一人でやれるコンペ必勝法第38話

●小道具を多用しよう(その12) ”(ホース)”

背中にホースが当たってから
ダウンスイング

トップでのタメを覚える

 ゴルフトリックショットで有名なポール・ハーンプロは、彼のデモンストレーションの中でホースの先にクラブヘッドを付けたもので200ヤード以上のストレートボールを飛ばす。あまりの見事さに声を失ってしまうくらいだ。「シャフトなんてなんでも良いわけだ」観客からのメッセージには納得できる。

 そこで観客の一人が同じように試みたが、結果は無残。シャフトの硬さはスイングとヘッドスピードの速さで適用させているのが一般的。従ってプロはX、上級者はS、一般がR、レディースがL等の分類がされている。それらのすべてのシャフトでハーンプロは見事にストレートボールを打ってみせた。そして最後のおまけがホースのシャフトだったわけだ。

 それではどうして彼はそれを可能にしたのか。実はそれぞれのシャフトにマッチしたヘッドスピードと切り返しのタイミングでスイングすることによってすべてストレートショットを打って見せたのだ。具体的には柔らかいシャフトになるほどにトップでの切り返しのタイミングをゆっくりとし、同時にヘッドスピードも落としていった。柔らかなシャフトになるほどフェース面がインパクトでスクエアーに戻ってくるのに時間がかかる為に、トップでの切り返しでゆっくりと時間をかけて振る必要がある。

 しかしトップで充分に時間を取っているゴルフーは少ない。いわゆる「タイミングが早い」のだ。トップでのタメがないと言うことは、打急ぎになりやすく、ミスショットの最大原因となっている。そこでホースを使った練習方法が出てくる。ホースをクラブシャフトの長さに切り、スイングする。ホースの先が背中に当たったと同時にダウンスイングを始める。その状態であれば充分なトップでのタメが形成され、ゆったりしたスイングリズムが身に付く。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)