一人でやれるコンペ必勝法第53話


●連続の打球ドリル

ボールを4球連続で打つリズム感を養う。
ボールとの距離の感覚が養われる。
頭で考えて動くのではなく、自然な体の動きになる。

ゴルフの最大の特徴は、自分のタイミングでショットが出来る点だ。野球やテニスでは、飛んで来るボールに対して打ち返す。即座の判断と反射神経が要求される。ゆっくり考えている暇などない。その点ゴルフは止まっているボールに対して、何時でも自分のタイミングでスイングが出来る。反対に言えば、時間がありすぎて考えすぎてしまう嫌いが有る。またアドレスの静止状態から体を動かす事は、意外と難しい。テニスなど飛んでくるボールに反応する場合は、無意識で体が反応するのであるが、ゴルフの止まっているボールに対しては、時間があるために体の動きを考えながら動さを行ってしまう。しかし頭で考えながらスイングをすれば、滑らかな動きになりえない。

ゴルフスイングはアドレスからフィニッシュまで1.5から2秒足らず。しかもインパクトの瞬間は1万分の4秒と言われている。とても体の動きを考えながら対応できる速さではない。理想的なのは、目標だけをイメージして体の動きを考えずにスイングすることだ。ちょうどキャッチボールで相手の胸に向かって投げるときに腕や手の動きを考えないのと同じこと。重要なのは自分の一定のスイングテンポとリズムを確立すること。  そこで連続の打球をすることにより、スイング全体を一連の動きとしてとらえてリズム良く体が自然と動くようにする。

4球のボールを縦に並べておいて、その前で連続の素振りを行う。フィニッシュからゆっくりと戻してバックスイングをし、トップまで持っていく。トップからはフィニッシュまでイッキに振りぬく。リズムで言えば、1、2でフィニッシュからトップまで、3で思いきってスイングする。1,2,3、1,2,3、と連続のスイングを行いながら、左右の足を交互に前にステップする。その状態で4球を連続でショットするのだ。この練習によりボールの位置や体との距離も、頭で考えることなく自然と体が対応するようになる。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)