一人でやれるコンペ必勝法第40話


●願望、訓練、忍耐が上達への道(あなたのゴルフに必要なD.D.P)

目標を期限設定して立てる

 ゴルフ上達に最も必要なものは、デザイヤー(願望)、ディシプリン(訓練)とペイシェント(忍耐)の3つだ。まず自分の中でゴルフの位置づけをよく考えたうえで、達成可能なゴルフ目標を期限を設定して立ててみよう。

  その時、最初から「世界のトッププレーヤになりたい」のようなものではなく、ゴルフが 自分にとってどれほどの意味を持っているのかを深く掘り下げて見つめてみることだ。その中でふつふつとした願望が認められれば、目標もより明確なものとなる。言葉だけで目標を設定しても、気持ち(願望)が付いてこなければ「仏造って魂入れず」になってしま う。

 ジュニアの時に活躍した選手が将来にわたって伸びないケースは「バーンアウト(燃え尽き症候群)」と言われるものが多い。自分の中でのゴルフの位置づけが明確になわれて いないのだ。

 世界屈指のスポーツ心理学者であるルーテロ博士は、選手との話し合いで 必ず上記のことを充分な時間をかけてクリアーにすると言う。私自身も生徒さんとのレッ スンではその事を抜きにしては始められない。スイング改造に取りかかるにしても、ゴルファー自身の目標が明確になることを抜きにして取りかかることは出来ない。

 そこで必要になるのがディシプリン(訓練)とペイシェント(忍耐)だ。ゴルフのスイング改造は、 簡単にいくものではなく途中に必ず調子を崩すことがある。そんなときでも強い意志を持って続けることが出来なければ、それまでの努力が水の泡となる。

 トム・カイトが1992年の全米オープンでメジャー初優勝をするまでに、実に22回連続で挑戦し続けた。一度も勝 つことが出来なければ、ほとんどの人はあきらめてしまうはず。しかしトム・カイトは毎 回、自分が優勝することを信じてあきらめることがなかったから、92年のペブルビーチのメジャー初制覇につながったのだ。

 デザイヤー(願望)、ディシプリン(訓練)とペイシェント(忍耐)の3つがあってゴルフが成熟する。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)