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「タイガー・ウッズのティーチングプロ、ブッチ・ハーモンはじめピーター・コスティス、デビット・レッドベターなどプロを教えるプロや心理学の権威であるボブ・ルーテロ博士など、ツアープロをサポートするあらゆる分野の専門家と親交のあるJPGAインストラクターの大東将啓プロ(東香里ゴルフセンター)。

USPGAティーチング&コーチングサミットなどで、彼らとの長年の親交から学びとったゴルフのエキス。 それらを技術偏重ではなく広範囲な視点から語ってもらった。 考え方、レッスンの受け方、技術書の読み方。 なるほどと納得するものがあるはずだ。 目から鱗が落ちて、新たな進歩が期待できる。」

POINT16

今はやりの長尺極太グリップを上手に使いこなすにはどうするか

ドライバーの流れが大きく変わろうとしている。 少しでも遠くへボールを飛ばしたい。 あくなきゴルファーの欲望は止まるところを知らない。 そして登場したのが長尺クラブ。 片山晋呉、江連忠らが長尺を駆使して戦果を挙げた。 アマチュアだけに止まらず、プロの間でも魅力を感じるものが急増している。 だがここで注意しなければならないのは、従来のスイングで長尺は使えるのかという疑問。 そこで"目うろこ"では、数回にわたって、長尺を使いこなすための緊急特集を試みた。 今回はその第一弾だ。

 

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ナチュラル・ゴルフジャパンから新発売のハンマーチタンドライバー

ヘッドの体積が300cc、長さは48インチという長尺のドライバーが大きな話題になっている。 しかもその長尺ドライバーのグリップは極太。 太くて長いドライバー。 こんなものが振れるのだろうか。 初めて手にした人が思う、単純な疑問だ。 確かにスチールシャフトやメタルのヘッドが全盛のころなら、クラブの総重量が重くなって、よほどの力持ちでない限り振れるものではなかった。 ところが比重の軽いチタンという素材がヘッドに採用されるようになり、メタルでは考えられなかった大型で軽量のヘッドが作られるようになった。 大型ヘッドはヘッドの慣性モーメントも大きくなって曲がりにくくなる。 芯をはずしてもまっすぐに飛んでくれる。 ヘッドの素材同様、シャフトも軽量化がどんどん進んで1本30gというものまで出回るようになった。 素材の軽量化こそ、振れる長尺クラブを可能にしたのだ。

クラブが長くなればなるほど、遠心力は増してヘッドの先は速く動く。 つまりヘッドスピードが速くなる。 これが飛びに直結することになる。 ただしそれには、「長尺がうまく振れること」という条件がつく。 長尺をうまく振るには、まず長尺と普通のクラブの違いをしっかり把握することが大事なポイントとなる。

まず、チェックしなければならないことは、長さの違いを体得すること。 自分が使っている今のクラブと長尺を一緒に持って構えてみることだ。 当然、長尺はヘッドが前に飛び出して、ボールと体の距離は遠くなる。 その分スイングそのものを水平にしなければ、ボールを捕まえることはできない。 長尺はスイング面がフラットになるということだ。 これはピッチングとドライバーのスイングを思い浮かべれば理解できるだろう。

次のチェックは、クラブの重量。 長ければ何でもいいというわけではない。 いくら長くても重ければ振れないのが道理。 一般には300g前後のものがお薦めだが、いろんな重量のものを振り比べることがベストチョイスへの早道となる。 ただ、長尺は軽めのものでないと振りにくいというのが多くの体験者の実感だ。

そして長尺クラブの大きな利点のひとつは太いグリップ。 グリップ寄りのシャフトの径が20ミリというものだ。 長いものを操るには、手のひらにすっぽり納まるくらいの太さが適している。 だれにでも分かる自然の理で、長尺クラブには従来のグリップ径では細すぎるのだ。 ナチュラル・ゴルフ・ジャパンが推奨する21世紀のスイングであるハンマー打法も、その第一歩で極太グリップを取りあげている。 クラブの長さに関係なく、野球のバットでもテニスのラケットでもグリップをフィットさせるには、適度の太さが必要。 だが、ゴルフのクラブはそうではない。 だからクラブの握り方が事細かく解説され、ゴルファーは戸惑うことになる。 手にフィットする太さなら、テンフィンガーで握ってもいいし、慣れている従来の握り方でもかまわない。 それだけ握り方そのもののバリエーションが増えて、いろいろ試すことによって自分に適した握り方ができるようになる。 これが極太グリップの利点なのだ。

 ナチュラル・ゴルフジャパンから発売された「ハンマーチタンドライバー」(9万8000円)も47インチという長尺で極太グリップ。 総重量は288gと軽量タイプ。 これからは長尺極太ドライバーが主流になる。

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普通に構えても長尺と従来のクラブでは、体とボールの距離は離れてくる。 その分、スイング軌道は長尺のほうがフラットになる。 ボールの位置も左足かかとよりも少し左に置くようにする。 これは長さによって、クラブの振りが遅れることを想定してのものだ。 いろいろ試して自分に適した位置を探ることが大切だ。 グラブが長くなればなるほど、スイングプレーンはフラットになる。 (左)ピッチングウェッジ(右)長尺ドライバー

 

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グリップが太くなればいろんな握り方を試すことができる。 その中から自分に最適ものを選択すればよい。

 

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