一人でやれるコンペ必勝法60


●リフティングドリル

クラブフェースの上でボールをリフティングする。
クラブフェース面の感覚を高める。
ボールの扱いになれる。
アプローチの感覚を養う。

サッカーのリフティングは、ボールを扱うための基本練習だ。しかしゴルフクラブを使ったリフティング練習は、あまり見うけることがない。ピッチングやサンドウエッジを使ってゴルフボールを何度となくリフティングする。途中ボールをフェースの上で止め、乗せた状態にして、再度リフティングを開始できれば大したものだ。

これはフェースの向きが常に地面に対して垂直の状態を保つことが要求される。この感覚はインパクトでのフェースの向きをターゲットに対してスクエアーにする感覚に共通するものだ。パターからドライバーショットまで、フェースの向きが飛ぶ方向に影響を及ぼす最大要因だ。ミスショットをしてもフェースの向きさえ目標を向いていれば、ボールはターゲットに向かって飛んでいく。従ってリフティングドリルの効用は、フェース面の感覚を高めることが出来る点だ。

もう一つは、打点の正確性を高める練習にもなる。リフティングになれるとフェースのスイートスポットで当った時とそうでない時の違いが解かるようになる。ゴルファーの中には、自分のショットがフェースのどこに当ったかが判らない人が多い。毎回のショットがフェース面のどこで当ったかを知ることにより、今後の練習に役立てることが出来る。最終的には、打点の正確性が高まることにより精度の高いショットを打つことが出来るようになる。

またリフティングドリルにより、アプローチ感覚を養える。ショートゲームの距離感は、実際の練習によって身につけなければならないが、リフティングをすることにより、ボール扱いになれ、自然と距離感も出てくるようになる。ちょうど壁に向かってサッカーボールを蹴って練習をするように、リフティングでも力の入れ具合が習得できる。とりあえず普通のゴルフショットと違い、危なくなく自分一人でどこでも出来る数少ない練習方法だ。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(おわり)