新連載(20)
バット素振りでゆったりした切り返しを覚えよう

スイングの中で一番難しいのはバックスイングして上がりきったところからダウンスイングに移るときの、いわゆる「切り返し」の部分です。切り返しがうまくいけばスイングの70%以上は完成したも同然です。バックスイングがよくてもダウンスイングを急いだらスイングは台無しです。「遠くへ飛ばしたい」「ボールを強くたたきたい」という気持ちがあるとどうしても切り返しが早くなりがちです。そのために手で打ちにいったり上体が先に動いたりしてクラブが外から来たり、体を使って飛ばそうとすると腰や肩が早く開いて振り遅れたりします。
1キロもある重い野球バットやアイアンを3本持って振るとトップスイングから手で早く下ろそうと思ってもできないので切り返しが自然にゆっくりになります。1キロもある重いものを振ったら誰がやっても体がクラブをリードできるようになります。


だから素振りは手でスピードを出せないような重いものでやったほうがよいのです。そうすればバックスイングが上がり切ってダウンスイングに移るときの体の動きと腕の下ろし方も体で感じとれるようになります。
そうして重いもので切り返しの仕方を体にしみ込ませたら実際にスイングするときもそれを再現することを心がけるわけです。実際にボールを打つときも重いものを振るときのようにゆったりと切り返して振ると伸び伸びと振り切れてスイングのアークも大きくなることが分かってきます。

手ではなく体で引き下ろせるようになればヘッドが走り出す


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