一人でやれるコンペ必勝法第32話

●小道具を多用しよう ”(その5:スポンジ)”

足の下にイメージするだけでも効果的

スムーズな体重移動を体感

 スイング中に上手く体重移動が出来ないゴルファーは少なくない。体重配分の目安は、アドレスで五分五分、トップで三対七、フィニッシュで八対ニ。これは結果としての比率であり、頭で考えながらするものではない。理想的なのは何も考えずにスムースに体重移動が行われるかが重要なポイントである。歩くときに右足を蹴って左足に体重をかけることなどを、頭で考えながらするものではないのと同様に、ゴルフスイングも頭で考えながら体重移動を行うものではない。

 そこでスポンジを使う事により、スムーズな体重移動の助けとなることがある。スポンジの上に立ってスイングを行う。それと同時に両足の下にスプリングが付いているようなイメージを持てば、相乗効果となるであろう。ゴルフではイメージが助けとなる場合が多い。下半身の動きがガチガチで非常に硬い時、足の下のスポンジをイメージするだけで体重移動が滑らかになる場合がある。反対に下半身の動きが激しすぎるプレーヤーに対しては、両足の下に根っこが生えていることをイメージする事により、安定感のあるどっしりとしたスイングになる。従って個々のスイングに応じたイメージと小道具の使い方の選択がポイントだ。

 スポンジのもう一つの効果的な使い方としては、脇の下に挟む方法がある。これはスイング中に腕が体から離れてしまい、独自の動きをすることを防ぐ練習になる。腕と体を固定するバンドの練習器具があるが、同じ働きになる。スポンジの場合は左右の脇の下を別ける事により、バックスイングとフォロースイングでの腕の動きを個別でトレーニングする事ができる。バックスイングで右脇が空くフライングエルボーのゴルファーには右脇にスポンジを挟むと良い。反対にフォローで問題の人には、左脇にスポンジを挟んで練習をしてみよう。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)