダと日本の時差に慣れるのに1週間近く時間がかかり、コースを回っても自

分の力を出せなかった。 コースは日本のコースより難しく、日本のコースでは少し曲が

っても大きなミスにならないが、アメリカのコースは少しの曲がりが大きなミスにつなが

る。 例にあげるとロングホールでドライバーを飛ばしても意味がない。 ポイントに打

たなければセカンドで狙えないグリーンサイドは池又木でセパレートされプレーヤーにプ

レッシャーをあたえる。 アメリカの選手などは3Wや1Iなどでティショットを安全な

場所に打ち、セカンドでパターがやさしい位置に打ちバーディを取ってくる。決して無理

な攻め方をしてこない。そういうところを見習うべきである。 コースの練習場ではショ

ットはもちろん、他にパター、アプローチなど好きなだけ練習ができる。 特にショット

は芝の上から練習でき、ターフの深さなど細かいところまでチェックでき、夕方、日が暮

れるまで練習できる。 この素晴らしい環境でプレーすれば日本のゴルフ場と違いがあり

すぎる。 こうして見ると日本とアメリカの環境の差がわかる。 試合の休みにディズニ

ーワールド、ユニバーサルスタジオに出かけた。 特にディズニーワールドは東京ディズ

ニーランドと内容はほとんど変わらないが広さがとても広い。 ユニバーサルスタジオは

広さも大きいが内容がすごい。 ここでは映画の中に本人が主人公になれる。 腰を抜か

すような迫力である。一言すごい!。 食べ物は安い。バーガーキング又、マクドナルド

に行きハンバーガーをほとんど毎日食べた。 値段がハンバーガーが1個百円ぐらいで始

めは珍しいので食べたが、後半になるとあまり行かなくなった。 日本の味が食べたくな

ったので日本食店に行った。 寿司、天ぷら、すき焼き、焼き肉なんでもある。米はあま

"りおいしくない。 "

 こうして1ヶ月間あっという間に終わってしまった。 ゴルフを上達するためにはアメ

"リカに行き、試合に出るだけで上達したような気がする。 "

 最後にプロで賞金を稼ぐ勉強ができました。 この経験を生かしてこれからのゴルフ生

活を変えて行きたいです。   

    「フロリダツアーに参加して体験した事」  

   森  正 也      (アメリカンゴルフショップ代表)

 私は、九州は福岡、博多の町でゴルフショップを営み、又かたわらインストラクターを

やりながら、毎年トーナメントプロのライセンスを取るべくテストを受けています。 し

かし毎年2次か3次の段階で今一歩、いや今二歩のところでつまづいており、何かそんな

自分から脱皮したいと思い、このツアーに参加してみました。 しかし大東さんに参加を

申し込んだのはよかったけれど、自分がいない丸々1ヶ月間の空白をうめる為の仕事の調

整、金銭、練習場のスクールを休む為、練習場関係、生徒さんへの説明、その他色々とや

っかいな問題に直面しながらも、「俺はアメリカに行くんだ!行って色々な事を学ぶん 

だ」という強い意志があった為か出発のギリギリまでばたくるいながら、何とかフロリダ

に出発する事が出来ました。 しかし毎年の事ながら昨秋のテストを落ちてから、あまり

ラウンドをしてなく、それと年末の忙しさからで満足に練習もしてないけれど、向こうに

行けば暖かいし、2週目ぐらいからペースを上げていけばいい!と、安易な気持ちで取り

"組んだのですが、それは後で大変な目に合う結果に結び付きました。 "

 私は、出発前に一応、昨年にこのツアーに参加された方々が綴られたこの体験談を読ん

でいたのですが、ききしにまさるとはこの事だ!と思う事も幾つもありました。 その中

でも一番私が感じたのは、日本とUSAのコースの違いです。 それはUSAのコースは

例えば料金ひとつにしても$10から$200で一日18ホールでのプレーでこんなに違

います。 それは$10のコースはだれでもプレー出来てグリーン、フェアウェイはほと

んど手入れしないそのままの状態で、かってにやってくれという感じ、$200のコース

は日本で衛星放送で見ているUSPGAをやっているような名門コースで、値段も信じら

れないぐらい違いますが、中身もそれと同じぐらい違います。 まあ私達が出場したトミ

ーアーマーツアーのコースは$30〜$40程度で、日本よりちょっといいかなあという

感じですが、日本での私の平均ストロークが75ぐらいとすると、向こうでは80か81

ぐらいになりました。 それは私なりに分析しますと先ずコースが全体的に長く、もちろ

んUSAの方が全長200〜300ヤード長く、それで1打UP、次にレイアウトの問題

でセカンドショットの池越えが多く、マスターズの17番ショートみたいな感じで、ピン

をねらうと池に入るし、ピンをはずしてグリーンに乗せても3パットチャンス! USA

に行って何度池に入れた事か、ボールがどんどんなくなります。でもUSAはボールが安

く(200円)あまり気にならないのですが・・。これで1打UP、又グリーンは、やけ

にアンジレーションが付いていて、かつ大きく3パットなんかほんの挨拶がわりで4パッ

トも何回かやりました「忘れたい」これは1.5打UP、最後に芝の違いです、USAの

芝は、日本のフェアウェイにあるボールを足で踏み付けた状態と同じぐらい沈んでいて、

ちょっとかむとドロップしてオーバー、もっとかむと(ダフルと)バンカーか池で非常に

アメリカの芝は難しい!2週間目ぐらいに思ったのは、ヘッドをややトップ気味に当てて

そこからボールの左側の芝をえぐっていくような入れ方をしなくてはいけないと思い! 

だからアメリカのプロはキャビティを使い出したのだ!と自分で納得したけど、結局そう

いう打ち方は、出来ずじまいでこれも1.5打UP、全部で計5ストロークUPするんだ

なあと思います。だからジャンボ(私は尾崎が大きらい借金王だから)も中島も日本では

平均60台でもアメリカではオーバーパーになるのは、USAで調子悪いのではなく単に

USAのコースの方が難しいからだなあと思いました。 他にも色々ありますが、私が特

に思ったのは以上の事です。最後に私みたいな変わり者をツアーに参加させていただいた

大東さんに感謝するとともに、九州にフロリダでやっているようなミニツアーを作り定着

させていきたいと帰りの飛行機の中で考えていました。

   「ミニツアーレポート」 

  福山喜一郎    (パームヒルズゴルフリゾート所属研修生)

 以前からチャンスがあれば、USミニツアーに出場してみたいと思っていたのですが、

どこでどんなツアーが開催されているのか、どのようにしてエントリーすればいいのか、

全くわかりませんでした。 昨年の秋、雑誌で大東さんの記事を読み、これはチャンスだ

"と思い参加させてもらいました。 "

 学生の時、約1年アメリカのボストンに留学していた私は、多少ゴルフを楽しむことも

あり、幾つかのアメリカのコースをプレーした印象は、距離はあるがOBが少なく意外に

やさしいイメージがありました。 ミニツアー初戦のグリーンリーフCC。 私のイメー

ジが大間違いであることに、いきなり気が付きました。 これがアメリカのコースなんだ

これは1ヶ月大変だぞ。 やはり大変でした。 7000Yを遥かにこえる距離、うねっ

たグリーン、そして強風、いずれも難しく簡単に80台を連発、賞金を取る意気込みなど

日本に帰ってしまいました。 この三重苦のなかで最も辛かったのが風である。 沖縄で

練習している私にとって、多少の風は気にならないが、フロリダの風は強い。 沖縄の風

の上をいっている。 木がほとんどないコースでプレーするのだからなおさらだ。 リッ

ジ ウッド レイクCCの三日間、全英オープンと錯覚したのは私だけだろうか。 この

三重苦のなかでプレーし、また森さん、原口さんなど沢山の人のアドバイスを頂き、今の

私には賞金より、もっと大切なものを得ることができました。 それはこれから私が練習

し、あたためていかなければならないことでした。 今まで、なんとなく練習してきた私

にとってとっても大切な練習です。 今すぐ結果はでませんが、必ず良い結果になると信

じ、練習していきたいと思います。 テリーファイン銀行に沢山の貯金をしてしまった私

"ですがいつかまたフロリダでチャレンジしに行きたいと思っています。 "

" 次に、これから参加される方々へのアドバイス。 "

 昼は暖かいのですが、朝夕はかなり冷え込むのでウィンドブレーカー、セーターなどは

必需品。 朝早いスタートは霧や霜でおくれることが多い。 午後遅いスタートは、サス

ペンデッドになる危険がある。 車の運転、特にスピードオーバーには気をつける。 給

油の時、ガソリンキャップを置き忘れないように、もし忘れたらKマートに売っている。

 食器洗い機は、必ず専用の粉洗剤を使用すること。 ディズニーワールド・ユニバーサ

ルスタジオも良いが、オーランドのダウンタウレにあるスリラーは必ず行ってほしい。 

男8人で行っても、びびりあがります。 フロリダロトー、日本でいう宝くじ。 自分で

選んだ番号が当たると数億円もらえる。毎週土曜日抽選会があり1回1ドル。一度チャレ

"ンジしてみては。 "

 最後に1ヶ月、相部屋させてもらった森さん、野上君、森山君、色々お世話になりまし

た。 また大東さんをはじめ、ツアーに参加された皆さん、パームヒルズのスタッフの方

々に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

   藤井泰山     (カワノ工業ゴルフガーデン所属インストラクター)

" 大東さん アメリカでは、いろいろお世話になりありがとうございました。 "

"簡単ですが、自分がミニツアーに参戦しての感想を少し書かせていただきます。 "

 まず、第1戦目はグレーンリーフで練習日、日本人だけでトーナメントをしました。運

よく自分が優勝してしまい、これで少しは自分でもアメリカのコースに通用するのだなあ

と自信がつき、幸先のよいスタートがきれました。いざ試合となり外国人とラウンドする

のは初体験でしたが不思議とプレッシャーはありませんでした。かえって言葉が通じない

分ゴルフに集中できパターがさえました。自分がアメリカに修業に行った理由の一つはパ

ットですが、日本でPGAツアーを良く見ているのですが外国人は非常にパッティングが

上手だと思い一緒にラウンドする選手を見ていました。二人ほどよくカップインする選手

がいました。打ち方は、それぞれ違うのですが共通点がボールの転がりがグリーンにすい

つくように転がり落ち着いたボールを打っていました。そんな事は、日本にいた時からわ

かっていたのですが、なぜ試合で落ち着いたボールが打てるのか見ていたらアドレスに入

る前と打つときの動きとリズムがいつも同じで少しでも違うとミスパットしていました。

 また、ショットもいやスコアのいい選手は、ゴルフをする全体のリズムがすごくすばら

しいと自分なりに思い日本に帰ってラウンドをするのにミスしてダボ・トリプルボギーな

どを打った後でもリズムを保つ事だけ心掛けてゴルフをしていたらミスした事など思って

も仕方がないと思うようになり平均ストロークが少しよくなりました。自分なりに言葉で

はうまく言えないゴルフに対する何かがすごく変わったと思い、今年も2次予選からの出

場が決定していますので、このミニツアーで体験し得た物を無駄にせずにツアーライセン

スを取得する事だけを目標とし頑張りたいと思います。

「トミーアーマーツアーに参加して」   

   足立智明   

 今回、私はこのトミーアーマーツアーに参加したことにより、ゴルフはもとより様々な

ことを学ぶことができました。 まずコースについて受けた印象は、やはり最初に回った

グレンリーフCCを筆頭に、コースが長いということ。 そして日本に比べてフェアウェ

イのボールが、いくらか沈みぎみになること。 そしてグリーン回りのラフが難しいこと

です。  

コースが長いことで当然ミドルアイアンから、ロングアイアンの使用回数が多くなるので

すが、だからドライバーを少しでも飛ばさなければということにはなりません。 ミドル

ホールのセカンドをロングアイアンで打つのだから、グリーンにのせなければいけない。

 だから少しでもいいポジションからセカンドショットを打つためにも長いホールこそフ

ェアウェイキープが大切だと感じました。 次にボールが沈みぎみになることですが、こ

れは芝の違いでアメリカの芝は少しやわらかくて、ねばりがあるような感じ。 クラブが

少しでも下から来るとフェアウェイからでも平気でフライヤーしていってしまいます。 

これには慣れるまでに苦労しましたが、練習は芝の上から出来るのでだんだん良くなって

いきました。 このようにアイアンの入りが日本と比べて、かなりシビアなのでアイアン

ショットはかなり上達したと思います。 グリーン回りのラフについては、これも芝の違

いで、やはりねばっこい感じがある。 だからといってしっかりと打てばいいかというと

そうでもない。 状況にもよるが、やわらかいタッチが要求されることが多い。 これも

練習グリーンの回りからアプローチもできるので、少しずつよくなっていった。 イメー

ジとしては、やわらかく、ゆるまないようにという感じで練習していました。 バンカー

はそんなに難しいということはなく、ラフよりも寄せやすいという状況も結構ありました

 以上がコースに受けた大体の印象です。 次にアメリカ人プレイヤーについて、まず感

じたのはよく怒るということ。 それも耳を真っ赤にして本気で怒る。 全員がそうでは

ないが、日本と比べたら圧倒的に多い。 これにはいろんなことが考えられるが、まず真

剣にプレーしているということが一つ。 次にそういうことをしてはいけないという風潮

がないということ。 これはもう国民性の違いとしかいいようがないかもしれません。 

日本でやったらすぐに問題になるようなことも、ノープログレムという感じ。 そしてク

ラブに対する考え方。 これも国民性ということになるけど日本人はクラブというのは、

何となく武士の刀という感じ。 それに対してアメリカ人は単なる道具にすぎない。 や

はり武士の刀は思い切り地面に叩きつけたり、放り投げたりはできないのでしょうか。 

 ただアメリカ人がこんな事をしていても彼らはすごく気持ちの切り替えが早い。 ワー

ッと一回やったらすぐケロッとしている。 それには感心しました。 私のプレーに対し

ても、良いプレーには本当にさわやかに声をかけてくれます。 ただミスをした時などは

もうしらんぷり。 日本でやっていたら「ドンマイ元気だせよ」と言うような所でも目も

合わさないという感じです。 彼らはもう本音だけで、社交辞令みたいな物はあまりない

ようです。 でも慣れてくればこういう方が気を使わなくて楽になりました。 彼らの技

術については勿論人それぞれではあるものの基本的には、あまり飛距離にこだわっていな

いこと。 450ヤードあっても、コースが狭ければアイアンで打つし、ロングホールの

ティーショットが残り200ヤードまでいってもライが悪ければピッチングでも9番でも

平気で刻みます。 これは次のショットに自信があるからできることで素晴らしいことだ

と思います。 日本の感覚でいくとドライバーを少しでも飛ばしてティーショットでイニ

シアチブをとるという感じですがアメリカでは、多少残っても次の打ちやすい所へという

のが主流のようです。 その結果よい選手になればなるほどホールに近づくにつれて上手

くなっていくと感じました。 私はこれだけ続けて試合に出たことがなかったので、自分

の本当の実力がよくわからずにいましたが、今回これだけ続けてやったことにより、自分

に足りないものや、今後どのようにしていけば良いかなど、様々なことを感じとることが

できました。 この貴重な経験を生かし、一日も早くプロになり活躍できるよう頑張って

"いきたいと思います。 最後になりましたが、この度は大変お世話になりました。  "

 今後ともご指導下さいますようよろしくお願い致します。   

  「ミニツアーに参加して」 

   原口秀樹        (天山カントリー倶楽部所属プロ)

 僕が、このフロリダミニツアーに参加しようと思ったのは、試合経験を積むことと、何

も考えずにゴルフに没頭できると思ったからです。 僕は一応、日本のプロテストには通

ったのですが、なかなか試合に出れず、出てもそんなに目だった成績が残せず自分に何が

足らないのか分からなくなっていました。 自分では一生懸命練習をしているつもりでも

本当にこの練習方法で間違っていないかなど疑問に思っていました。 しかし、ミニツア

ーに参加し、一週間に3日間の試合と一日の試合を消化していくうちに何がたらないかと

"いう事が分かったような気がします。 "

 一ヶ月間のうちに6試合(7試合消化の予定)戦ったのですが、勿論こういう経験は初

"めてでした。 試合を重ねる度に自分のミスをするパターンが大体分かってきました。 "

 日本の場合、試合数が少ないので「今日は、パターがダメだったから、ショットが悪か

ったからダメだったんだ。」など具体的な欠点が分かりにくかったところがありました。

 僕の場合、絶対に入れたいパットをどうしてもショートする事がとても多く、ショット

に関しては、まずまず良いのですが中途半端な気持ちで打った時は、やはりミスをしてい

"ました。 それが分かっただけでも行った価値があったと思います。 "

 これからは、その辺を注意しながら練習に、試合に取り組みたいと思います。 話が変

わりますが、東南アジア(フィリピン、韓国)は行ったことがあったんですが、アメリカ

は初めてでした。 幸い大東さんや、去年も行った佐藤さんが同室だったので助かりまし

た。 僕が思ったのは、アメリカという国は、とにかくみんな明るいという事です。 見

知らぬ人でも目が合えば「ハーイ」「HOW ARE YOU」など気軽に話かけてきま

す。選手でもそうです。 まず日本では考えられない事ですが見習いたいものだなあと思

"いました。 それと、やはり英語が喋れたらもっと楽しめたろうなあと感じました。 "

 今度行く時には少し英語の勉強をしていこうと思います。 今後、もし皆さんがアメリ

カのミニツアーに参加することがあったら是非行ってほしいと思います。 必ず行って損

"はないと思います。 僕も今度はこの経験を生かして自分で行きたいと思います。 "

" 次にミニツアーの成績を書きます。 "

" 第一戦  GRENELEF   75、 75、 7737位T "

 第二戦  MISSIONINN 73、 72、 7550位T 

 第三戦  STONECREST    75 37位T 

 第四戦  RIDGWOOD LAKES 77、 7438位T 

 第五戦  MISSIONINN    74 12位T 

 第六戦  STONECREST 69、 76、 7018位T 

   獲得賞金   $ 1,760

    以上全成績です。   

    「アメリカミニツアーに参加した感想    」    

   遊佐勝利       (皐月ゴルフ佐野コース所属研修生)

 自分はこのツアーのことを週刊誌で知り、前々からアメリカのゴルフ環境には、興味を

"持っていたので、借金をしてでもいいから行ってみたいと思い参加しました。 "

 幸い、会社側の理解の良さもあり、できることなら悔いの残らぬようにという意見だっ

たので、すんなりと参加することができたのです。ミニツアーに対する感想は、上位の選

手のスコアやスイングを見る限り、何故、こんな選手が、このような場所にいるんだろう

とアメリカツアーの層の厚さを一番感じました。日本にいても色々なメディアから、その

事は知らされてはいましたが、行くまでは自分達が行ってもある程度の戦いはできるだろ

う、という思いが最初のトーナメントで、完全にくつがえされました。   

 それからは、アメリカ人に学ぶべき所がたくさん見えてきて、実際にアメリカ人とコミ

ュニケーションをとって、分かっているのかいないのか、数少ない英語の知識をふりしぼ

って、何を言っているのか、分かろうと努力はしました。おかげで、アメリカへ行った頃

は100%分からなかった言葉が、20%ぐらいは分かるようになり、それだけでも行っ

た価値はあると思いました。それにゴルフの環境も日本とは全く違い、日本の研修生で、

1日の内クラブを握っていられるのは、6時間程、あとはコース内の作業やハウスの作業

、土、日はキャディーと24時間ゴルフの事を考えるのは無理だがアメリカでは、24時

間ゴルフの事だけを考えられる。それに日本のマットの上の練習と違って、芝の練習場で

球を打つということは、マットの上の3倍ぐらいの集中力を要する、少しでも気がゆるむ

とすぐにザックリいってしまう。芝の練習で打つ100球は、マットの上の300球ぐら

いの疲労感がある、その他にもアプローチ、パターと日の出から日没迄、いくらでも練習

することのできる環境にあるのだから、日本では絶対に無理な事がアメリカでは可能にな

"る 自分はますますアメリカが好きになった。 "

 後、付け加えると、24時間ゴルフの事を考え、気分をリフレッシュした時もあるが、

フロリダのテーマパークは、完全にゴルフの事を忘れさせてくれて、気分一心で次のトー

ナメントを迎える事ができる。 夜は夜で、バーやトップレスバーなど、アメリカの文化

"を思う存分、楽しむことができて本当にいい体験をしたと思っています。 "

 来年は仲間4人ぐらいで、アメリカへ挑戦しに行きたいと思っています。 

   「ミニツアーレポート」 

  佐藤栄寿      (茨城クラシックカントリー所属研修生)

 私は、今年で2年目の参戦になりますが、あまりペンを取りたくないというのが正直な

"心境です。 成績が悪かったから・・。 "

 しかし、それを除けば、いい事は沢山ありました。このレポートを読んでミニツアーに

興味を持たれた方、以前から知ってはいたが、諸問題があって参戦する事が出来なかった

"方、思い切って参戦される事を勧めます。 "

 そういった方からすれば、アメリカの生活はどうなんだろう?治安は?ミニツアーの内

容はどうなんだろう?そのレベルは?等々少しの不安、知りたい情報は沢山あると思いま

すが、あえて私は書きません、さらに参加してどうだったか、何が特に勉強になった等も

書きません。なぜなら私自身も、ほとんど知りませんでしたし、少し不安もありましたが

それでいいと思っています。体験して初めて肌で触れて、感じとっていった方がより良い

と思います。先入観を持って構えてしまうより、ごく自然体で自分をさらけ出してしまう

"ぐらいの気軽さで参加される事を望みます。 "

 たとえ、ちょっとしたトラブルがあったり、あるいは失敗しても怖がる必要もないし、

それらを繰り返しで学んでいくものだと思うし、月日がたてば、失敗も笑って話せる思い

出になるでしょう。 また、得られる物はとても多く、自分のゴルフはもちろん、それ以

"外でも一人の社会人として多くを学び吸収する絶好のチャンスだと思います。 "

 自分のゴルフをためしたい方、自分のゴルフで壁にぶつかっている方、そして自分の人

生とゴルフに夢を持っている方。今すぐフロリダへ行く準備をして下さい。持っていく物

は、パスポートの他、あなたのゴルフに対する情熱だけです。 それだけでミニツアーは

受け入れてくれるし参戦出来ます。 ただしそれを忘れてしまうとつまらない旅となって

しまうともいえなくもないでしょう。私が考えるミニツアーとはそういうものだし、そう

"いうゴルファーがあちらこちらから集まって来て成り立っているものだと思います。 "

" 私も今年にめげずに新たな気持ちで次の機会にと内心思っております。 "

 最後に、今回参戦するにあたってご協力を頂いた方、1ヶ月一緒に参戦された方、大変

お世話になりありがとうございました。この場を借りて感謝するとともに今後ともよろし

"くお願いいたします。 "

" アメリカミニツアーの際は、大変お世話になり、ありがとうございました。 "

 今年も満足のいく成績を残せなく、はがゆい毎日でありましたが、Mr.Masaのお

"陰で日々の生活を楽しく過ごせました事、感謝しております。 "

 アメリカへ行くたびに感じるのは、自分がリラックスしている時でも Masaは、手

紙を書いたり、読書をしていたり、あるいはアメリカの友人、知人と連絡をとっていたり

日中も色々な会議へ出席したりと、とても多忙な毎日でしたね。それでいてミニツアー参

加者のめんどうをみなくてはいけない立場ですし、ストレスもたまっていたのではないで

しょうか? しかし、そんな Masaを反面うらやましく思う時もあります。 自分は

一人では何も出来ないのに、次々とそれらをこなしていく様は大きく、ちょっとかっこ良

"く見えます。 "

 今後とも、体調には十分注意して、さらに飛躍され、多方面でのリーダーとして活躍さ

れることを期待しております。 

  「ミニツアーに参戦して」 

   山田好美       (日進北山ゴルフセンター所属プロ)

 私は、昨年、大東様のツアーに参加してフロリダのミニツアー(トミーアーマーツアー

スポルディング スペースコースツアー)に参戦し、その時感じたゴルフ環境の素晴らし

"さが忘れられず、今年も又渡米しました。 "

 今回は妻と二人ということもあって、かなり自由に、しかも充実した1ヶ月間(1月3

"1日〜3月4日迄)を過ごすことができたと思います。 "

 たとえば、フロリダに着いてから時差ぼけを直したのちに試合に参加したり、試合をキ

ャンセルして1日中練習をしたり、レッドベターゴルフアカデミーのレッスンを受けたり

"という具合に1ヶ月間ゴルフ付けの日々を送りました。 "

 しかし、こうした事も1つ1つクリアーしていく事がたいへん良い勉強になったと思い

ます。 ゴルフ環境の素晴らしさは、昨年の作文と他の人の作文で分かると思いますので

あえて色々は書きませんが、私が強く感じているものは、「練習のための練習ではなく、

試合のための練習ができることだと思います。」どういう事かと言うと「地面にある幅1

メートルの板の上だったら誰でも歩ける。だけどそれが地上100メートルのところにあ

ったらどうでしょうか? 試合というのは、地上100メートルの幅1メートルの板の上

を歩くことなんだ。 地面にある板の上を歩く練習ばかりしたって通用するようにはなら

ない。」(青木プロの弁) ですから練習のための練習ではなく、試合で色々な場面、状

況でどの程度の技術(ショット、アプローチ、パット)メンタ面、体力が自分にはあるの

か、どこのどんな部分がたりないのかが明白に解けると思います。 そしてその部分を練

習し、改善し、試合に役立てるようにする。又、そうした事が試合のための練習だと思う

 一度アメリカでのミニツアーを経験したいと思っている方は、とりあえず実行してみて

はいかがでしょうか? 自分の目と耳と肌で感じとって学んでくることが大事なのではな

いでしょうか。 そして、その経験をその後の自分のゴルフ(人生)に役立てていけば良

いのです。実行あるのみ、そうしなければ何も変化はないし、先にも進まないと思います

 私も去年、今年とミニツアーでの経験を生かし、さらなる飛躍をしたいと思います。 

  「ミニツアーで得たもの」 

   石黒裕季子       (山岡カントリークラブ所属プロ)

 私は、昨年8月のプロテストに合格した。 もう二度とこんな苦しい事はできないと思

"った。うれしさよりも、心身共にぐったりだったのを今でも思い出す。 "

 私は、大学生活4年間を同志社大学で過ごした。卒業後、岐阜県の山岡カントリークラ

"ブの研修生となり、プロへの決意を固めた。 "

 毎日、早朝から体力づくりのためのトレーニングに励み、休身をとる間もなく日が暮れ

るまで、ボールを打ち込んだ。 一日たりとも後ろを振り返ったことはない。 コース練

習の途中でも、納得のいかないショットを打とうものなら、その場を離れなかった。納得

のいくまで、身にしみつくまで同じショットを繰り返す。時がたつのを忘れてしまい、時

間を見てとんで帰ったのも懐かしい。 ただ、何カ月後かにプロテストを控え、一つ不安

な事があった。それは、精神面の確立である。どのように克服しようか、自分なりには色

々考えてみた。しかし、どれも納得いかない。それなある日、一つの誘いを頂いた。一瞬

にして目の前が明るくなった。私は、即、返事した。その誘いというのは、フロリダミニ

ツアーに参加してみないかというものであった。きっと、いや確実にこのミニツアーが私

"を合格への道へ導いてくれたのだと思う。 "

 私にとって、「賞金」をかけて争うというのは生まれて初めての試みであった。賞金を

初めて手にした時、その日のミスをすごく後悔した。今までの試合で、ここまで一打一打

を振り返った事はなかった。あれさえなければもっと稼げたんだと思うと、悔しくてたま

らなかった。その夜、ベッドに入ってからもどうしてだろう、どうすればいいんだろうと

ずっと考えた。 こんな日々を積み上げていくにつれ、自分自身、気持ちが強くなってい

くのに気付いた。層の厚さに驚き、日本では感じる事のできない、独特の意気込みを感じ

た。日本で悩んでいたちっぽけな事が吹っ飛んだ。自信に満ちあふれて私はプロテストの

"日をカウントダウンしはじめた。 "

 私は、これからプロを目指しておられる皆様にも、このミニツアーに是非参加してほし

いと思う。まず、参加費用が安い。参加者に対し非常にオープンであり、言葉のわからな

"い私達日本人に、大変親切に接してくれた。  "

 また、一緒に回っている選手のショットすべてが自分の技術を上達させてくれるのだ。

 プロになった今、もう一度挑戦したいと強く思う。しかし、私が今しなければいけない

ことは、まず日本のゴルフファンの方に一日も早く私を知ってもらうことだ。そして、一

"人でも多く私のファンになってもらいたい。 "

 現在、私は前期トーナメントのシード権を獲得し、毎週がんばっている。体はしんどい

が、こんな快い疲れは今までにない。 トーナメントを観に来てくださる方の心に残るシ

ョツトを打ちたい。石黒のあのショットはすごかったと、家に帰って話題にしてもらえる

"ようなプロになりたいと思う。 "

 今日、こうしてこのような作文を書かせていただいて、再び気持ちが引き締まりました

 私の合格の鍵となったミニツアーを計画してくださった方々、また、この作文を何かの

縁で読んでくださった方々のためにも、一戦一戦がんばります。皆様、応援よろしくお願

いいたします。   

  「ミニツアーに参加して」 

  阪口武志        (シラヤマスポーツプラザ所属プロ)

 今回参加して感じたことは、ミニツアーのレベルは下位選手を除けば、中・上位選手は

日本のグローイングツアーと同様か少し上のレベル程度であろう。しかし、全米数個所で

この様なミニツアーが開かれているということを考えれば、アメリカゴルフ界のレベルは

"非常に高く層が厚いといえる。 "

 また、私自身プロとして試合に参加できるという喜びとアメリカプロゴルフ協会のシス

テムのよさを改めて実感した。試合に常時参加できることによる実践経験と精神的な余裕

"による両面から予想以上に技術力がアップできるのではないだろうか。 "

 アメリカ人と日本人の飛距離、パワーの差は体力的にある程度しかたのないことである

が、最も印象深いことは彼らのパッティングの上手さである。下位選手はそう感じなかっ

たが、上位にくる選手のパッティングは、とにかく攻撃的である。ロングパットは、ただ

寄せにくいというものではなく、カップインさせるんだというような意気込みがあるし、

ミドルパット・ショートパットでも、ボールをこすりあげる様なストローク式のスタイル

であるが、とにかく強目のパッティングをする選手がほとんどであった。こういう攻撃的

なパットができるのも、参加できる試合が数多くある為、今回がだめでも次回があるさと

いう様に思い切ったプレーができることが原因であると思う。ところが日本の場合は、試

合経験が積めないので、プロテスト、予選会という場では必要以上にプレッシャーがかか

り、攻めのゴルフではなく、守りのゴルフになってしまうことが多い。こういうところに

"日米のゴルフ技術の差が開いてしまっている原因があると思う。 "

 また、彼らの気持ちの切り換えの早さにも驚かされた。例えばショートパットをミスし

た時などに、マナー上好ましいことではないが、ボールやクラブまでも投げつけてしまい

悔しさをあらわにする。しかし、次のティ・グランドに上がった時には、けろっとした顔

でティショットを放つのである。すんでしまったミスはその場で気持ちを発散し、次ぎに

は持ち込まないという方法であろう。日本人にはまねのしにくい、アメリカの国民性であ

"ろう。 "

 今回ツアーに参加して、ためになる部分は多かったが、次回以降参加する人のために、

敢えて苦言を呈すれば、今回のツアーに対する問題点がいくつかあるので述べておきたい

まず第1に、予想していた以上に宿舎から試合会場までが遠すぎたことであろう。慣れな

い車に乗り、慣れない道路を時速100キロ以上のスピードで1時間以上も運転するだけ

でも神経を使って疲れてしまう。従って今回と同じ試合会場であるとすれば、具体的には

ディズニーワールド近辺に宿舎があればもう少し短時間で全コースに行けたと思うし、そ

"の分、練習時間ももっと余裕があったと思う。最も残念な部分であった。 "

 第2に、日程的にきつい所があった。オーランドに着いた次の日に練習ラウンドがあり

その次の日に試合という日程ではなく、少しでも体調を整え生活に慣れるためにも、もう

1日か2日、試合までに余裕がほしかった。第3に、あくまでも個人主体のツアーであっ

ていいのであるが、せっかく多くの日本人が参加しているのであるから、週に1回程度は

ミーティングをし、試合に臨む心構え、ゴルフの技術なこと、生活に関することを皆で話

"あえればよりよいものができたのではないかと思う。 "

 最後に、この様な試合経験を積める場を設けていただいたことを深く感謝すると共に、

今回の経験を無駄にはせず、今後自分のゴルフのレベルアップと日本のプロゴルフ界発展

に少しでも役立てる様に経験者として、努力、助言をしていきたいと思います。    

 

  「ミニツアーに参加して」 

   鉱納春紀       (オリンピックゴルフクラブ研修生)

 はじめに、私が、このミニツアーに参加する前に思っていたことを申しますと、まず生

活面から言いますと、食生活、車の運転や道路のこと、それから一番の難題が言葉の違い

でした。これらすべてが不安だったわけですが、行けば何とかなるだろうと思っていまし

"た。 "

 それから、このツアーの本題のゴルフですが、大東さんの方からミニツアーのレベルは

かなり高いと聞いておりました。けど、私自身ゴルフについて、例えば、練習方法やスイ

ングのこと、どのくらいのことをすればプロになれるかと、すべてのことについて悩んで

"いました。その答えが見つかればと思い参加させていただいたわけなのであります。"

 前おきはこのくらいにしまして、実際アメリカに行ってみまして、まず、言葉のことな

のですが、私が知っていたのは、ごくわずかの簡単な単語だけだったわけですが、これで

はとてもじゃないですが、生活することはできません。着いて、一週間ぐらいはハンバー

ガーやコーヒーすら買うことができずにとても寂しい思いをしました。あと、ゴルフなど

でも試合になると、外人の人と同じカートに乗るわけなので、私みたいに何も話すことが

出来ないと思うと寂しいと言うか情けないものでした。例えばゴルフのことなら色々と聞

きたいことがありました。始めに言いましたが、練習のやり方やスイングのことなどでし

"た。 "

 このままゴルフについて述べたいのですが、英語の出来ない私にとって、すべて目で見

て覚えるしかありませんでした。ミニツアーではいろんなタイプの選手とまわりましたが

一番印象に残っている選手は、ディズニーワールドのコースで、2日目に回った人でした

 その選手は、左打ちだったわけですが、私が鏡を見て打った時の理想のスイングをして

いました。それに打つ球といえば、それはすさまじいものでした。私はそのな球を見たこ

とはなく、そして、どうしてもそういう球を私も打ちたいと一生懸命その選手を見ました

 その選手のおかげで、日本に帰ってからの練習方法や、正しいスイングのやり方、すべ

"てにおいてわかったような気がしました。 "

 あと練習するにおいての環境のことですが、日本とは違いすべてマットではなく、芝生

の上で打てます。これはゴルフをやっている人にはよくわかると思いますが、全然違いま

す。芝生の上でしかだせない感覚があると思います。特にアプローチなどでは芝生の上で

の一発打つのはマットで何十発打つのより練習になると思います。あとコースを回るのも

日本に比べてたいへん安く、しかもパブリックコースが多く、だれでも回れますし、ちっ

と日本では考えられない3時スタートなどもあります。アメリカでのゴルフというスポー

ツに日本でいうボーリングのような感じがしました。だから、小さい子供のころから出来

るので、やはり強い選手がたくさん出来るのもわかる気がします。そういう中で育った選

手たちが出てくるわけですからミニツアーのレベルが高いというのもうなずけると思いま

す。さらにその上にナイキツアーやUSPGAツアーなどがあると思うと、はっきり言っ

てぞってします。そういう選手はどんなゴルフをするのか、どういう理論をもっているの

か、とてもそういう選手にはおよびませんが、このミニツアーに参加したことをかてに、

"一歩でも、いや二歩、三歩と近づけるようになりたいと思っています。 "

 あと日本のプロゴルファーやこのツアーに参加した選手も決しておとっているとは思い

ません。ただ試合なれという面では、アメリカの選手には勝てません。だから私は思うん

ですが、日本のプロゴルフ協会の人がこういう場を与えてくれれば、日本の選手も、もっ

"と活躍できると思います。 "

" あと食生活や車の運転のことは、さほど心配しなくて大丈夫だと思います。"

 本当に、このツアーに参加出来たことを感謝して、より一層練習に、あと英語の勉強に

励もうと思います。 

    

 「フロリダ・ミニツアー体験記」    

  田中泰雄      (東香里ゴルフセンター所属 

 インストラクター)

"1月6日 "

 今回、初めてミニツアーに出場したのだが、アメリカ本土に行ったのも初めてならば、

1ヶ月の長期旅行も初めての体験だった。自分のゴルフが大きく(?)生まれ変わるかも

しれないという期待と、英語が通じるだろうか?そして何より僕のゴルフが通じるだろう

か?という不安を胸に、フロリダ・オーランド空港に降りた。レンタカーで宿舎へ向かう

途中、追越し車線はどっちか?という事で同乗者5人で議論した。結論が出ない内に宿舎

であるベンチュラC.Cに着いた。松葉がたくさん落ちていた。その長さは自分の靴のサ

イズより相当長かった。皆で「デッケー」「オオー」と感嘆詞を言い合った。こんなささ

いな事でいちいち驚いていてどうするのだ、と思うと共に、もしかしたら何から何まで日

"本と違うのかもしれないと、松葉に視線を落としながら不安が増大した。 "

35802

 練習ラウンドでサイプレスC.Cをラウンドした。縁あってトミーアーマーの試合の主

催者である、テリー・ファイン氏と一緒にまわる事になった。彼はシニアの部で出場して

いる選手でもあるのだ。ミニツアーのシニアは47才からだそうだ。なぜ50才からでな

いかと言うと、PGAシニアツアーに50才になると出場しようとしている人の練習期間

"として利用できる様に、という意味なのだそうだ。 "

 テリーおじさんは今年、日本のシニアツアーに出場するので日本語を覚えたいという事

で私が日本語を、彼が英語をラウンドしながら教えあった。「シット」は「くそったれ」

と言うんですよ、と言うふうに。単語さえならべれば結構通じるもので、言葉でコミュニ

ケーションする事が、おもしろいゲームのように感じた。学校の英語の授業になぜ一度も

"興味を抱かなかったのか、今思えば不思議だ。 "

"1月8日 "

 最初の試合という事で、プレッシャーが起きた時からある。超〜寒い、30年ぶりの寒

波だと、カート整理のおじさんが僕に言った。とりあえず練習場へ行く。芝の上から直接

打つのが当たり前で、どこを見渡してもマットという物はない。ボールも試合球だ。芝の

上からだとフェースが一球打つたびに土で汚れるし、ボールも地面にバラまいた時に砂を

まぶしたようになるので、パーシモンウッドなら、いちいちフェースとボールをきれいに

拭いて練習しないと、みるみる痛んでしまうだろう。アメリカからメタルブームがおこっ

"た原因は、こんな所にもあるのだろう。 "

 何が何だか分からない内にワンラウンドが終わり、数えてみれば85点。電動カートに

乗り、ほとんど歩いていないのに、ぐったりと疲れてしまった。明日からは、とりあえず

もっと落ち着いてまわろう。それにウインドブレーカーを買いに行かなくては。しかし、

冬とはいえ、フロリダに、ウインドブレーカーなど売っている店があるかが心配だが・。

"35815 "

 レイクノナC.C内にあるレッドベターゴルフアカデミーにレッスンを受けに行った。

レッドベターに教えて欲しかったのだが、ン十万円かかるので、その弟子に教えてもらう

事にした。それでも3時間で5万円らしい。ミニツアーに出場している会員証を見せれば

割引きしてくれたので助かった。まずスイングをビデオで撮影された。それから教室にて

ニックファルドのビデオと自分のスイングのビデオを同時にコマ送り再生し、違いを明確

に認識してから(そら違うわい)手とり足とりレッスンを受け、又、ショットの練習をす

るという内容であった。レッスン後のスイングがはいったビデオをもらって「グッドラッ

"ク」と言われて終わりだ。 "

 僕の場合は「テークバックでシャフトを立てて上げろ」の一点だけだった。悪い所は、

そこだけなのか、それとも、そこが直らなければ他の欠点に手を付けてもしょうがないと

いう事なのか、あえて聞かなかった。(後者に決まっている。)どんな人でも、ここで 

100回レッスンを受ければ、ファルドと瓜二つのスイングが出来あがるだろうと感じた

 帰りの車の中で、「やっぱりええ事いうなあ」「でも明日からどっちのスイングでいこ

"う?」が皆の共通した意見だった。 "

"35817 "

 ハーバーヒルズC.Cにて一日競技に出場した。ここは、少しアップダウンがあり、地

元関西のコースをまわっているような気がした。先日の練習ラウンドは強風にもかかわら

ず75点だったので今日は初の賞金がとれるかもしれないと気合いがはいった。(賞金は

上位1/3に支給される)結果は昨日と同じ75点。73なら賞金があっただけに、終盤

のミスが悔しかった。フロリダは無風の日はめったにない。だから、風の弱い日は「今日

良いスコアを出さないと、いつ良いスコアを出すのだ」という気持ちになる。その気持ち

"をラウンド中、良い方向に出すか、悪方向に出すか、それが問題だ。 "

"35819 "

 ミスショットをした後の外人選手は怒りをストレートに表現する。「シット」とか「フ

ァック」とか叫びながら、地面に思い切りクラブヘッドを叩き付ける。他の日本人選手は

それでペースを乱されると言う人も多かったが、僕は意外と図太いのか、ぜんぜん気にな

らなかった。逆に日本でのように、大たたきした選手が、しょんぼりして、「今のホール

は7でしたか?8でしたか」とこちらから聞けない雰囲気よりもまわり易いと思った程だ

"外人は、クラブを叩きつけた後は、実にケロッとしている。 "

 地面がぬかるんでいる時など思い切り叩きつけたクラブがシャフトの中ほどまで突きさ

さってしまい抜くのに苦労している、とんでもない奴がいた。バンカーでザックリした選

手は、「今の俺にはこうする事が必要だ!」と叫び、クラブを膝でへし折ってしまった。

こんな奴もいる。50pのパットを打ち損じショートした。カップインしたボールを拾い

上げるやいなや、空中にボールを放り投げ、野球のノックのようにして、はるかかなたの

"中へボールを打ってしまった。(一度やってとみればわかるがこれは相当な技術だ。)"

 なぜ外人選手は、これほどまでに怒るのか考えてみた。ひとつは、自分を信じているか

らだ。それを自己暗示といっていいのかどうか分からないが、どんな難しい状況でも10

0%それが成功する力が自分にはあると信じてショットをしているのだろう。「練習場で

は一番自分が下手で、コースでは一番自分が上手だ、と思わなければならない。」と誰か

が言っていたが、そういう意味では、どの選手も自分が一番上手いと思ってラウンドして

いるように、僕には見えた。よく考えてみれば、ゴルフを競技としてとらえた場合、「謙

"虚」ほど役に立たないものはないのだ。 "

 二つ目に、試合に出場するための費用に対する感じ方が日本人とは極端に違う事だ。エ

ントリーフィーは一日競技で15,000円、3日間競技で45,000円ほどだ。アメ

リカではだいたいのコースは、プレーフィーが3,000円位だから、普段の5倍も払っ

てプレーをしている訳だ。それ故に、上位に入賞してお金を取り返してやろうという気持

ちが強い。対して日本人は(これは私だけかもしれないが)15,000円のエントリー

フィーは、日本で「ビジターフィーを払う事を思えば少し安いし、練習もたっぷりできる

おまけに上位にはいれば、賞金までもらえるという感覚にどうしてもなってしまう。  

"35820 "

 朝早いスタートだと12時頃には終わってしまうので、あとの半日は、練習するも良し

観光に行くも良しだ。今日は、みやげ物を買いにデパートへ行った。円高のせいもあって

だいたいの物は、日本の半額と思って間違いない。しかし、こちらへ来て3週間にもなる

と、その値段に慣れてしまって、あまり安く感じなくなってしまった。デパートの一角に

ファーストフードの店があり、その中の一つに「TERIYAKI」という店があったの

で迷わずそこにした。カウンター内の日本人とおぼしきおばさんに、日本語で少し話をし

た。「日本のどちらの出身ですか?」と最後に尋ねると「私は台湾人です」との答え。次

に僕は、的ハズレな事を言ってしまった。「どうして台湾なのにそんなに日本語がペラペ

ラなの?」と。「台湾は昔、日本語教育がありました。」そこでやっとバカな事を聞いた

と気付いた。かしこまって「その節はいろいろとご迷惑をおかけ致しました」と僕がいう

のもおかしいだろうと、ただ黙って料金を払い席に戻った。おばさんの絶やさぬスマイル

"が僕を救った。 "

"2月1日 "

 今日が最後の試合の最終日だ。78点であった。最終ホールで18mのパットが決まり

バーディーがとれた。1ヶ月間、気を抜かず頑張って来たご褒美を神様からもらったよう

"な気がして思わず天を仰いだ。 "

 試合後、トイレに行くと、1ヶ所しかない為(どこのコースもそうだ。多くて2ヶぐら

い)外で誰かが待っている。出て行くと運よく、ボビーシンプソン(スポルディングツア

ーの主催者)であったので、お別れの挨拶をする事が出来た。「シーユーアゲイン」と言

い合い、ガッチリ握手した。彼はまだ僕が手を洗っていない事に気が付いていたのだろう

か?。思えば1ヶ月という短い期間で1日競技と3日間競技にそれぞれ4試合ずつ出場し

た事になる。練習ラウンドを含めると25回もゴルフをした。試合に飢えていた心が急速

に満たされていく充実感があった。スコアは、不思議な事に、前半4試合は80台、後半

4試合は70台と、くっきり明暗が別れた。賞金は一度ももらう事が出来なかったが、優

勝は無理でも上位1/3にはいって賞金をもらう所までは、もうひと頑張りで手が届くよ

"うな気になっている事は確かだ。 "

 最後に一つ知って欲しい事がある。それはフロリダのゴルフ場の素晴らしさだ。もちろ

ん、たいした事がないゴルフ場もあったが、だいたいは、美しく、そして難しい。距離は

平均すルトショートホールは195y、ミドルは430y、といったところだろうか。ロ

ングはそんなに長くはないが、確実にポジションキープしていかないとパーオンもままな

らない。そこに池がからみ、グリーンもワングリーンという事もあり正確さも要求される

ワンラウンドの所要時間は4時間程度で終わってしまうのだが、設計のタフさからくる精

神的疲労と、毎ホールドライバーを渾身の力で打たざるを得ないという肉体的疲労で2ラ

"ウンドした気分になる。 "

 しかし、そんな難しさの反面、良いスコアを出すための材料もしっかり用意してくれて

いる。それはフェアウェーに点々とあるスプリンクラーにグリーンセンター迄の距離が、

1ヤード単位で正確に表示してあるということだ。おまけに試合ではピンシート(ピンの

位置を示す表)が配られるのでピン迄の距離もきっちり計算してショットが出来る。距離

感に対しては、初めてのコースでも、だいたいで打つということはない。わかってから打

"つのだ。 "

 それとなんといっても、芝の上から打てる練習場も有り難い。バンカーやアプローチの

"施設も実戦的だ。 "

 タフなコース設計と試合のプレッシャーという難敵に対し、1ヤードの狂いのない距離

感と、ラウンド前の本番さながらの練習を武器に、あいまみえる毎日は本当に有意義だっ

"た。「コースが選手を育てる」というのは、こういうことなのだろう。 "

 ミニツアーは、毎週のように開催されているので、ゴルフの腕自慢がプロを目指そうと

思えば誰でもその日から毎週試合に出場することが可能だ。それは参加選手のレベルと賞

金金額こそ違え、ノーマンやカプルスと1年中同じ生活パターンになることを意味する。

そして、そこで実力をつけ、常に上位にはいるようになれば、ナイキツアーなど、ワンラ

ンク上のツアーでまたもまれ、強くなっていく。人口比では説明のできない日米の圧倒的

"な層の厚さの違いの根拠がここにある。 "

 アメリカの選手とコースに思い知らされた。己の欠点を克服し、又いつの日か必ずもう

一度チャレンジするつもりだ。 

    

   “BIG”りアメリカ  

  藤野博之     (船橋カントリークラブ研修生)

 私は、1月から1ヶ月フロリダミニツアーに出場して来ました。過去に海外試合は、ア

ジアサーキットとハワイパールオープンに出場したことがありますが、アマチュアとして

の参加でした。半分遊び気分であったため、得たものも少しでした。今回は、プロとして

出場したので気持ちは違っていた気がします。賞金を稼ぎたいということはもちろんです

"が、アメリカのレベルの高いゴルフを一つでも多く学んで帰ろうと思っていました。"

 さて、試合に出場した感想ですが、私は運よく二試合目のスペースコーストツアーにお

いて、まずまずのスコアーがでました。よって最終日は上位の選手とラウンドできること

になり、彼らのプレイを目の前で見てきました。それは、驚くことばかりでした。私の場

合は、いつも尻あがりによくなるゴルフなので、でだしのホールから、がんがん攻撃的に

いく彼らのゴルフが不思議でした。また、とてもうらやましく思いました。でだしの3ホ

ールは「安全に行く」というのが私のゴルフですが、彼らはそんなことは考えていない。

 一番ホール・パー5、一人はティーショットを350ヤードぐらい飛ばし、セカンドシ

ョットもピンを狙っていきこのホールはイーグル。3番ホールでもバーディーをとり、3

ホール終えて3アンダーとスコアーをのばした。もう一人は、1番、2番ホールで連続バ

"ーディーをとり、2アンダーという具合でした。 "

 ここでなぜ、彼らがそうできるのか考えてみます。私の「安全に行く」ということは、

裏返せば気持ちが逃げているのです。自分に自信がないのです。実際、気持ちが逃げて打

ったボールは、ピンにはからみません。その上、ミスの原因となります。「あとは自信を

つけることだ」などと、よく人にいわれますが、ここがとても大事なところではないでし

ょうか。私と彼らとの違いは、自分をほんとうに信じているか、いないかという点です。

 また、彼らがミスした時には、狂ったように悔しがります。自分をとことん信じている

ので、失敗したときの悔しがりようは、迫力がありました。とても側には近寄れないです

 もう一つ驚いたことは、アプローチの技術です。彼らはピンを攻めていくだけに、グリ

ーンを外した時は難しい状況になります。エッジからピンが近いので、止まるボールが打

てないと寄らない。でも、いとも簡単にそれをやってのけるのです。それも50センチぐ

らいにことごとく寄せてくる。バーディーチャンスを確実にものにし、ミスした時は、し

ぶとくパーセーブをする。これが彼らのゴルフなのです。そして私の理想でもあります。

 次に、アメリカのゴルフ場をプレイした感想です。ゴルフ場の数、敷地の広さ、練習場

の雄大さ、芝生の違い、プレイ代の安さ、と驚くことばかりでした。日本では、とても想

"像がつきません。ゴルフ環境は最高です。 "

 また、アメリカにはキャディーさんがいません。すべて乗用カートにてラウンドをしま

す。なんだか不思議な感覚でした。楽ですけど、1ヶ月後帰る時には、私の足はいくらか

"細くなっていました。 "

 以上でアメリカミニツアーの感想は終わりますが、機会があれば是非もう一度行きたい

というのが正直な気持ちです。アメリカで体験したすべてのことが、今後、私のゴルフ人

"生に活かされることを確信しています。 "

 最後になりましたが、大東さんをはじめ、一緒に行かれた皆さん、いろいろとお世話に

なりまして、ありがとうございました。  

   ・・終わり。 

 

    “フロリダ ミニツアーに参戦して”    

  橋爪ふみ代     (フリー 研修生)

 私は去年はじめて、トーナメントプロを目指し、研修会入りし、頑張ったが本戦には残

"れなかった。それは、私にとって非常に屈辱的な事であり、苦い経験となった。"

 そこで、この経験を反省材料とし、次へのステップを考えてみる事にした。ではなぜ最

終戦に残れなかったのか?数字的には決して無理な数字だとは思えない。各研修ラウンド

それぞれを反省してみると、とりわけショットの調子も悪くないし、むしろ良い方である

 しかし、スコアーにはならない。それは試合という実戦不足のせいではないか、試合に

なるとボールがよく飛び、グリーンをはずすと難しいケースが多く、簡単にボギーとなる

ボールが曲がると、いつもより曲がり、時としてOBとなる。このようなパターンをわか

っていても繰り返してしまう。どうしたらいいのか?それは、試合経験を多く積み、試合

の状況下での精神面の強化、そして、ボールへの対処、コントロールを覚える必要がある

 しかし、今の日本の状況では、私達のような研修生には、試合という場が研修会意外に

全くない。そこで今回、米国には、私達のような選手に試合の機会が多くあると聞き是非

"参加してみたいと考えた事が、ミニツアーに参加するきっかけとなった。 "

 そして実際に参加し、レベルの高さ、選手層の厚さには言うまでもないが、個々のプレ

ーの中に、非常に勉強になる点が多かった。ショット力には差は感じなかったが、アプロ

ーチ、パターには、数段の差を感じた。まず、ボールのあつかいと距離感の正確さには実

戦ラウンドの多さを感じさせた。また、集中力もすごく、ひとたび自分の世界に入り込む

と恐怖すら感じさせられた。だから失敗した時の表現もすごかった。そして、自分のゴル

フをよく知っていると思った。調子の悪い時は無理をせずコツコツ拾うゴルフに転じて調

子が戻ると、どんどんピンをねらいバーディーをねらってくる。自分のゴルフの流れ、そ

れも、1R、2Rを通しての流れを知っているのではないか。だから、守りと攻めの切り

換えがはやく、見習うべき点であると思った。パターのラインでも自分が納得するまで読

み、イメージができるまで打たない。少々プレーが遅くなり、よくない部分もあるが、そ

れだけ一打一打に集中している結果であろう。また、試合の前後にパター練習を熱心にす

る選手を数多く見かけた。練習の仕方も道具を使ったり、それぞれ個性があった。そのせ

いか各選手のパターの転がりは、ほぼ一定で、はずす時は、ラインの読み違いぐらいであ

った。やはり、パープレーを境としたオーバー数、アンダー数を決定するのは、パターの

決定率によるものだという事か、頭ではわかっていたのだが、目の当たりに痛感させられ

た。これらの差を埋めるには練習しかないのだが、実戦を通してでの練習と普通の練習と

では、かなりの差があると思う。このような実戦の場が多い米国をうらやましく思い、こ

れが今日の日米のゴルフのレベル差につながっているのだと思った。また、このような環

"境の差がある以上、まだまだ日米のゴルフのレベル差は埋まらないと思う。 "

 私自身、今回一大決心をして、フロリダツアーに参戦できましたが、そのために仕事や

生活面でかなりのリスクを負いました。私なんかは、幸運な方で今の日本の研修生の環境

ではなかなかフロリダまで渡ってツアーに参加できるような理解と時間は与えられないと

思う。それで、日本でもミニツアーのような試合が今後できて、実戦の場を充分踏むこと

ができ、できるだけ試合に強い選手を底辺から作り上げられる事ができれば、すばらしい

"と思うし、必要であると感じた。 "

" また、フロリダツアーでの具体的に運営面での良さは、次に上げる点である。"

(1) 参加費用が安い。(ラウンド代、参加代、練習ボール代、カート代など全て含まれる

(2) 参加者に対し、非常にオープンである。言葉のわからない私達日本人に、大変親切に

"  してくれた。 "

(3) ツアーメンバーになると、いろいろなコースが安価でプレーできる。またコースによ

  っては、3時以降は無料のコースもある。    

"(4) 練習場でも、安価で打球できる。練習場によっては無料の練習場もある。"

"(5) 毎試合コースが変わるが、比較的近く、泊まる所は一ヶ所で充分対応できる"

" このように、選手がゴルフをするには抜群の環境が与えられる。 "

 これらを、全て日本にあてはめる事は不可能に近いかもしれないが、これに近い試合を

開催する事はできるであろう。このような働きかけを、実際にフロリダに行った私達のよ

うな者が行うべきであろうし、また今後、機会が持てる者は、どんどん海外へ出て行って

"ほしいと感じた。 "

 最後に、今回の私達の遠征で企画面で反省をするならば、次のような点があげられる。

"まず良かった点ですが、 "

"(1) 生活環境及び食生活(安全面と自炊) "

(2) 費用的に最低限におさえられた。   

"(3) 車での移動ばかりだが、ガソリン代が安かった事。 "

"そして悪かった点ですが、 "

"(1) 日程的に試合数が多すぎて、コンディション作りが難しかった。 "

"(2) 語学力不足による細かいミス、時間的なロスタイムが多かった。 "

"(3) もし病気やケガをした時の事を考えると不安があった。 "

 このように、良かった点、悪かった点など振り返るといろいろありますが、私個人にと

っては、本当に有意義であったし、大変すばらしい体験をできたと思う。ただ、もっと英

語力があれば、吸収できる事も倍あったように思える。米国の選手は、気さくで、よく話

をしてくれ、技術面での質問にもわかりやすく答えてくれたのですが、言葉の壁を感じる

"場面は、試合中にも多々ありました。 "

 しかし、これらの経験や反省を今後、自分自身のゴルフだけでなく仕事やゴルフ界に反

映させるべく努力を続けなければいれないと実感しています。それがフロリダの約1ヶ月

"間の体験の大きさを10倍にも100倍にもする事だと考えます。 "

 また、私がこのような計画をできたのも東香里GCの大東氏のおかげだと、大変感謝致

しております。そして、フロリダにおいてもチャレンヂングツアー、ウーマンサンシャイ

ンツアーを運営されている方にも親切にしていただいた事、フロリダ行きに理解して下さ

"った長岡GC、ニッショーアルダーならびに生徒の皆様にも感謝の気持ちで一杯です。"

 ありがとうございました。  

   

  石黒裕季子        (山岡カントリークラブ 研修生)

 フロリダに到着して最初に感じたことは、大陸と言うだけあって、空港、レンタカー会

社、スーパーマーケットまでも、とても大きく思いました。しかし、ゴルフコースは、広

い所もありましたが、大抵は林やウォーターハザードでセパレートされており広々とした

感じがあまりしませんでした。その上強い風も吹いているので初めのうちは、ボールがよ

くなくなり、ボールがなくなるのではないかという心配までしましたが、試合が始まり、

次第にコース慣れ、風もそれ程、苦にならなくなりました。試合はラフなスタイルで、例

えば選手の服装にしても、Tシャツに短パンという日本のゴルフ場では考えられないスタ

イルですが、技術的には大変レベルが高く、選手の層が厚く、特にアプローチショット及

びパッティングに関しては、本当にすごく自分の打ち方に一番合うクラブを知りつくして

"いる様に思います。 "

 私もその技術を何かと一つでも会得しようと一緒にラウンドした選手に、クラブを見せ

てもらったり、どの様にして打ったのかと言うことを片言の英語で話かれると、気速くに

答えてくれ、ゴルフのレッスンと英語の勉強の両方ができました。試合中でも、自分が打

つ一打一打もそうですが、一緒に回っている選手のショットもすべて自分の技術を上達さ

"せてくれると言うことに気づきました。 "

 フロリダで生活しました約1ヶ月間は、私にとって本当に有意義であり、毎日、毎日が

楽しかったのでとても短く感じました。そして機会があれば、もう一度挑戦、もっともっ

"と色々な事を勉強してみたいです。 "

 最後に、このフロリダ行きの計画を立てて下さった先輩と、研修生である私に行く事を

許可して下さった所属先の支配人をはじめ多くの方々に感謝申し上げます。 

    

    「ミニツアーに参戦して体験した事」    

   山田好美       (日進北山ゴルフセンター インストラクター)

 今度、アメリカ・フロリダ州のミニツアーに参加させていただき、ありがとうございま

"した。 "

 私は年の瀬が迫った頃、新聞で大東様の記事を拝見させていただき、急きょ参加させて

"いただき、大東様にはとても迷惑をおかけしました。 "

 私としては、2年ぐらい前からミニツアーに参加したかったのですが、どういう手続き

で、どのような仕組みで、どこの州に行けばいいのか分からず、また英語を話す事もでき

ず、どうしたものかと考えていた矢先にこのミニツアーの事を知り参加する事ができまし

"た。 "

 いざ現地に着いてみると説明会での話を聞いたとおり素晴らしい練習環境で驚きました

例えば練習グリーンの大きさ、カップの多さ、グリーン回りからのアプローチ練習可、芝

打席の練習場PracticeコースがあるWoold WoodsGC無駄なクラブハ

ウスがない事、又物価の安さ、人の明るさ英語(英会話)を学んでいく事が、などすべて

"が初体験で毎日がとても楽しく早く過ぎていきました。 "

 その中で、ミニツアーに参戦しながら多くの事を学ぶ事ができた。例えばティフトン芝

でのアプローチの仕方、試合中のコンセントレーションの仕方、ナイキツアーに出場して

いる選手や、その他の優れたプレーヤーから学び盗む事ができた。その中でもレッド・ベ

ターゴルフアカデミーのレッスンを受けた事が、私の今後のゴルフライフに大いに役に立

"つと思います。 "

 ミニツアーでの成績は、私としては納得のいくものではなかったが、今度のミニツアー

での目的はアメリカのコース(ティフトン芝・池の多さ、距離の長さ風、外人)に馴れる

事、又食事や今後プロになって海外での試合が苦にならないかどうか私の技量がどの程度

通用するのか、海外でのゴルフコースや試合の経験がない私にとって、実際に体験した事

"は私にとって120%の成果であったと思う。 "

 しかし1ヶ月間もの間、カートでのプレーでは足腰が弱るし、怠け癖がつくので、なん

"らかの形で歩いてのプレースタイルの方が良いと思った。 "

 最後にこの素晴らしい経験を与えてくれた大東様、会社社長、妻、スクール生の皆様に

感謝し今後の私のコルフをより研きをかけてプロテニスに合格し、その後のゴルフ人生の

"肥やしにしていきたいと思います。 "

「アメリカ・ミニツアーについて」    

   奥本園史    (菊水ゴルフセンター インストラクター)

 私が感じたことは、まったくイメージしていなかった気候の違いだった。私はもっと暖

かいと思っていたのにとても寒かった。あまり飛距離の出ない私にとっては、きつかった

 アメリカでの第1戦目のサイプレス、クリークで思ったことは、フェアーウェイの芝が

ねている為、セカンドショット、アプローチがとても難しかった。池、川がとても多く、

プレッシャーのかかるホールがたくさんあり、大変苦労した。また、各ホールが長いため

アプローチや、パット勝負の連続がつづき、自分自身に我慢するんだ!と、つぶやいてた

 まだそれだけだったらまだしも、英語が苦手な自分には、かなりのハンディだった。プ

レーをする事よりも外人選手の言葉を理解する事に気をとられ、プレーどころではなかっ

た。その時思った事は、日本のプロが海外でのプレーで良い成績を残すのは難しいと感じ

た。またアメリカのプレーヤーと日本のプレーヤーとの違いを感じたのは、まず、ゆとり

のある生活環境、ゴルフ場のプレー費が安いため、実戦経験が富であるという事が一番大

きいと思う。ただフロリダに行って驚いたのは、マナーの悪さにはびっくりした。例えば

グリーン上でつばをはいたり、ゴルフカートを蹴ったり、クラブを投げたり、折ったりす

るなどとても日本では考えられない風景を見た。これでは、自分自身もゆとりのあるゴル

フができるはずもないと思った。次第に試合に慣れてくるにつれて自分もアメリカ人と同

じ様な事をやった事もあった。そうでなければ、対等にプレーする事など不可能であった

 また次に、何年後かにアメリカに行く時は、英語とゴルフの技術を身につけてチャレン

ジしたい。

    

   平木伸一        (門司ゴルフクラブ アマチュア)

 ジュニアの指導を始めて十数年になると指導した子供達の中からアメリカのスイングの

指導方法、選手やツアーに対する疑問が数多く私に寄せられるようになり、数年前にアメ

リカで勉強した事では説明できなくなり、大東氏の勧めもあり、ミニツアーに日本ゴルフ

協会よりアマチュアでの出場についての見解も聞き、また旧知のアメリカのインストラク

ター達に会えることでもあるので思い切って老骨にムチ打ち出場し、その経験を今後のジ

ュニア指導に役立てればとおもいましたが、物事すべて見るのと聞くのも中に入ってする

のと大違いでその1ヶ月の間に考え方が二転三転したのですが、現在に至ってもまだその

興奮余韻の中にあり何が正しいのことか解答は出せない状態ではありますが、私にとって

"素晴らしい1ヶ月のミニツアーの旅でした。 "

 ミニツアーでの若い選手が自分のミスショットに対して「ジーザスクライスと」「オー

ゴット」「×××」を大声で呼び、グリーンつばを吐き、クラブで地面や樹木を打ち、ク

ラブを投げる姿に遭遇したとき、4年前カリフォルニアで有名インストラクターがジュニ

アの指導についてマンツーマンで指導を受けた時「ミスショットをした時、試合中では自

分に原因があるのではなく、コースの状態が悪いとか、他のせいにして気分転換をはかる

ように指導して」と指導を受けたのですが、私が「アメリカのそのような指導をジュニア

の時代受けたツアー選手がクラブを投げる姿を見たことが確かにあるが、試合中でもギャ

ラリー、特にジュニアや老人に対する思いやりを見せたり、優勝者の大会関係者やギャラ

リーに対して感謝を込めた教養豊かなスピーチは、どこで切り替えができるのか?」と質

問に対してアメリカ人独特の肩をすぼめ、手を広げ、笑顔で答えてもらえなかったのです

が、そのことが思い出さされ、もし彼らが日本のジュニアならゴルフ界より絶対に受け入

れられないプレーであり、マナーであると感じました。しかし同伴している他のアメリカ

人や、日本人以外の国より挑戦している若者は、私みたいにパニックにおちいることなく

そのような言動を平気で許しているし、また後日、他の試合会場で彼らに会うと相手より

笑顔でマナーのよい挨拶をされると本当に彼らのプレーはマナーが悪いのか?日本人はゴ

ルフを精神修養の一つの方法としてゴルフを楽しいスポーツとしてよりは、ゴルフ道とし

"て堅苦しいものにしたのではないだろうか? "

 郷に行っては郷に従えの言葉どうり、私も試しにグリーンにツを吐くことは、さすがに

できなかったが、ミスショットの時に素直に感情を表現してみることにした。「なんと気

持ちの良いことか」「なんと気持ちの切り替えがスムーズにできることか」そのように違

うゴルフの世界が見えてきた。確かに強いだけ、スコアーの良いだけのゴルファーは最低

であることは百も承知であるが、今からジュニアゴルファーの指導は、その国の言葉で会

話ができ、ある程度の教養を持ち、弱者への思いやりがあり、たとえ試合でもゴルフとい

うスポーツを楽しみ、金のみでチャレンジするゴルファーにならぬように指導をしなくて

"はと思っている。 "

 今回のミニツアーの旅では、多くの宿題と悩みをお土産にもらったが、できることなら

もう一度それを解決するヒントを求めてミニツアーにチャレンジしてレッドベター、ピー

ターコステルなどと、ゆっくり色々とゴルフについて話合ってみたいものだと思っている

 

"  下井清美        (加西カントリークラブ 研修生)"

 大学を卒業して、加西カントリークラブに研修生として入り、1年10ヶ月が経過した

頃、アメリカでのミニツアー参加という話を耳にした。私は学生時代、全くゴルフをした

ことがなかったのですが、アルバイトをしていたフィットネスクラブでゴルフのレッスン

をしていた木原プロに大学4回生の秋頃出会い、急にプロゴルファーを目指すことになり

ました。中学、高校、大学とずっと体育会に所属しており、体力にも運動神経にも自分な

りに自信をもっていたので、すぐにとは言わないが、それなりに短期間でゴルフの技術が

上達するだろうと思っていました。しかし、実際のところはなかなか上達せず、自分の中

の自信がだんだん薄れていって、何か練習にも気持ちが入っていないような状態が昨年の

冬頃からずっと続いていました。で、そんな時にアメリカ行きの話が出てきて試合に参加

するということには全く自信がなかったのですが、気持ちの上で何か得るものがあればと

思い参加することにしました。案の上、アメリカでのゴルフの方は、さんざんなものでし

たが、アメリカのプロのプレーを見たり、またその人達と試合で一緒にラウンドをし、本

当に貴重な体験をしたし、一緒に日本から行った橋爪さんや、石黒さんの練習風景や試合

でのプレーを見て、とても大きな刺激を得ることができた。そして、アメリカと日本との

ゴルフ環境の違いにも驚かされるものがあった。アメリカでは学生でも気軽にラウンドす

ることができるほどプレーフィーが安いし、練習場では芝の上から直接ボールを打つこと

ができるし、ゴルフのレベルアップに必要な条件がそろっていて日本とアメリカとのゴル

ファーのレベルの差にも納得させられるものがあった。日本に帰ってきてからは、知らず

知らずのうちにゴルフに対する気持ちにもとても前向きなものになっており、このツアー

に参加して本当によかったと思います。また機会があれば、プロゴルファーへの道の夢を

実現させる近道として参加したいと思います。    

 

 「USミニツアーの感想文」 

  春山梅信        (ユーキゴルフセンター 所属プロ)

" 初めに東香里の大東専務に大変お世話になりありがとうございました。 "

 おかげで、ミニツアーでスムーズにプレーする事ができ、あまり心配なくゴルフができ

ました。私が思いますに、アメリカでゴルフをする上で英語ができるできないでスコアー

も随分変わる様な気がします。自分のゴルフが出来れば良いのですが人間ができていない

のか、一緒に回っているプレヤーのことが気になり自分を見失っていたような気がします

日本でプレーする時は会話が出来るので良いのですが、アメリカで相手がしゃべってくる

と何を言っているのかわからず、いろいろ考えてしまいプレーに集中できないことが多か

った。しかし、20日ぐらいプレーしているとあまり相手のことが気にならなくなり、ゴ

"ルフに集中できるようになってきて、これならいけそうな気もしてきました。"

"3ヶ月くらい、ミニツアーにいけると、そこそこやれそうな気がします。 "

 私のミニツアーの感想はアメリカ人は自分に正直で、ストレートに体で表現するので相

手の気持ちが良くわかりました。ツバを吐いたり、クラブを投げたり、わめいたりするの

で、はじめは気になりましたが、そのうち自分自信に怒っているのがわかりました。何故

なら次のホールではケロッとしているのです。腹にしまいこまないところがとてもいいと

"思います。 "

 次に、ミニツアーのレベルですが、私はそんなに高くないと思います。確かにロングヒ

ッターはたくさんいますが、それなりにミスも多いのです。そんな中で私がすごいと思っ

たのはパッティングのうまさです。10m以上のロングパットでもどんどん入れて来るの

です。入れることしか考えていない様な気がします。いつも強めでピシッと打ってくるの

には舌をまきました。たとえ1〜2mオーバーしても返しを必ずといっていい程入れてき

"ます。彼らはボギーも多いがそれ以上にバーディーの数が上回っていると思います。"

 次にコースについてですが、日本のコースよりタフなコースが多いと思います。距離が

長く7000ヤード以上のコースがほとんどでした。なかには7600ヤードのコースも

あり、ミドルホールで460ヤード前後というのがゴロゴロしています。おかげで20ヤ

ードぐらいは自分の飛距離が伸びました。日本のコースは距離も短く(特に関西のコース

は距離がないと思います。)日本ではドライバーを飛ばす必要がそれ程要求されないと思

います。やたらにOBの杭が目立ち、振る必要がないのでだんだん振れなくなると思いま

す。その点アメリカでは飛ばないと話にならないのです。おかげでガンガン振れるように

なりました。それと次2打でグリーンまでの距離がスクリーンボードに表示してあるので

残りの距離の不安がなく、しっかりと打てました。(一度161ヤードを191ヤードに

見まちがえて大オーバーした事がありましたが・・)それと、ほとんどのミニツアーの会

場が車で1時間前後のところにあり、試合後の練習も十分でき確実に自分のゴルフが日に

"日に良くなるのがわかりました。 "

 生活面では、スーパーで安く何でも手に入り、食費などは思っていたより随分安くてす

みました。それと車の運転も最初のうちは右側通行なので少しカンがくるいましたが、す

"ぐに慣れ道幅も広く、停滞もないので快適でした。 "

 また、年に1回のPGAショーにも行くことができ会場には、ゴルフのありとあらゆる

"ものがあり、大変勉強になりました。 "

" 最後にまた、機会があればUSミニツアーに行き、賞金を稼ぎたいと思います。"

 その節は又よろしくお願い致します。  

 

   打越圭介        (フリー  研修生) 

 私は1月6日から2月5日の1ヶ月間、15名と一緒にオーランドに行ってきたのだが

今回は2回目となる。読者の方々が一番知りたいというミニツアーの現状というものをこ

"の場を借りてお伝えしたい。 "

 アメリカにはミニツアーという、ある地域を拠点として行われるものが一杯ある。中で

もフロリダ州のオーランドはミニツアーの代表的な都市である。オーランド周辺にはゴル

フ場が百コースあるといわれている。そして、それらのいくつかのチャンピォンコースを

利用してトーナメントが開かれるのである。オーランドの代表的なツアーは「トミーアー

マーツアー」と「スポルディングスペースコーストツアー」の2つである。冬の季節だけ

行われる「ノースフロリダPGAツアー」と春から夏にかけて行われる「TCジョーダン

ツアー」等もある。「トミーアーマーツアー」だけは、1年中休みがなく、いつでも開催

されているので、いつの時期にオーランドに行っても、このようなミニツアーに参加する

ことが可能な訳である。ただ、付け加えておけば11月から3月ぐらいまでの方がトーナ

メントのレベルが高いので出来ればその時期に行かれた方がよろしいと思う。何故ならば

北部の選手又はカナディアンツアーの選手らがフロリダに集まるからである。まず、誰も

が知りたいのはツアーのレベルである。最近のトミーアーマーツアーのトップのスコアと

いえば連日のように63〜67のスコアーを入れかわり誰かが記録をしているのが実状。

最近のエントリーを聞いてみたら130〜150名の人々が参加をしているらしいのだ。

故に賞金を手に入れたいのであれば、アンダーパーを最低出さなければならないのだ。賞

金の方は1日の優勝賞金は1000ドル、3日間の方は4000ドルぐらいが普通である

たとえ優勝をしてもこれだけのお金しか得ることができないのだ。エントリーフィーの方

は1日が150ドル、3日間が350ドルというようになっているが、2日間、4日間の

トーナメントも時期によって開催される。これらのツアーに参加するほとんどの人々がア

メリカのクオリファイスクール(いわゆるプロテスト)の合格を目指してやっているのだ

が、多くの人々はミニツアーを基本にして生活をしている。アメリカは物価が驚くほど安

いので先程の賞金が手に入れば十分に生活をすることができるのであるが、裕福な生活は

できないのが事実だ。強い選手はどこかでスポンサーを見つけ、年間など期限のついた契

"約を結ぶことによってお金や道具を提供してもらい、試合に臨んでいるのである。"

 次にトーナメントを開く上で使われるゴルフ場であるが、オーランド市内を中心にほと

んど30〜40分のコースで開かれる。時には車で1時間以上の所もあるが、いずれにせ

よ車が不可欠となる。そして、ほとんどのコースが難しくなっている。だいたい易しいコ

ースでレートが72.5、難しいコースでは75.0という感じである。コース全長の平

均は約7000ヤードととてもタフである。代表的なコースと言えばオーランドから車で

30分くらいの所にハインズシティという町があり、そのはずれにあるグレンリーフとい

うコースがある。そこはスポーツ振興が経営をしているのだが、そこのウエストコースが

素晴らしい。全長7250ヤード、コースレート75.0という日本にはまずあり得ない

コースなのだ。450ヤード以上のパー4が5つもあり、非常にタフなレイアウトとなっ

ている。日本のPGAツアーが、はたしてこれほどのコースをトーナメントで使用するか

どうか、というコースでミニツアーは開催され、しかもトップは60台でラウンドしてい

"まうのである。 "

 このようなコースを主体として開かれるミニツアーに参加して、しかも60台をよくマ

ークする選手がクオリファイスクールに行き挑戦してもなかなか合格させてくれないのだ

"からアメリカという国は本当にスケールがでかい。 "

 最後にこれからミニツアーに行ってみたいという方に一つアドバイスをするとしたら、

ゴルフだけでなくアメリカにおける生活を全て人にたよらず自分ですべきだと思う。英語

にしても自分でわかる範囲でいいから積極的に話して友達をつくることもとても大事なこ

とである。「僕は英語が全く話せない」と言っている方、勉強して下さい。絶対に後でや

ってよかった、と思えるはずです。自分で苦労して何でも全て自分でやろうとする事が大

事なんじゃないかな、と私は思います。この文が皆様の一つのアドバイスとなり力となれ

れば幸いです。皆様の健勝を祈ります。  

 

「フロリダミニツアー」に参加して    

  壇上武志       (潟Iフィス21 インストラクター)

 練習場に勤める私のゴルフ生活は、ツアープロを目指しているにもかかわらず、納得の

"いくまでラウンドする時間はない。技術的にも精神的にも思うがままプレーしたい。"

 日に一度は芝の上でボールを打ちたいという衝動的に駆られ、私は雑誌等に近頃載せら

れているアメリカミニツアーに参加しようと思った。そこで雑誌社に問い合わせたところ

今回大変お世話になった大東氏の紹介を受けた。しかし、職場の事情もあり無理をしてま

でアメリカに渡り本当にプラスになるだろうかと思っていた私だが、「硬くならず、気張

らず、とにかく行ってみなさい、行けば必ず得るものがある。」という大東氏の言葉が私

"の心に決断を下した。 "

 氷点下10度以下という大寒波のニューヨークケネディ空港経由で日本の春先の様な気

"候のオーランド空港に到着した。 "

 アメリカ全土が大寒波の為、オーランドも私が想像していたほど暖かくはなかった。し

"かしオーランドの1ヶ月は私にとって最も充実したものであった。 "

 私達研修生にとって日本のゴルフ事情は厳しく、米国の恵まれた環境をとても羨ましく

"思った。      "

 ハードなスケジュールをこなしながら特に感じたのは、米国人の底抜けの明るさであっ

た。プレー中の彼らは1ショツト毎のプレーのリアクションが大きく、例えばミスショッ

トをすると私達日本人にとっては、あっけにとられる程クラブを叩きつけ怒りを全身で表

す。しかし同伴プレーヤーや自分が良いショットをすればあれ程怒り狂っていたはずなの

に別人の様に、これも又全身で喜び相手をほめ、自分をたたえる。日本人にとっては、そ

して特に自分にとっては到底真似できない気持ちの立て直しである。そんなアメリカ人の

"底抜けの明るさが、自分にも欲しい。 "

 ミニツアーとはいえ、その技術レベルは非常に高く、3日間競技で5アンダー前後のス

コアーでなければ優勝争いすらできない。私の技術や精神力では到底不可能なスコアーで

"ある。 "

 今回の旅は賞金稼ぎではなく、自分が目標としている本当の仕事の為のもので1ヶ月間

まさに“ゴルフ漬け”になれた事を貴重に思う。大勢の人々のおかげで、私のフロリダミ

ニツアーが実現し、素晴らしいコースで日本全国から集まった仲間達や、アメリカの選手

とプレーできた事を心から感謝しています。

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