一人でやれるコンペ必勝法第十二話

ロブショット  ”ロフト角の多いウエッジで”

タオルを使って家でも練習

多くのゴルファーは、バックスピンのついた、よく止まるショットに憧れる。そしてそのようなボールを打とうとして、すくい上げたスイングとなり、トップやダブる結果となってしまうことが多い。ランニングアプローチと違って、ミスショットが大きなケガにつながってしまう。グリーン周りからおお叩きする、苦い経験をお持ちのゴルファーも少なくないだろう。そこで、まずよく止まるボールの原理を理解しよう。

 アイアンショットで止まるボールは、バックスピンの量が多いのと高さの2つのポイント。両方とも基本的には、打ち方よりもクラブの設計によるところが大きい。すなわちアプローチで止まるボールを打ちたいときには、ロフト角の多い(約60度)ウエッジを使うことだ。通常のスイングでボールはロフト通り間違いなく上がってくれる。通常のスイングでのボールの飛距離と転がりを知っておこう。60度のウエッジであれば、普通のスイングで50ヤードから70ヤードが目安となる。グリーン面が早くより止まるロブショットが必要なときは、スイングを変えるのではなく、ボールに対するアドレスを変更する。まずボールの位置を左側にずらすこと。そしてフェースを思いきって開くこと。後は小手先でボールをすくい上げようとせずに、フィニッシュを思いきって高く取ること。

 しかしこのショットをする時は、芝生の薄めの所では避け、クラブヘッドがボールの下に入るスペースがあるときにトライするようにしよう。またヘッドの開きぐわいによって、ボールが右に飛び出すのでスタンスの向きの微調整も必要となる。ちょうどバンカーショットのようなものだ。グリーンをオーバーして下り止まりにくいアプローチの時に有効なショットとなる。

 この時、ボールをクリーンに打とうとはせず、手前の芝生からヘッドを滑らすようにスイングしてみよう。実際の芝から練習する機会が少ないのが現状だが、家の中でもできる練習方法がある。5枚重ねたタオルの上にボールを置いく。ボールをタオルごとスイングするとロブショットの練習になる。上の2枚から3枚のタオルとボールを滑らせる感じで練習してみよう。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)