一人でやれるコンペ必勝法第49話


●精神面、肉体面をトレーニング 練習は偏らず総合的に

フルスイング、ショートゲーム

練習場でドライバーばかりを打っているゴルファーをよく見かける。ストレス発散のためには良いかもしれないが、より効果的な練習を総合的にすることにより、スコア―アップが格段に望める方法がある。

ゴルフゲームを体系的に見た場合、フルスイングの練習と同様に重要なのがショートゲームの練習だ。以前にも取り上げたことだが、100ヤード以内のショットが65%をしめるのにもかかわらず、練習時間の半分以上をショートゲームに費やしている人は意外と少ない。「パッティング、アプローチショット、バンカーショット等は、天性のもので練習で上達しにくい」と言う間違った考えもあるほど。

アメリカでは、50万円以上するショートゲームだけの3日間集中スクールがあり、プロも含めて大変多くのプレーヤーが受講している。スコア―アップのためには一番効果があがるエリアにもかかわらず、練習をしないのはもったいない。  

またメンタル(精神面)とフィジカル(肉体面)のトレーニングも重要となる。精神面といえば、瞑想やマインドコントロール等を思い浮かべる人がいるが、実際の打球練習中に出来ることが多い。ジャック・ニクラウスは「自分のゴルフ人生のなかで、目的のないショットを打ったことはない。練習場での普段の1球が、マスターズの優勝を争うショットと思って打つことが出来れば、トッププロの仲間入りが出来る」と言っている。すなわちただ漠然とボールを打つよりも、プレッシャーのかかった状態を自分で作る工夫が練習時から必要となる。練習場での1球を、コンペで優勝がかかったショットと自分で思いこむ頭のトレーニングが集中力を高め、プレッシャーに打ち勝つ助けとなる。  

肉体面のトレーニングと言えばハードの聞こえるが、腰痛等の障害が少なく長くゴルフプレーを楽しむために最低限必要なことだ。その最も重要なのが体の柔軟性を高めるストレッチ運動であろう。これは家の中で毎日15分程度で出来る運動なので、継続すればスイングの捻転度も高まり、飛距離アップにもつながる。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)