ジョー・ティールプロとの対談

朴・セリをはじめ200人以上のプロを見てきたアメリカPGAマスタープロに直接聞きました!

 

 

大東将啓:朴セリをはじめ韓国人を20年来教えてこられて、彼らの強さの源は何でしょうか?

ジョー・ティール:色々な理由があります。

まず一番は、韓国では、欧米に比べて女性の社会的地位が低いのです。

実力で勝負できるゴルフで韓国女性が強いのも、反骨精神のようなところがあるのでしょう。

また、中学生時から、スポーツ専科制度があり、学校での勉強が毎日1時間だけで残りの7時間をゴルフに費やすカリキュラムになっています。

大東:義務教育の時からですか?

ジョー:そうです。

中学と高校では、スポーツ専科生は、ほとんど教育を受けていません。

私自身は、そのようなシステムには反対です。

プロとして大成するのは、2%以下の人間です。

教育を受けることなく育った大多数の生徒が、ゴルフ以外で人生を成り立てなければならないのですから。

大東:女子に比べて、韓国男子がプロとして大成していないのは、どうしてでしょう?

ジョー:やはり、男子の場合は、2年半の徴兵制度が影響しているのでしょう。

日本アマを3年連続で韓国男子が優勝しましたが、徴兵に行く前です。

2年半のブランクはやはり大きいと思います。

大東:日本人プレーヤーの場合はどうですか?

ジョー:多くの良いプレーヤーがいます。

ゴルフオーラ(ゴルフのスキル)が、素晴らしいです。

しかし、それだけでは世界で勝てません。

フィジカルオーラ、メンタルオーラ、エンバイラメントオーラの全てが揃う必要があるのです。

ゴルフへの目的が一番大切になってきます。

熱い思いとでも言うのでしょうか、強い意志さえあれば、補えることが多いです。

「練習しなければ、いけない。」と考えるのではなく、

「練習したい。」と自ら思う状態になることです。

大東:日本のティーチングプロに関してはどうでしょう?

ジョー:ゴルフスイングを教えることは、さしたる難しいことではありません。

重要なのは、メンタル面や人生全体をサポートすることが重要です。

大東:私自身もゴルファーのトータルサポートを目指して切磋琢磨しています。

ジョー:自分自身も、日々勉強です。

毎日トレーニングを欠かしません。

100人ほどのティーチングプロを見させていただいていますが、勉強熱な方は20人ほどです。

毎日、切磋琢磨して研究することが大切です。

大東:ジョーの今後の夢を聞かせてください。

ジョー:現在、日米で25名づつトップ選手を見ています。

彼らのゴルフだけに携わるだけではなく、人生も一緒に歩んでいければと考えています。

大東:話題は変わりますが、安倍新首相の印象は、どうですか?

ジョー:なかなか良いですね。

温和な雰囲気の中にしっかりした主張をする姿は、共感を得られます。

北朝鮮の核実験に対しての素早い対応は、素晴らしかったですね。

大東:ジョージ・ブッシュ政権を、どのように考えていますか?

ジョー:ジョージ・ブッシュは、悪い人ではないのですが、賢い人ではありません。

アメリカ人が外国からあまりにも嫌われる政策をとっています。

大東:アメリカのスタンダードを世界に押し付けて、世界の警察を名乗っている感じは否めないですね。

ジョー:ジョージ・ブッシュの話し方を誰が快く思うのでしょうか?

9.11以降、世界が大きく変わりましたが、「売られた喧嘩を買う」姿勢では、世界平和は訪れることはないでしょう。

大東:今後も小生をはじめ、日本ゴルフ界をご指導のほどよろしくお願いします。

ジョー:11月に新しい日米で、書籍を出版する予定です。

トランスクリプトを送りますので、マサに是非、推薦文を書いて下さい。

大東:大変、光栄です。

ますますのご活躍をお祈りいたします。

 

http://www.seattleinternationalgolfacademy.com/pages/joethiel.html