一人でやれるコンペ必勝法第二十三話

フェースはグルッと180度回転 ”バック&フォロースイングをチェック”

インパクトを挟んで、
シャフトの動きは左右対称

 ゴルフスイングの分解写真がちまたにあふれている。ゴルフ雑誌では、タイガー・ウッズの連続写真が毎週掲載されている。しかしである、10万分の4〜5秒と言われているインパクトの瞬間の写真を見てその形を復元しようとしても、土台無理なことである。なぜなら運動命令の神経系統と筋肉の反応が瞬時に対応できないからである。

 例えばダウンスイングでフェースが開き気味で入ってくることが自分でわかったとしても、スイングの動きの中でそれを調整することなど不可能なことでも明らかだ。なのにもかかわらず、プロの分解写真を見て、インパクトをまねようとしているゴルファーは意外と多い。分解写真は結果としての形であり、それらの形に真似ようとすること自体間違っている。

 それではスイング形成の為に何をすれば良いかといえば、スイング全体を一連の動きとして捕らえることだ。クラブフェースをインパクトの瞬間にスクエアーにしようとするのではなく、ダウンスイングとフォロースイングでクラブシャフトが地面と平行になるポイントの間で正面から背面へと180度回転するようにするのだ。

 ダウンスイングのクラブシャフトが地面と平行になる時、同時にフットライン(両足つま先を結んだ線)と平行にもなる。その時のクラブフェースの向きは正面を向いている(左手甲が正面。クラブヘッドのトウが空を向く)。

 今度はフォロースルーのクラブシャフトが地面と平行な時に、同時にフットラインと平行となる。 この時のクラブフェースの向きは真後ろ(左手甲が後ろを向き、クラブヘッドのトウが空を向く)。すなわちインパクトを挟んでクラブシャフトの動きが左右対称になっている。その間にクラブフェースがグルッと180度回転するわけだ。正しく回転すれば左右対称の中間地点であるインパクト時に、フェースが真っ直ぐになる。インパクトでフェースをスクエアーに合わせようとすれば、どうしても遅れ気味の対応となり開いた状態でボールをとらえることとなる。

 考え方としては、左右対称のポイントのなかでフェースの向きがグルッと180度回転してくると見よう。その真ん中にインパクトがあると思えば、一点で対応するのでははなくゾーンで捕らえるインパクトが可能となる。 

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)